じょうじょうしゃくりょう【情状酌量】
裁判官などが諸事情を考慮して、刑罰を軽くすること。また、一般にも過失をとがめたり、懲罰したりするときに、同情すべき点など諸事情を考慮することをいう。▽「情状」は実際の事情や状態。刑事手続きで訴追を行うかどうかや、量刑に影響を及ぼすべきすべての事情。「酌量」はくみはかる。事情をくみ取って、同情のある扱いをすること。
じりめいはく【事理明白】
物事の道理や筋道が、きわめてはっきりしているさま。▽「事理」は物事の道理・筋道。「明白」ははっきりしていること。
じんいとうた【人為淘汰】
人工的に生物の品種改良を行い、その形質を一定の方向に変化させ、目的にかなった型の固体だけを選び残していくこと。▽「人為」は自然のままでなく、人間の手を加えること。「淘汰」はより分ける、よいものを取り、悪いものを捨てること。
じんかいせんじゅつ【人海戦術】
多数の人員を次々に繰り出して、仕事を成し遂げようとするやり方。機械力などを利用せず、大勢の人を動員して物事に当たらせる方法。本来の意味は、多数の兵員を投じて、数の力によって敵軍を破る戦法のこと。▽「人海」は人が多数集まっていることの形容。
じんかもんりゅう【尋花問柳】
花を探したり、柳を問い求めたりして春の景色を楽しむこと。のち転じて、花柳を妓女ぎじょにたとえて、花柳界に遊ぶことのたとえ。▽「尋花」は花を探りめでること。「花はなを尋たずねて柳やなぎを問とう」と訓読する。「問柳尋花もんりゅうじんか」ともいう。
じんけんじゅうりん【人権蹂躙】
国家権力が、憲法に保障された国民の基本的人権を侵犯すること。人権を無視して不法な行為をしたり、不当に手荒く扱ったりすること。また、強い立場にある者が、弱い立場の者の人権を侵害すること。▽「蹂躙」はふみにじる意。
じんこうちゅうみつ【人口稠密】
人や家屋が、すき間なく集まっていること。人が一か所に密集していること。
じんしゃふゆう【仁者不憂】
日頃から行いをよくしていれば、少しのことでくよくよ心配しないものだということ。徳の高い優れた人物は、道理や天命によく従っているので、心配したり嘆いたりしないという意味。
じんしゃらくざん【仁者楽山】
仁徳の備わった人は、欲に動かされず心が穏やかでゆったりとしているので、おのずから安定したどっしりとした山を愛するものであるということ。▽「仁者じんしゃは山やまを楽たのしむ」と訓読する。
じんしんきょうきょう【人心洶洶】
世間の人々が懼おそれ怯おびえているさま。多くの人が内心で動揺していて、不穏なこと。