1 きざむこと。彫りつけること。
2 (「剋」とも書く)旧暦の時間および時刻の単位。漏刻の漏壺 (ろうこ) 内の箭 (や) に刻んである目盛りから。
㋑一昼夜を100等分した一。1日を一二時 (とき) とし、日の長短によって差はあるが、平均して一時は8刻3分の1にあたる。春分・秋分は昼夜各50刻、冬至は昼40刻で夜60刻、夏至はその逆となる。
㋒一昼夜を12等分した一。午前零時を子 (ね) の刻とし、以下順次丑 (うし) の刻、寅 (とら) の刻のように十二支に配する。時 (とき) ともいう。1刻をさらに四つに分け、丑三つなどといい、また、1刻を上・中・下に3分し、寅の上刻、寅の下刻などの言い方をする。不定時法の場合は、昼(夜明けから日暮れまで)と夜(日暮れから夜明けまで)をそれぞれ6等分する。季節によって昼夜の長さが異なるため、昼と夜で一刻の長さが異なる。
李良枝 (イヤンジ) の長編私小説。昭和60年(1985)刊行。