あんらくじょうど【安楽浄土】
仏教で、阿弥陀仏あみだぶつがいるという、苦しみや悩みのまったくない安楽な世界。一般には、すべてに満ち足りていることのたとえ。
かたくのきょう【火宅之境】
火事になった家。煩悩ぼんのう(悩み)に満ちたこの世のたとえ。
かんかふぐう【轗軻不遇】
世に受け入れられず行き悩むさま。事が思い通りにいかず行き悩み、ふさわしい地位や境遇に恵まれないさま。▽「轗軻」は道が平坦へいたんでないさま。また、事が思い通り運ばず不遇なさま。世に受け入れられず行き悩むさま。
きゅうせいさいみん【救世済民】
世の中を救い、人々を苦しみから助けること。▽「救世」は悪い世の中を救ってよいほうに導くこと。特に宗教の力で、この世の苦しみから人々を救うこと。「済民」は人民の難儀を救うこと。「済」も救う、救助する意。
けいぎょくのかん【桂玉之艱】
よそから物価の高い都会に来て、生活難に悩みながら暮らすことのたとえ。また、都会に出てきて苦学することのたとえ。
さんがいむあん【三界無安】
この世は、苦労が多くて、少しも心が安まることがないということ。▽仏教語。「三界」は仏教の世界観で、衆生しゅじょうが生まれて、死に輪廻りんねする三つの領域、欲界よっかい色界しきかい無色界むしきかいのこと。「無安」は安穏さがない状態のこと。苦しみの多いこと。
しゅんしゅうしゅうし【春愁秋思】
春の日にふと感じる物悲しさと、秋にふと感じる寂しい思い。よい気候のときに、なんとなく気がふさぐこと。また、いつも心のどこかに悲しみや悩みがあること。▽「春愁」は春の日のもの思い、春に感じる哀愁、「秋思」は秋の寂しいもの思いの意。
せいじんむむ【聖人無夢】
徳のすぐれている聖人は、心身が安らかで憂いや悩みが少しもないから、夢を見ることがないということ。▽「聖人せいじんに夢ゆめ無なし」と訓読する。
てんてんはんそく【輾転反側】
何度も寝返りを打つこと。心配ごとや悩みごとを抱えたり恋する人を思ったりして、眠れない様子を表す語。▽「輾転」「反側」はともに寝返りを打つこと。「輾」は「展」とも書く。
てんめいかいご【転迷開悟】
迷いを転じて悟りを開くこと。煩悩がもたらす迷いや悩みを捨て、涅槃ねはんの悟りを得ること。▽仏教語。「開」は「解」とも書く。