さんこうごじょう【三綱五常】
儒教で、人として常に踏み行い、重んずべき道のこと。▽「三綱」は君臣・父子・夫婦の間の道徳。「五常」は仁・義・礼・智ち信の五つの道義。
さんだんろんぽう【三段論法】
論理学における推理法で、二つの判断(前提)と第三の判断(結論)であるところの「大前提・小前提・結論」の組み合わせで、推理を行うこと。三段推理法。三段法。
しかいけいてい【四海兄弟】
真心と礼儀を尽くして他者に交われば、世界中の人々はみな兄弟のように仲良くなること。また、そうすべきであること。▽「四海」は四方の海。転じて、天下、世界中の意。「兄弟」は「きょうだい」とも読む。
しくはっく【四苦八苦】
非常に苦労すること。たいへんな苦しみ。もと仏教の語で、あらゆる苦しみの意。▽「四苦」は生しょう老・病・死の四つの苦しみ。「八苦」は「四苦」に愛別離苦あいべつりく(親愛な者との別れの苦しみ)、怨憎会苦おんぞうえく(恨み憎む者に会う苦しみ)、求不得苦ぐふとくく(求めているものが得られない苦しみ)、五蘊盛苦ごうんじょうく(心身を形成する五つの要素から生じる苦しみ)を加えたもの。
しひゃくしびょう【四百四病】
人のかかる病気のすべて。人体は地・水・火・風の四つの元素(四大しだい)から構成されていて、これが不調なとき、それぞれ百一の病気を生ずるとされる。▽仏教語。
しゅじょうさいど【衆生済度】
仏道によって、生きているものすべてを迷いの中から救済し、悟りを得させること。▽仏教語。「衆生」は生きとし生けるもの。人間を含むすべての生きもの。「済度」は迷う衆生を悟りの境地に導くこと。
しょうじるてん【生死流転】
衆生しゅじょうが煩悩を捨てられず、解脱することもなく、苦しい生死の世界を果てることもなく巡ること。▽仏教の世界では、人間は生死を繰り返して、六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の六界)を次々と巡ると考えていた。
しょうじんかんきょ【小人閑居】
教養もなくつまらない人間は、ひとりで暇でぶらぶらしていると、悪いことをしがちであるということ。
しょうろうびょうし【生老病死】
生まれること、老いること、病むこと、死ぬことの四つの苦。人生における免れない四つの苦悩のこと。▽仏教語。四苦ともいい、また、四天使ともいわれる。
しんいんひょうびょう【神韻縹渺】
芸術作品などがもっている、表現しがたいきわめてすぐれた奥深い趣。▽「神韻」は詩文などのきわめてすぐれた趣。「縹渺」はかすかではっきりしない様子、ほのかに見えるさま。「渺」は「緲」「眇」とも書く。