うんえんかがん【雲烟過眼】
雲やかすみが目の前を過ぎ去ってとどまらないように、物事に深く執着しないたとえ。物事に心をとめないで淡泊なたとえ。また、物事の過ぎ去ってとどまらないことのたとえ。▽「雲烟」は雲とかすみ。雲とけむり。「過眼」は目の前を過ぎ去ること。「烟」は「煙」とも書く。「過眼雲烟かがんうんえん」ともいう。
えんうんかがん【煙雲過眼】
⇒ うんえんかがん(雲烟過眼)
かくはつどうがん【鶴髪童顔】
老人の元気のあること。老いてなお精気盛んなこと。つるのように白髪で、幼い血色のいい顔をしている意から。▽「鶴髪」はつるの羽毛のように真っ白な髪であることから白髪、しらがの雅称。「童顔」は子供の顔のこと。また、子供のように血色のいい顔つきをいう。「童顔鶴髪どうがんかくはつ」ともいう。
かんがんこぼく【寒巌枯木】
⇒ こぼくかんがん(枯木寒巌)
かんざんじっとく【寒山拾得】
中国唐代中期の寒山と拾得の二人の高僧。二人とも奇行が多く、詩人としても有名だが、その実在すら疑われることもある。拾得は天台山国清寺こくせいじの食事係をしていたが、近くの寒巌かんがんに隠れ住み乞食こじきのような格好をした寒山と仲がよく、寺の残飯をとっておいては寒山に持たせてやったという。また、この二人は文殊菩薩もんじゅぼさつ、普賢ふげん菩薩の生まれ変わりといわれる。画題としてもよく用いられる。
ぎょもうこうり【魚網鴻離】
求めるものが得られず、求めていないものが得られるたとえ。求めていたものとは違う意外なものが手に入るたとえ。魚を捕らえようと網を張ってあったのに鴻おおとりがかかる意から。▽「鴻」はおおとり。また、大きな雁がん。「離」は網にかかること。
けんかいころう【狷介固陋】
かたくなに自分の意志を守って、人のことを受け入れないさま。また、かたくなで頑固なさま。▽「狷介」は自分を固く守って妥協しないさま。「固陋」は自分の狭い視野にとらわれてかたくななさま。
こうがんむち【厚顔無恥】
厚かましく、恥知らずなさま。他人の迷惑などかまわずに、自分の都合や思惑だけで行動すること。▽「厚顔」は厚かましいこと。ずうずうしいさま。面の皮が厚いこと。「無恥厚顔むちこうがん」ともいう。
こうもうへきがん【紅毛碧眼】
赤い髪の毛、青い眼の人の意で、西洋人を指す。▽「紅毛」は江戸時代、オランダ人についての呼称。ポルトガル人やスペイン人を南蛮人と呼んだのに対する呼称。のち、一般に西洋人を指すようになった。「碧」はみどり・あお・あおみどり色のこと。西洋人の目の色の形容。「碧眼紅毛へきがんこうもう」ともいう。
こぐんふんとう【孤軍奮闘】
支援する者がない中、一人で懸命に戦うこと。また、一人で難事業に向かって鋭意努力すること。孤立した少数の軍勢が、敵と懸命に戦う意から。▽「孤軍」は味方から孤立した少人数の軍隊のこと。