いっすんのこういん【一寸光陰】
ごくわずかな時間のこと。ほんのわずかな時間も無駄にしてはいけないという戒めの語。▽「一寸」はちょっと・わずかの意。ごく短いことのたとえ。「光陰」は時間や年月の意。「光」は昼、「陰」は夜とも、また「光」は日、「陰」は月ともいう。「一寸の光陰軽んずべからず」という慣用句として用いられることが多い。
うみせんやません【海千山千】
長い年月にさまざまな経験を積んで、世の中の裏も表も知り尽くしていて悪賢いこと。また、そういうしたたかな人。▽「海に千年、山に千年」の略。海に千年、山に千年棲すみついた蛇は竜になるという言い伝えから。
こしょくそうぜん【古色蒼然】
ひどく古びたさま。いかにも古めかしいさま。また、古めかしく趣のあるさま。▽「古色」は年を経た物の古びた色合い。古風な趣。「蒼然」は古びた色のさま。
しゅつらんのほまれ【出藍之誉】
弟子が師よりもすぐれた才能をあらわすたとえ。青色の染料は藍あいから取るものだが、もとの藍の葉より青くなることからいう。▽「藍」は、たで科の一年草。「青は藍より出いでて藍よりも青し」ともいう。
しょうそうきえい【少壮気鋭】
年が若く意気盛んで、将来が期待されること。また、その人。▽「少壮」は二十代、三十代の年若く意気盛んな年ごろ。「気鋭」は意気込みの鋭いこと。
じゅうねんいっけん【十年一剣】
長い間、武術の修練を積むこと。また、武術の修練を積み、力を発揮する機会を待つこと。十年の間ひと振りの剣を磨く意から。▽「十年、一剣を磨みがく」の略。
じゅうねんひとむかし【十年一昔】
世の中の移り変わりが激しいことのたとえ。十年という年月を区切りとして、それ以前は昔のように思われるということ。
にろくじちゅう【二六時中】
一日中、朝から晩までずっと。転じて、いつも、年中。
はいぶつきしゃく【廃仏毀釈】
仏教排斥のための運動のこと。仏法を廃し、釈迦しゃかの教えを放棄する意。▽「釈」は釈迦のこと。「毀」は壊す、悪口をいう意。中国では南北朝時代から宋そう代の直前までに起こった四回の廃仏令「三武一宗の法難」、日本では明治政府の神仏分離令に基づく寺社排斥運動が有名。「仏ほとけを廃はいして釈しゃくを毀そしる」と訓読する。「排仏棄釈」とも書く。
はくめんのしょせい【白面書生】
年少で、経験の浅い者のたとえ。