ほうかいりんき【法界悋気】
自分に無関係な人のことに嫉妬しっとすること。また、他人の恋をねたむこと。おかやき。▽「法界」は自分とは何の関係もない他人の意。「悋気」は嫉妬心。「法界」は「ほっかい」とも読む。
ほうがんびいき【判官贔屓】
弱者や薄幸の者に同情し、味方したり応援したりすること。また、その気持ち。▽「判官」は官職の名で、ここでは検非違使けびいしの尉じょう(判官)の職にあった源義経みなもとのよしつねのこと。「贔屓」は目をかけること。源義経が兄の頼朝よりともにねたまれて滅んだことに、人々が同情を寄せたことからいう。「判」は「はん」とも読む。
ほんけほんもと【本家本元】
最も正統で、おおもとをなす血筋の家や人、また、流派や商売。分家に対して、その分かれ出たもとの家。転じて、物事の発端となった出来事や中心人物。
ほんりょうあんど【本領安堵】
鎌倉・室町時代に、幕府や領主が、忠誠を誓った家臣に対して、その者の領地の所有を保証した制度。
ぼくしけんあい【墨子兼愛】
中国戦国時代の墨子が、儒家の差別愛に対して唱えた博愛主義の考え方。▽「墨子」は戦国時代の思想家墨翟ぼくてき。兼愛・非戦・節倹などを主張した。「兼愛」は博愛の意。
みょうじたいとう【名字帯刀】
江戸時代、血筋をあらわす家の名称(姓・名字)を名乗り、太刀を腰に差す武士の特権が、平民の身分でも庄屋や御用商人などの一部に特例として許されたこと。名字帯刀御免。
むいむさく【無為無策】
なんの対策も方法もたてられず、ただ腕をこまねいていること。計画が何もないこと。▽「無為」は何もせず、人の手を用いないこと。「無策」は起こった事態に対して、効果的な対策や方法がとれないこと。
むざんむき【無慙無愧】
悪事を働いても、それを恥じることなく平気でいること。▽仏教語。「無慙」は自分の犯した罪を、仏の教えを破りながらもそれを恥じない心。「無愧」は自分の罪を他人に対して恥じない心のこと。「慙はじること無なく愧はじること無なし」と訓読する。「慙」は「残」とも書く。
もんこかいほう【門戸開放】
制約を取り払って、出入りを自由にすること。また、外国に対し市場を開放して、経済活動を自由にすること。▽「門戸」は門と戸のこと。家の出入り口。
りょうさいけんぼ【良妻賢母】
夫に対してはよい妻であり、子供に対しては養育に励む賢い母であること。また、そのような人。