かちょうふうげつ【花鳥風月】
自然の美しい景色。また、自然の風物を題材とした詩歌や絵画などをたしなむ風流にもいう。
ざんざんじょうすい【残山剰水】
戦乱などの後に残された荒廃した山河のこと。亡国の風景。また、全景を描ききらず、部分的に描くことで、かえって自然の雄大な景観を表現する山水画の描法。この場合は、山河を描ききらずに残す意。▽「残」「剰」はともに、損なわれ残っている意。「水」は川の意。「剰水残山じょうすいざんざん」ともいう。
じんしょうてきく【尋章摘句】
つまらない些細ささいなことばかりにこだわって、広く全体を見通した、ものの見方ができないたとえ。▽「尋章」は文の一節のことを考えること。「摘句」は句を取り出す、重要な句を選び出すこと。文章や詩の一章一句の細かな部分に気をとられ、全体の意味や趣旨が理解できないという意から。「章しょうを尋たずね句くを摘つむ」と訓読する。
せいおんゆういん【清音幽韻】
文章のすぐれていることのたとえ。▽「清音」は清らかな音声、「幽韻」は奥深く何ともいえない趣の意。北宋ほくそうの王安石が欧陽脩おうようしゅうの文を評した言葉。
せいじゃくかんが【静寂閑雅】
静かでひっそりとしていて、みやびやかな風情のあるさま。▽「静寂」はしんと静まり返っているさま。「閑雅」は閑静でみやびやかな趣のあるさま。
たいぼうかんが【体貌閑雅】
姿かたちが落ち着いて上品なさま。▽「体貌」は姿と顔だち、容貌ようぼう。「閑雅」は物静かで上品な趣があること。また、そのさま。
ふうりゅういんじ【風流韻事】
自然に親しみ、詩歌を作って遊ぶこと。また、詩歌を作ったり、書画を書いたりする風雅な遊びの意。▽「風流」は優雅な趣のあること。「韻事」は詩歌や書画などの風流な遊び。
ふうりゅうざんまい【風流三昧】
自然に親しみ、詩歌を作るなどして優雅な遊びにふけること。▽「風流」は優雅な趣のあること。「三昧」はそのことにふけって他をかえりみないこと。
むみかんそう【無味乾燥】
なんの面白みも味わいもないさま。▽「無味」は味がない、面白みがないこと。「乾燥」は物事に潤いや趣がないこと。
よいんじょうじょう【余韻嫋嫋】
音が鳴りやんでも、なお、かすかに残る響き。また、その音が細く長く続く様子。詩や文章の言外の趣や、事が終わったあとの情緒あふれる風情にもたとえる。▽「嫋嫋」は音声の細く長く続くさま。「韻」は「音」とも書く。