いちごうしょかん【一業所感】
仏語。人はいずれも、同一の善悪の業(ごう)ならば同一の果を得るということ。共業共果(きょうごうきょうか)。「—の身なれば、先世の芳縁も浅からずや」〈平家・三〉
いちれんたくしょう【一蓮托生】
よい行いをした者は極楽浄土に往生して、同じ蓮はすの花の上に身を託し生まれ変わること。転じて、事の善悪にかかわらず仲間として行動や運命をともにすること。▽もと仏教語。「托」は、よりどころとする、身をよせる意。「託」とも書く。
かいろうどうけつ【偕老同穴】
夫婦が仲むつまじく添い遂げること。夫婦の契りがかたく仲むつまじいたとえ。夫婦がともにむつまじく年を重ね、死後は同じ墓に葬られる意から。▽「偕」はともにの意。「穴」は墓の穴の意。
ごえつどうしゅう【呉越同舟】
仲の悪い者同士や敵味方が、同じ場所や境遇にいること。本来は、仲の悪い者同士でも同じ災難や利害が一致すれば、協力したり助け合ったりするたとえ。▽「呉」「越」はともに中国春秋時代の国名。父祖以来の因縁の宿敵同士で、その攻防戦は三十八年に及んだという。
たんしこしょう【箪食壺漿】
食べ物・飲み物を用意し、軍隊を歓迎すること。また広く、歓迎することをいう。▽「箪」は竹でできたわりご。「漿」は酒以外の飲み物。食べ物を竹の器に入れ、飲み物を壺つぼに入れて歓迎すること。
だいどうだんけつ【大同団結】
いくつかの団体・政党などが、共通の目的に向かって、小さな意見の違いを越えて一つにまとまること。▽「大同」は同じ目的をもつ者が一つにまとまること。
とうにんこんじょう【盗人根性】
盗みをするような者の根性。盗人に共通する、ずるくていやらしい性質。
ひゃっかせいほう【百花斉放】
学問・科学・文化・芸術活動などが、自由にまた活発に行われること。いろいろな花が一斉に咲き開く意から。中国共産党のスローガンの一つ。▽「百花」は種々の花、「放」は開く意で、「斉放」は一斉にそろって咲くこと。
ひゃっかそうめい【百家争鳴】
いろいろな立場にある人が自由に議論をたたかわせること。多くの学者や専門家が何の遠慮もなく、自由に自説を発表し、活発に論争し合うこと。中国共産党のスローガンの一つ。▽「百家」はたくさんの学者・専門家。「争鳴」は自由、活発に論争すること。
へんりきょうせい【片利共生】
ともに生きていながら、一方は利益を受けるが、他方は利益も害も受けないこと。樹木とその樹皮につく地衣類の関係など。▽「共生」はともに生活すること。また、異種の生物が一緒に生活をすること。「生」は「棲」とも書く。