いちようらいふく【一陽来復】
冬が終わり春が来ること。新年が来ること。また、悪いことが続いた後で幸運に向かうこと。陰の気がきわまって陽の気にかえる意から。▽もと易えきの語。陰暦十月は坤こんの卦かにあたり、十一月は復の卦にあたり、陰ばかりの中に陽が戻って来たことになる。「復」は陰暦十一月、また、冬至のこと。
いちろくしょうぶ【一六勝負】
サイコロの目に一が出るか六が出るかで勝負を争うばくちのこと。転じて、のるか反るか、運まかせの冒険。
かれんちゅうきゅう【苛斂誅求】
税金や借金などを容赦なく厳しく取り立てること。▽「苛」はむごい、また、責め立てる意。「斂」はおさめる、集める意。「誅」は責める意。
がむしゃら【我武者羅】
一つの目的に向かい、血気にはやって向こう見ずになること。また、他のことはまったく無視して、ひたすらあることをすること。
こじょうらくじつ【孤城落日】
勢いが衰えて助けもなく心細いさま。孤立して援軍のない城が、沈もうとする夕日に照らされている光景。▽「孤城」は孤立して援軍の来ない城のこと。「落日」は西に沈む夕日。
こふくげきじょう【鼓腹撃壌】
太平の世の形容。太平で安楽な生活を喜び楽しむさま。善政が行われ、人々が平和な生活を送るさま。満腹で腹つづみをうち、足で地面をたたいて拍子をとる意から。▽「鼓腹」は腹つづみをうつこと。「壌」は土・地面。「撃壌」は地面をたたいて拍子をとること。一説に木製の履物を遠くから投げて当てる遊びの名ともいう。「腹はらを鼓こし壌つちを撃うつ」と訓読する。「撃壌鼓腹げきじょうこふく」ともいう。
ごうほうらいらく【豪放磊落】
気持ちが大きく快活で、小さなことにこだわらないこと。また、そのさま。▽「豪放」「磊落」ともに度量が大きく快活で、些細ささいなことにこだわらないこと。
ごりむちゅう【五里霧中】
物事の様子や手掛かりがつかめず、方針や見込みが立たず困ること。また、そうした状態。五里にもわたる深い霧の中にいる意から。事情などがはっきりしない中、手探りで何かをする意にも用いる。▽「五里霧」は五里四方に立ち込める深い霧。
ごんごどうだん【言語道断】
言葉に表せないほどあまりにひどいこと。とんでもないこと。もってのほか。もと仏教の語で、奥深い仏教の真理や究極の境地は言葉では言い表せない意から。▽「言語」は言葉に出して表すこと。「道断」は言うことが断たれること。「道」は口で言うこと。また、「言語の道が断たれる」意ともいう。
しゃくりょうげんけい【酌量減軽】
刑事裁判で、裁判官が犯罪の情状を酌量して、刑を減軽すること。裁判上の減軽。