いっこくせんしゅう【一刻千秋】
ほんのわずかな時間が、千年に思えるほどに待ち遠しいこと。
いっちょういっし【一張一弛】
弦を強く張ったり、ゆるめたりすること。転じて、人に厳しく接したり、やさしく接したりすること。政治家・上司、また教育者の心得で、時には厳格に、時には寛大に程よく人に接するべきことをいう。また、現在では取引所の用語として、相場が小幅に高下を繰り返すこと。▽「一弛一張いっしいっちょう」ともいう。
いっちょういったん【一長一短】
人や物事について、いい面もあり悪い面もあること。長所もあり短所もあって、完全でないこと。▽「一…一…」は「ある面は…ある面は…」の意。「長」「短」は長所・短所、よい点・悪い点。「一短一長いったんいっちょう」ともいう。
いんにんじちょう【隠忍自重】
怒りや苦しみなどをじっとこらえて、軽々しい行いをしないこと。また、そうするべきであるとする戒めの語。▽「隠忍」はつらさなどを表面に出さないで、じっと堪え忍ぶこと。ほんとうの気持ちを秘めて、こらえ忍ぶこと。「自重」は自分の行動を慎むこと。
うかとうせん【羽化登仙】
酒などに酔って快い気分になることのたとえ。天にも昇る心地。羽が生え仙人になって、天に昇る意から。▽「羽化」は羽が生えて、空を自由に翔かける仙人になること。「登仙」は天に昇って仙人になる意。
うちまたこうやく【内股膏薬】
あっちについたりこっちについたりして、節操のないこと。しっかりした意見がなくその時の気持ちで動くこと。また、そのような人をあざけっていう語。日和見ひよりみ。▽「内股」は股の内側。「膏薬」は練って作った外用薬。内股にはった膏薬が、動くたびに右側についたり左側についたりする意。「膏」は「ごう」とも読む。
えっちょうなんし【越鳥南枝】
中国南方の越の国から渡ってきた鳥は、巣を作るとき故郷を思って南の枝にとまるという意から、故郷を懐かしみ忘れがたく思う気持ちのたとえ。また、望郷の念にかられること。
えんがんこけい【燕頷虎頸】
遠国の諸侯となる人相のこと。また、勇ましく勢いがあり、堂々とした武者の容貌ようぼうのたとえ。燕つばめのような頷あごと虎とらのような頸くびをもち、飛んで肉を食らうという人相ということから。▽「頷」はあご。「燕頷」は武勇にすぐれた人の骨相こっそうをいう。「頸」は首のこと。「虎頸」は太くいかつい首の意。
かいじょうたつ【下意上達】
下の者の気持ちなどが、上の者によく通じること。また、下々の者のことが朝廷や為政者などの耳に届くこと。▽「下意」は下々の者の気持ちや考え。「上達」は上の者に達する、届く意。
かくせいのかん【隔世之感】
世の中がすっかり変わってしまったと感じる気持ちのこと。