へんげん-せつごく【片言折獄】
ただ一言で人々の
納得のいくような
裁判の
判決を下すこと。また、一方だけの言い分を信じて、
裁判の
判決を下すこと。▽「片言」は一言での意。また、
後者の意のときは、一方だけの言い分の意。「折」は「断」と
同義で、善悪を折中して
判決を下すこと。「獄」は
訴訟のこと。「片言
へんげん獄
ごくを折
さだむ」と
訓読する。
- 出典
- 『論語ろんご』顔淵がんえん
- 故事
- 孔子の弟子である子路しろは、一度承諾したことを翌日まで延ばすようなことをしない責任感のある人物で、人々からの信頼が厚かった。孔子も、ただ一言で裁判の判決を下して人を納得させることができる者は、門人の中では子路だけであろうと称賛したことから。