無二無三の解説 - 三省堂 新明解四字熟語辞典

ただ一つしかなく、それに代わるものがないこと。転じて、一つの物事に心を傾けてそれに打ち込むさま。▽もと仏教語。仏になる道は一乗だけで、ほかに道はないという意から。「三」は「ざん」とも読む。
出典
『法華経ほけきょう』方便品ほうべんぼん
句例
無二無三に学ぶ
用例
水田にはさまれて屈曲しながらつづいている道を、弥二郎は無二無三に疾駆した。<海音寺潮五郎・天と地と>

無二無三の解説 - 学研 四字熟語辞典

仏になる道はただ一つで、ほかに道はないこと。転じて、ただ一つだけで、ほかに類がないこと。また、わき目もふらずにするさま。
注記
「無三」は、「むざん」とも読む。「無二亦無三むにやくむさん」の略。
出典
『法華経ほけきょう』方便ほうべん
用例
水底が浅くなった為めに無二無三に乱れ立ち騒ぐ波濤はとうの中を、互にしっかりしがみ合った二艘そうの船は、半分がた水の中を潜りながら、半死の有様で進んで行った。〈有島武郎・生れ出づる悩み〉

無二無三の解説 - 小学館 デジタル大辞泉

[名・形動]《「むにむざん」とも》
  1. わき目をふらずいちずになること。また、そのさま。ひたすら。「ゴールを目ざし、—に走る」

  1. 仏語。法華経に説く、仏となる道はただ一つ一乗であり、二乗、三乗にはないということ。無二亦無三 (むにやくむさん) 。

  1. ただ一つしかないこと。二つとないこと。唯一。

    1. 「東大寺と申すは、一閻浮提 (いちえんぶだい) —の梵閣」〈盛衰記・二四〉

出典:青空文庫

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