いちねんほっき【一念発起】
それまでの考えを改め、あることを成し遂げようと決意し、熱心に励むこと。また、今までの気持ちを改めて仏道に入り、悟りを開こうと固く決心すること。▽もと仏教語。「一念」はひたすら思い込むこと。「一」はひたすらの意。
いちばくじっかん【一暴十寒】
少しだけ努力して、あとは怠けることが多いたとえ。気が変わりやすく、ちょっと努力するだけで怠けることが多いたとえ。また、あるところで努力して、あるところでそれを打ち破るたとえ。一日目にこれを日ひに曝さらして暖めたかと思うと、次の十日これを陰で冷やす意から。▽「暴」は「曝」と同じで、日に曝して暖める意。「十寒一暴じっかんいちばく」ともいう。
いちばつひゃっかい【一罰百戒】
一人の罪や過失を罰することで、他の多くの人々が同じような過失や罪を犯さないよう戒めとすること。一つの罰で百人の戒めにする意から。
いちびょうそくさい【一病息災】
病気もなく健康な人よりも、一つぐらい持病があるほうが健康に気を配り、かえって長生きするということ。▽「息災」は健康であること、身にさわりのないこと。
いちぶいちりん【一分一厘】
ごくわずかであること。少しも。
いちぶしじゅう【一部始終】
始めから終わりまで。物事の最初から最後までの詳しい事情すべて。もとは一部の書物の最初から最後までの意。
いちぼうせんけい【一望千頃】
一目でかなたまで広々と見渡されること。見晴らしのよいたとえ。また、広々として見渡される美しい景色のたとえ。▽「一望」は広々した眺めを一目で見渡すこと。「頃」は面積の単位で、一頃は約百八十二アール。
いちぼうせんり【一望千里】
ひと目で千里を見渡せる意から、広々として見晴らしのよいことの形容。
いちぼうむぎん【一望無垠】
一目でかなたまで広々と見渡されること。見晴らしのよいたとえ。また、広々として見渡される美しい景色のたとえ。▽「無垠」は果てしないこと。「垠」は地の果て。「一望いちぼう垠はて無なし」と訓読する。
いちぼくいっそう【一木一草】
一本の木や一本の草まですべての意から、そこにあるすべてのもののこと。また、わずか一本の木と一本の草の意から、きわめてわずかなもののたとえ。▽「一草一木いっそういちぼく」ともいう。