しょぎょうむじょう【諸行無常】
この世の万物は常に変化して、ほんのしばらくもとどまるものはないこと。人生の無常をいう仏教の根本的な考え。▽仏教語。「諸行」は因縁によって生じた、この世の一切の事物。
しんしほしゃ【唇歯輔車】
一方がだめになると、他方もだめになってしまうような、お互いが助け合うことによって成り立つ関係のたとえ。もちつもたれつの関係をいう。▽「唇歯」はくちびると歯。「輔車」は頬骨ほおぼねと下あごの骨のことで、一説に車の添え木と車ともいい、他にも説がある。くちびると歯や頬骨と下あごの骨は、切っても切れない密接な関係にあることから。「輔車唇歯ほしゃしんし」ともいう。「唇」は「脣」とも書く。
ぜしょうめっぽう【是生滅法】
生命のあるものは、いつかは必ず滅びて死に至るということ。▽仏教語。この世のすべてのものは、常にとどまることなく移り変わり、生きているものは必ず死ぬという考え方。
そうそくふり【相即不離】
関係が非常に密接で切り離せないこと。区別がつかないほど密接な関係のこと。▽「相即」は仏教語で、二つの事象が溶け合って、差別なく一体となること。
たいげんそうご【大言壮語】
おおげさに言うこと。できそうにもないことや威勢のいいことを言うこと。また、その言葉。口では大きなことを言っても実行が伴わないこと。おおぼらを吹く。▽「壮語」は威勢のよい言葉の意。
だじょういっぺん【打成一片】
一切のことを忘れてある事柄に徹底すること。▽仏教語。禅宗で、座禅に没頭すること。座禅によって実現するすべてが一体となった悟りの境地。「打」は強意の助字で、「た」とも読む。
ふかこうりょく【不可抗力】
①天変地異などのように、人の力ではどうすることもできない外部からの巨大な力。②法律用語で、必要と認められる注意や予防などの十分な対策を構じても、なお損害を防ぐことができなかったこと。
ふそくふり【不即不離】
二つのものの関係が深すぎもせず、離れすぎもしないこと。つかず離れず、ちょうどよい関係にあること。▽「即」はつく、くっつく意。「即つかず離はなれず」と訓読する。「不離不即ふりふそく」ともいう。
りひきょくちょく【理非曲直】
道理にかなっていることとはずれていること。道徳的に正しいことと間違っていること。▽「理非」は道理にかなっていることとそうでないこと。「曲直」は曲がったこととまっすぐなこと。正しくないことと正しいこと。
ろっこんしょうじょう【六根清浄】
欲や迷いを断ち切って、心身が清らかになること。▽「六根」は私欲や煩悩、迷いを引き起こす目・耳・鼻・舌・身・意の六つの器官をいう。「清浄」は煩悩や私欲から遠ざかり、清らかで汚れがない境地。略して「六根浄」ともいう。