いちりゅうまんばい【一粒万倍】
一粒の種子をまけば、実って万倍もの収穫を得ることができる意から、わずかなものから多くの利益があがるたとえ。また、わずかなものでも粗末にしてはいけないという戒め。また、一つの善行が多くのよい結果をもたらすたとえ。▽「稲」の異名。
うぞうむぞう【有象無象】
数は多いが、種々雑多なくだらない人や物。ろくでもない連中のこと。多くの人々を卑しめていう。また、形があるものも、ないものもすべて。有形無形のすべて。▽もと仏教語。「象」はかたちの意。
うよきょくせつ【紆余曲折】
道や川などが曲がりくねること。また、種々込み入っていて複雑なこと。事情が込み入っていて解決に手間どること。▽「紆余」は道などがくねり曲がるさま。「曲折」は折れ曲がること。転じて、込み入った事情。
えいじはっぽう【永字八法】
書法伝授法の一つ。「永」の一字に楷書かいしょの基本である八種の点画が含まれているとして、「永」の字を用いてその用筆法を示したもの。長く書の教えとされてきた。▽「八法」は書法における用筆の八つの法で、側そく勒ろく努ど趯てき策さく掠りゃく啄たく磔たくのこと。
えきしゃさんゆう【益者三友】
交際してためになる三種の友人のこと。正しいと思うことを直言する正直な人、誠実な人、博識な人のこと。人と付き合うに当たって、友人をどう選ぶかを述べた語。
かかとうじょう【夏下冬上】
炭火などのおこし方。火種を夏は下に冬は上に置くと、よく火がおこるということ。
ししょごきょう【四書五経】
中国の代表的な古典の総称で、儒教で経典として尊ばれたもの。▽「四書」は儒教の根本教典とされる『大学だいがく』『中庸ちゅうよう』『論語ろんご』『孟子もうし』。「五経」は儒教の教典のうち重要な『易経えききょう』『詩経しきょう』『書経しょきょう』『礼記らいき』『春秋しゅんじゅう』の五種の書。「五経」については時代により異なる。
ずいるいおうどう【随類応同】
相手の能力や性質に応じて、それ相応に指導すること。仏が人の心や性格や素質などの種類に応じて、説法・教化を施す意。▽「随類」は種類にしたがうこと。「応同」は同じ仲間に応こたえる意。「類るいに随したがい同どうに応おうず」と訓読する。
そんしゃさんゆう【損者三友】
交際して損をする三種の友人のこと。うわべだけの不正直な(便辟べんぺき)人、誠実さのない(善柔ぜんじゅう)人、口先だけ達者な(便佞べんねい)人を友とするのは害であるということ。
へんぼうかんきゃく【偏旁冠脚】
漢字を構成する部分の名称。▽左にある部分が「偏へん」、右にある部分が「旁つくり」、上にある部分が「冠かんむり」、下にある部分が「脚あし」。このほかには「垂たれ」「構かまえ」「繞にょう」などの構成部分があるが、これらの総称としても用いられる。