シュトルム【Theodor Storm】
[1817〜1888]ドイツの詩人・小説家。弁護士・判事としての職のかたわら、北ドイツの陰鬱な自然を背景に、叙情詩から出発して後期には叙事的・写実的な小説を書いた。小説「みずうみ」「白馬の騎士」など。
シュトレーゼマン【Gustav Stresemann】
[1878〜1929]ドイツの政治家。第一次大戦後ドイツ人民党を結成。1923年、首相となって通貨安定・経済再建に尽力。その後は歴代内閣の外相として協調外交を推進し、ロカルノ条約締結・国際連盟加...
シュトロハイム【Erich von Stroheim】
[1885〜1957]米国の映画監督・俳優。オーストリア出身。映画におけるリアリズムの開拓者とされる。監督作に「アルプス颪(おろし)」「愚なる妻」「グリード」など。出演作にジャン=ルノワール監督...
シュニッツラー【Arthur Schnitzler】
[1862〜1931]オーストリアの小説家・劇作家。精緻(せいち)な心理分析で、退廃的、享楽的な男女の姿を描いた。戯曲「アナトール」「輪舞」、小説「テレーゼ」など。
しゅ‐ばいしん【朱買臣】
[?〜前109]中国、前漢の政治家。呉県(江蘇省)の人。家が貧しく、薪を売りながら独学。武帝に見いだされて会稽(かいけい)太守となり、丞相長吏まで出世した。大器晩成のたとえにされる。
シュバイツァー【Albert Schweitzer】
[1875〜1965]フランスの神学者・哲学者・医師。ドイツ領だったアルザスの生まれ。1913年に仏領コンゴ(現ガボン共和国)のランバレネに渡り、医療と伝道に献身。バッハ研究家・オルガン奏者とし...
シュビッタース【Kurt Schwitters】
[1887〜1948]ドイツの芸術家。ダダイスムの運動に参加。雑多な素材による独自のコラージュ作品を作り、素材とした印刷物の断片の文字から、それらをメルツと呼んだ。→メルツバウ
シュピッテラー【Carl Spitteler】
[1845〜1924]スイスの詩人・小説家。ギリシャ神話を題材として、スケールの大きな叙事詩を書いた。1919年、ノーベル文学賞受賞。叙事詩「オリンピアの春」、小説「コンラート中尉」など。
シュピリ【Johanna Spyri】
⇒スピリ
シュプランガー【Eduard Spranger】
[1882〜1963]ドイツの哲学者・教育学者。ディルタイの影響を受け、精神科学的心理学によって文化哲学・教育学に学問的基礎を与えようと努めた。著「生の諸形式」など。
シュペングラー【Oswald Spengler】
[1880〜1936]ドイツの哲学者。形態学的方法論を世界史に応用し、歴史上の諸文化の有機体的生成・没落を説いた。主著「西洋の没落」は、第一次大戦後の危機意識に符合し、大きな反響を呼んだ。
シュペーマン【Hans Spemann】
[1869〜1941]ドイツの動物学者。イモリの胚(はい)の形成体の作用を発見し、実験発生学に功績を残した。1935年、ノーベル生理学医学賞受賞。
しゅぼだい【須菩提】
《(梵)Subhùtiの音写。善現・空生などと訳す》釈迦十大弟子の一人。給孤独(ぎっこどく)長者の甥(おい)といわれる。争うことがなかったところから無諍(むじょう)第一、空の理解の深かったことか...
シュミット【Carl Schmitt】
[1888〜1985]ドイツの政治学者・公法学者。全体主義的国家論を提唱し、ナチスに理論的基礎を与えた。政治的なものの本質が友と敵との対立にあるとする、友敵理論でも知られる。著「政治的なものの概...
シュミット【Helmut Schmidt】
[1918〜2015]ドイツの政治家。第二次大戦に参加。1946年社会民主党(SPD)に入党。69年ブラント政権で国防相・経済相・蔵相を歴任。ブラントが辞任した74年、西ドイツ首相に就任。82年...
