なんかく-らんすい【南郭濫吹】
実力のない者が、
実力があるかのように見せかけて、みだりに高い
地位にいることのたとえ。▽「南郭」は
人名、「濫吹」は吹けもしない笛を
勝手に吹くこと。「濫」は枠をはみ出てむやみに行うこと。
- 出典
- 『韓非子かんぴし』内儲説ないちょせつ上
- 句例
- 南郭濫吹で高給をむさぼる
- 故事
- 中国斉せいの国王は、楽士三百人による竽う(笛の一種)の演奏を好み楽しんだ。南郭は笛がうまくないのに、ごまかして楽士の中に紛れ込み、高給を得ていた。次の王は独奏を好み、一人ずつ演奏させようとしたところ、南郭は逃げ去ったという故事から。