いいせいい【以夷征夷】
外敵を利用して外敵を制することにより自国の安全と利益を守る外交戦略。また、他人の力を利用して、自分の利益をはかること。
きくじゅんじょう【規矩準縄】
物事や行為の標準・基準になるもののこと。手本。きまり。▽「規」はコンパス。円を描くのに用いる。「矩」は方形を描くさしがね(直角に曲がったものさし)。定規。「準」は水平を測るための水盛みずもり。水準器。「縄」は直線を引くための墨縄すみなわ。転じて、物事の基準や法則をいう。
しゃくきんぼうえん【釈近謀遠】
身近なところや今をおろそかにして、いたずらに遠いところや、はるか将来のことばかり考えること。実際的なことを考えず、迂遠うえんなことをするたとえ。また、身近なところや今を、よく考えるべきであるという戒めの語。▽「釈」は捨てる意。一般に「近ちかきを釈すてて遠とおきを謀はかる」と訓読を用いる。
しゃくしじょうぎ【杓子定規】
一定の基準や形式で、すべてを律しようとすること。また、そのために融通がきかないさま。曲がっている杓子の柄を無理に定規の代用とする意から。▽「杓子」は汁や飯などを盛ったりよそったりする道具。古くは柄が曲がっていた。
しゃさいとりょう【車載斗量】
数量の非常に多いことのたとえ。また、多くあっても、すべて平凡であることのたとえ。車に載せ、ますではかる意から。▽「斗」は量器のとます・ます。「量」ははかる意。
じょうじょうしゃくりょう【情状酌量】
裁判官などが諸事情を考慮して、刑罰を軽くすること。また、一般にも過失をとがめたり、懲罰したりするときに、同情すべき点など諸事情を考慮することをいう。▽「情状」は実際の事情や状態。刑事手続きで訴追を行うかどうかや、量刑に影響を及ぼすべきすべての事情。「酌量」はくみはかる。事情をくみ取って、同情のある扱いをすること。
たくとくりょうりき【度徳量力】
自分の徳を量り、信望や力量を確かめ、事に当たること。身のほどを知ること。為政者が人々に信頼される人格と、政治を行う能力をもっているかどうか推し量ること。▽「度」「量」はともにはかる意。「力」は「りょく」とも読む。「徳とくを度はかり、力ちからを量はかる」と訓読する。
となんほうよく【図南鵬翼】
大事業や海外進出を企てることのたとえ。大きな志のたとえ。▽「図南」は南の海(南冥なんめい)に行くことをはかる意。「鵬」はおおとり。
よくようとんざ【抑揚頓挫】
文や声などの調子を上げ下げしたり、途中で滞らせたりして、全体的な効果をはかること。調子が高低して起伏があり、途中で停滞、転折して調和のとれていること。また、盛んな勢いが途中でくじけること。▽「抑揚」は文や声などの調子の上げ下げ。「頓挫」は急に滞りくじけること。切れ目や転折のこと。
りくりょくきょうしん【戮力協心】
全員の力を結集し、一致協力して任務に当たること。▽「戮」には合わせる、一つにする意があり、「戮力」は力を合わせること。「協心」は心を乱さず、調和をはかること。「協心戮力きょうしんりくりょく」ともいう。