いっきょりょうとく【一挙両得】
一つの行為で、同時に二つの利益が得られること。一つで二つの利益が得られること。また、わずかな労力で多くの利益を得るたとえ。▽「一挙」は一つの動作・行動。
えいじはっぽう【永字八法】
書法伝授法の一つ。「永」の一字に楷書かいしょの基本である八種の点画が含まれているとして、「永」の字を用いてその用筆法を示したもの。長く書の教えとされてきた。▽「八法」は書法における用筆の八つの法で、側そく勒ろく努ど趯てき策さく掠りゃく啄たく磔たくのこと。
えきしゃさんゆう【益者三友】
交際してためになる三種の友人のこと。正しいと思うことを直言する正直な人、誠実な人、博識な人のこと。人と付き合うに当たって、友人をどう選ぶかを述べた語。
こくしむそう【国士無双】
国中で並ぶ者がないほどすぐれた人物のこと。▽「国士」は国の中で傑出した人のこと。「無双」は二つとない、並ぶものがないこと。もと、漢かんの蕭何しょうかが、後に軍の指揮官として漢王朝の成立に大功をあげた韓信かんしんを評して、劉邦りゅうほう(漢の高祖)に推薦したときの語。
こんぜんいったい【渾然一体】
いくつかのものが溶け合って区別がつかないさま。▽「渾然」は溶け合って区別のないさま。一つにまとまったさま。「一体」は一つのものの意。「渾」は「混」とも書く。
しゅじゅざった【種種雑多】
いろいろなものが入り交じっているさま。▽「雑多」はいろいろなものが入り交じっているさま。
ずいるいおうどう【随類応同】
相手の能力や性質に応じて、それ相応に指導すること。仏が人の心や性格や素質などの種類に応じて、説法・教化を施す意。▽「随類」は種類にしたがうこと。「応同」は同じ仲間に応こたえる意。「類るいに随したがい同どうに応おうず」と訓読する。
せんがくひさい【浅学菲才】
学問や知識が浅く未熟で、才能が欠けていること。自分の識見をへり下っていう語として用いられることが多い。▽「浅学」は学問や知識が浅く未熟なこと。「菲」はもと野菜の名で、かぶらの種類。転じて、薄い、粗末な、劣ったという意に用いられる。「菲才」は才能のないこと。「菲」は「非」とも書く。
せんさばんべつ【千差万別】
さまざまに異なって同じでないこと。▽「千」「万」は数の多いことを示す。「差別」は区別・違いの意味。「差」は「しゃ」、「万」は「まん」とも読む。
そんしゃさんゆう【損者三友】
交際して損をする三種の友人のこと。うわべだけの不正直な(便辟べんぺき)人、誠実さのない(善柔ぜんじゅう)人、口先だけ達者な(便佞べんねい)人を友とするのは害であるということ。