えんじゃくこうこく【燕雀鴻鵠】
大人物の志は小人物には理解しがたいということのたとえ。
きょどうけんきょう【虚堂懸鏡】
心をむなしくし、公平無私にものを見るたとえ。また、その心。人のいない部屋に鏡をかける意から。▽「虚堂」は人のいない部屋、何もない部屋。「懸鏡」は鏡をかけること。また、かけられた鏡。
けいてんあいじん【敬天愛人】
天を敬い人を愛すること。▽「敬天」は天をおそれ敬うこと。「愛人」は人をいつくしみ愛すること。西郷隆盛さいごうたかもり(号は南洲なんしゅう)が学問の目的を述べた語として有名。
さいきかんぱつ【才気煥発】
すぐれた才能が外にあふれ出ること。またそのさま。▽「才気」はすぐれた才能。すぐれた頭のはたらき。「煥発」は輝き現れるさま。「煥」は明らかなさま。輝き現れるさま。
たいきしょうよう【大器小用】
大きな器を小さなことに用いるということから、大人物につまらない仕事をさせること。すぐれた才能の持ち主でありながら、低い地位にしか用いられないこと。人材の用い方が当を得ていないことのたとえ。▽「大器」は大きな器量。また、偉大な人物のこと。
ちすうれいひ【知崇礼卑】
本当の知者は知識を得れば得るほど、他人に対してはへりくだって、礼を尽くすものだということ。▽「知崇」は知能が高くなることで、それによって徳も高まること。「礼卑」は礼においてはへりくだるということで、それによって人に慕われるということ。「知ち崇たかく礼れい卑ひくし」と訓読する。
てんちしんめい【天地神明】
天と地のあらゆる神々のこと。▽「明」は神のことで、「神明」は神々の意。
てんちむよう【天地無用】
荷物の梱包の外側に記載して、荷物の上下を逆さまにすると破損する恐れがあるからしてはならないと警告することば。
どうちょうとせつ【道聴塗説】
知識などの理解がいい加減で、しっかり自分のものになっていないこと。また、根拠のない伝聞、受け売りの意。▽「塗」は「道」と同じで道路のこと。道でたまたま聞き知ったことを、また道で得意そうに、人に話し伝えること。「道みちに聴ききて塗みちに説とく」と訓読する。
むいしぜん【無為自然】
人の手を加えないで、何もせずあるがままにまかせること。▽老子や荘子そうしの思想を指す言葉。「無為」は何もせず、人の手を加えないこと。「自然」は人間の手が加わっていないもともとの姿の意。あるがまま。