かしのへき【和氏之璧】
この世にめったにないほどの宝物のこと。
きえさんぽう【帰依三宝】
仏門に入って教えに従うこと。仏教徒としての基本的条件。▽仏教語。「三宝」は仏と仏の教えとその教えを広める僧のこと。これを仏・法・僧という。「帰依」は仏の教えや有徳の高僧の威徳にすがって付き従うこと。「三宝さんぽうに帰依きえす」と訓読する。
きゅうていたいりょ【九鼎大呂】
貴重な物や重要な地位や名声などのたとえ。▽「九鼎」は夏王朝の開祖禹王うおうが九つの州(中国全土)から献上させた銅で作った鼎かなえ。それ以来、天子の宝・象徴として伝えられた。「鼎」は三本足の釜かま。いけにえの調理具として、また祭器として用いられた。「大呂」は周王朝の大廟たいびょうに供えた大きな鐘のこと。ともにこのうえなく貴重なもののたとえ。
ぎょくせきこんこう【玉石混淆】
すぐれたものと劣ったものが区別なく入り混じっていることのたとえ。宝玉と石ころが混じり合っている意から。▽「玉石」は宝玉と石。よいものと悪いもの、賢者と愚者などのたとえ。「混淆」はいろいろなものが入り混じること。「淆」は「交」とも書く。
しっちんまんぽう【七珍万宝】
七宝と多くの宝物。▽「七珍」は「七宝」と同じく七つの宝物。金・銀・瑠璃るり硨磲しゃこ瑪瑙めのう玻璃はり珊瑚さんご。他にも諸説がある。「万宝」は多くの宝物。「宝」は「ぼう」とも読む。
ずいしゅかへき【隋珠和璧】
貴重な宝物のこと。この世の中に二つとない宝玉。
でんかのほうとう【伝家宝刀】
家宝として代々伝わっている名刀の意から、いざというときにだけ繰り出す、とっておきの物や手段。
なむさんぼう【南無三宝】
仏に帰依きえを誓って、救いを求めること。また、突然起こったことに驚いたり、しくじったりしたときに発する言葉。「南無三なむさん」ともいう。▽前者の意は仏教語。「南無」は経典きょうてんや仏などの名の前につけて、それに対する絶対的帰依を誓う言葉。「三宝」は仏と仏の教えと教えを広める僧のことで、これを仏・法・僧という。救いを求めることから後者の意味が加わった。
にょいほうじゅ【如意宝珠】
一切の願望が自らの意に添ってかなえられるという、不思議な玉のこと。
めいしゅあんとう【明珠暗投】
どんなに貴重な物でも、贈り方がよくないと誤解されてしまうたとえ。転じて、立派な才能をもっているのに世に認められないこと。また、貴重な物をその価値の分かっていない人が所有していること。宝玉を暗闇くらやみで人に投げ与える意から。▽「明珠」は輝き光る宝玉のこと。