えいごうかいき【永劫回帰】
宇宙は永遠に循環運動を繰り返すものであるから、人間は今の一瞬一瞬を大切に生きるべきであるとする思想。生の絶対的肯定を説くニーチェ哲学の根本思想。▽ドイツ語ewigewiederkunftの訳語。
えいびとちゅう【曳尾塗中】
亀が尾を引きずって泥の中で生きる意から、高貴な身分になって窮屈に生きるよりも、低い身分でいいから自由に生きたいということ。
えいゆうぎじん【英雄欺人】
卓抜した能力をもつ人は、そのすぐれたはかりごとで、普通の人が思いもよらない手段や行動をとるものであるということ。▽一般に「英雄えいゆう人ひとを欺あざむく」と訓読を用いる。
えかだんぴ【慧可断臂】
非常に強い決意のほどを示すこと。また、切なる求道の思いを示すこと。▽「慧可」は中国南北朝時代後期の高僧で、禅宗の第二祖。「断臂」は臂ひじ(腕)を切り落とすこと。この語は後世、画題としても有名。
えきせいかくめい【易姓革命】
王朝の交代のこと。天子の徳がなくなれば天命が別の姓の天子に改まり変わるという中国の政治思想。▽昔の中国では、天子は天命によって決まると信じられ、天子にその徳がなくなれば天命は他の人に代わり下ると信じられており、また一王朝は同じ血統(姓)で続いていくが、王朝交代の際には王室の姓が変わることからいう。「姓せいを易かえ命めいを革あらたむ」という意。
えしゃじょうり【会者定離】
この世で出会った者には、必ず別れる時がくる運命にあること。この世や人生は無常であることのたとえ。▽仏教語。「定」は必ずの意。
えっちょうなんし【越鳥南枝】
中国南方の越の国から渡ってきた鳥は、巣を作るとき故郷を思って南の枝にとまるという意から、故郷を懐かしみ忘れがたく思う気持ちのたとえ。また、望郷の念にかられること。
えんおうのちぎり【鴛鴦之契】
オシドリのように一生なかむつまじく連れ添うという夫婦の契り。夫婦のきずながきわめて強いことのたとえ。夫婦仲がよいことの形容。
えんがんこけい【燕頷虎頸】
遠国の諸侯となる人相のこと。また、勇ましく勢いがあり、堂々とした武者の容貌ようぼうのたとえ。燕つばめのような頷あごと虎とらのような頸くびをもち、飛んで肉を食らうという人相ということから。▽「頷」はあご。「燕頷」は武勇にすぐれた人の骨相こっそうをいう。「頸」は首のこと。「虎頸」は太くいかつい首の意。
えんじゃくこうこく【燕雀鴻鵠】
大人物の志は小人物には理解しがたいということのたとえ。