にょぜがもん【如是我聞】
仏教の経典の
冒頭に必ず出てくることばで、「このように私は仏から聞いた」という意。転じて、人から聞いたことをそのまま信じて疑わないこと。
- 注記
- 仏教のことば。「我聞如是がもんにょぜ」ともいう。釈迦の弟子の阿難あなんが釈迦の遺言により、釈迦の教えをきちんと伝えるために、経文の冒頭に記したとされている。「是かくの如ごとく我われは聞きけり」と読み下す。「如」を「じょ」、「聞」を「ぶん」と読み誤らない。
- 用例
- 如是我聞、仏説阿弥陀経あみだきょう、声は松風に和かして心のちりも吹払はるべき御寺様の庫裏くりより生魚なまうおあぶる烟けぶりなびきて、卵塔場らんとうばに嬰子ややの襁褓むつきほしたるなど、お宗旨によりて構ひなき事なれど…。〈樋口一葉・たけくらべ〉