ふえきりゅうこう【不易流行】
蕉風しょうふう俳諧はいかい理念の一つ。解釈には諸説ある。一説に、俳諧には不易(永遠に変わらぬ本質的な感動)と流行(ときどき新味を求めて移り変わるもの)とがあるが、不易の中に流行を取り入れていくことが不易の本質であり、また、そのようにして流行が永遠性を獲得したものが不易であるから、不易と流行は同一であると考えるのが俳諧の根幹である、とする考え方。
- 注記
- 「不易」は、いつまでも変わらないもの。「流行」は、変化していくもの。「易」を「い」と読み誤らない。
- 用例
- 芭蕉が説いたと云はるゝ不易流行の原理は実はあらゆる芸術に通ずるものであらうと思はれる。〈寺田寅彦・天文と俳句〉
- 対義語
- 一時流行いちじりゅうこう