うよきょくせつ【紆余曲折】
道や川などが曲がりくねること。また、種々込み入っていて複雑なこと。事情が込み入っていて解決に手間どること。▽「紆余」は道などがくねり曲がるさま。「曲折」は折れ曲がること。転じて、込み入った事情。
おうほうじゅんし【枉法徇私】
法を悪用して、私利私欲にはしること。また、正しいきまりを曲げて、わがまま勝手に振る舞うこと。▽「枉」は曲げる、ゆがめる意。「徇」はしたがう意。「法ほうを枉まげて私しに徇したがう」と訓読する。
きょくがくあせい【曲学阿世】
学問の真理にそむいて時代の好みにおもねり、世間に気に入られるような説を唱えること。真理を曲げて、世間や時勢に迎合する言動をすること。▽「曲学」は真理を曲げた正道によらない学問。「阿世」は世におもねる意。「阿」はへつらいおもねる意。「阿世曲学あせいきょくがく」ともいう。
げいしょううい【霓裳羽衣】
薄絹などで作った、女性の美しくて軽やかな衣装のこと。また、舞曲の名。もと西域から伝来したものという。一説に唐の玄宗が仙人と月宮に遊び、仙女の舞を見たが、玄宗はその音調を覚えて帰り、楽士にそのとおり作らせたのがこの楽曲という。楊貴妃ようきひはこの舞を得意としたとされる。▽「霓裳」は虹にじのように美しいもすそ(スカート)の意。「霓」は虹。「羽衣」は鳥の羽で作った軽い衣。天あまのはごろも。天人や仙人が着て空を飛ぶという。
こうじょうきく【鉤縄規矩】
物事や行為の標準・基準になるもののこと。物事の手本。きまり。▽「鉤」は先の曲がったかぎの意。ここでは曲線を描くための道具。半規または曲尺かねじゃくという説もあり、その形状は未詳。「縄」は直線を引くための墨縄すみなわのこと。「規」はコンパス・ぶんまわしのことで、円を描くのに用いる。「矩」は方形を描く差し金(直角に曲がった物差し)。
しゃくしじょうぎ【杓子定規】
一定の基準や形式で、すべてを律しようとすること。また、そのために融通がきかないさま。曲がっている杓子の柄を無理に定規の代用とする意から。▽「杓子」は汁や飯などを盛ったりよそったりする道具。古くは柄が曲がっていた。
じさくじえん【自作自演】
自分で計画した筋書き通りに、自分が演じること。ひとり芝居。また、作詞と作曲をした人が、その曲を自ら演奏して歌うこともいう。
ちょうていきょくほ【長汀曲浦】
長く続くみぎわと曲がりくねった入り江。曲がりくねって続いている海辺。▽「汀」はなぎさ・みぎわ、「浦」は浜辺・湾の意。
とせつだこう【斗折蛇行】
斗(北斗七星)のように折れ曲がり、蛇のようにくねくねと曲がりながら進むこと。転じて、道や川などにカーブが多く、くねくねと続いていくさま。▽「蛇行」は曲がりくねって進むこと。「蛇」は「じゃ」とも読む。
ぶぶんきょくひつ【舞文曲筆】
いたずらに言辞をもてあそび、事実を曲げて書くこと。▽「舞文」は言辞をもてあそぶ意で、事実を曲げて書くこと。また、法を曲げ解釈し、乱用すること。「曲筆」は事実を曲げて書くこと。「文ぶんを舞まわしめ筆ふでを曲まぐ」と訓読する。「曲筆舞文きょくひつぶぶん」ともいう。