[動ワ五(ハ四)]

  1. いやがって、その対象とかかわりたくないと思う。好ましくないものとして、避ける。「世間から—・われる」「不誠実な人を—・う」

  1. はばかって、それをしないようにする。また、そうすることをいやだと思う。「葬式友引の日を—・う」「相手の差し手を—・う」

  1. (人になぞらえた言い方で)それがあるとそこなわれやすいので避けるべきである。「塩は湿気を—・う」

  1. (「きらわず」の形で用いる)区別する。わけへだてをする。「相手—・わず論争を挑む」「所—・わずつばをはく」

  1. 連歌連句で、句の配列上、同類の言葉を付けたり、ある特定の語を特定場所に使ったりすることを忌み避ける。

  1. よくないものとして退ける。

    1. 「穢 (きたな) き奴 (やっこ) どもを—・ひ賜ひ棄て賜ふに依りて」〈続紀宣命・一九詔〉

[用法]きらう・[用法]いやがる——「ゴキブリを嫌う(いやがる)」では相通じて用いられるが、「ゴキブリを嫌って、見るのもいやがった」では「嫌う」「いやがる」を入れ換えると不自然になる。◇「嫌う」はいやだと思う気持ちを示すだけだが、「いやがる」は嫌う気持ちを態度や言葉に表すことである。「母と別れるのをいやがって泣いた」「いやがる相手交渉の場に引き出す」などでは「嫌う」は使わない。◇類似の語に「いとう」がある。「いとう」はやや古い言葉で、「世をいとう」のように、避けたいという気持ちが強い。◇また、「おからだ、十分においといください」は、悪い要素を避けておいたわりくださいの意で、「いとう」独特用法
連語動詞き(霧)る」の未然形+反復継続の助動詞「」。上代語》霧や霞が一面に立ちこめる。
  • 「秋の田の穂の上に—◦ふ朝霞いつへの方に我 (あ) が恋やまむ」〈・八八〉

出典:青空文庫

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