シュミットボン【Wilhelm Schmidtbonn】
[1876〜1952]ドイツの劇作家・小説家。郷土のライン川下流域を舞台に、自然への親近感と素朴な人間愛を詩情豊かに描いた。戯曲「街の子」、小説「流れのほとりに生まれて」など。
しゅめい‐もんいん【修明門院】
[1182〜1264]後鳥羽天皇の妃。順徳天皇の母。父は藤原範季。名は初め範子、親子、のち重子。承久(じょうきゅう)の乱後、尼となり、法名を法性覚といった。
シュモラー【Gustav von Schmoller】
[1838〜1917]ドイツの経済学者。新歴史学派の代表者で、社会政策学会を設立し、指導的役割を果たした。また、「シュモラー年報」を創刊。著「国民経済学原論」など。
シュライエルマッハー【Friedrich Ernst Daniel Schleiermacher】
[1768〜1834]ドイツの神学者・哲学者。19世紀におけるプロテスタント神学の第一人者とされる。宗教を哲学と道徳から区別して宇宙の直観と感情の領域とみなし、その本質は無限者に対する絶対依存の...
シュライデン【Matthias Jakob Schleiden】
[1804〜1881]ドイツの植物学者。シュワンと協力して、生物の細胞説を提唱した先駆者。著「科学的植物学」。
シュリック【Moritz Schlick】
[1882〜1936]ドイツ生まれの哲学者。ウィーン学団の創設者の一人。マッハ主義を受け継いで論理実証主義を唱えた。著「一般認識論」「倫理学考」など。
しゅりはんどく【周利槃特】
《(梵)Cūḍapanthaka》釈迦(しゃか)の弟子の一人。生来愚鈍で愚路とよばれたが、のちに大悟したという。
シュルツ【Bruno Schulz】
[1892〜1942]ポーランドのユダヤ系作家。実験的な手法を用いて、幻想的な独自の世界を描いた。ゲシュタポにより射殺されたが、生前に発表した短編集「肉桂色の店」「クレプシドラ‐サナトリウム」が...
シュレーゲル【Schlegel】
(August Wilhelm von〜)[1767〜1845]ドイツの批評家。の兄。弟らと「アテネーウム」誌を刊行、ロマン主義理論の基礎を築いた。シェークスピアの翻訳でも活躍。著「劇芸術お...
シュレーダー【Gerhard Schröder】
[1944〜 ]ドイツの政治家。弁護士。1963年社会民主党(SPD)に入党。1998年連邦議会選挙でSPDを勝利に導き、コールを辞任させて16年ぶりに政権交代を果たし、ドイツ連邦共和国の第7代...
シュレーディンガー【Erwin Schrödinger】
[1887〜1961]オーストリアの物理学者。波動力学の研究で量子力学論の発展に貢献。1933年、ディラックとともにノーベル物理学賞受賞。著「波動力学についての研究」。
シュレーマン‐いっせい【シュレーマン一世】
⇒スレイマン一世
シュワン【Theodor Schwann】
[1810〜1882]ドイツの動物生理学者。胃液のペプシン、神経のシュワン鞘(しょう)を発見。また、生物体の構造ではシュライデンとともに細胞説を提唱。
しゅん【舜】
中国太古の伝説上の聖天子。五帝の一人。姓は虞(ぐ)(有虞)、名は重華(ちょうか)。尭(ぎょう)帝の信任を得て摂政となる。尭帝の没後位を譲り受けて天子となり、治水に功のあった宰相の禹に禅譲したとい...
しゅんえ【俊恵】
[1113〜?]平安末期の歌人。東大寺の僧。源俊頼の子。通称大夫公(たゆうのきみ)。白川の自坊歌林苑で歌会・歌合わせを主催。鴨長明に歌を教えた。家集に「林葉和歌集」がある。
しゅんおく‐みょうは【春屋妙葩】
[1312〜1388]南北朝時代の臨済宗の僧。甲斐の人。伯父の夢窓疎石に参禅。天竜寺・南禅寺などの住持を経て、初代僧録司となった。足利義満の政治的顧問の立場にあり、相国寺建立に協力。また、五山版...
しゅんか‐もんいん【春華門院】
[1195〜1211]後鳥羽天皇の第1皇女。名は昇子。母は九条兼実の娘宜秋門院任子。承元2年(1208)順徳天皇の准母となった。
しゅんかん【俊寛】
[1143〜1179]平安末期の真言宗の僧。鹿ヶ谷(ししがたに)の山荘で藤原成親・成経父子や平康頼らと平清盛討伐の密議をしていたのが発覚して流島となり、鬼界ヶ島で没した。 謡曲。四番目物。喜...
しゅんけい【春慶】
室町時代の漆工。和泉(いずみ)国堺の人。春慶塗を創始。生没年未詳。 鎌倉時代の尾張国瀬戸の陶工、加藤景正の法号。 1 「春慶塗」の略。 2 「春慶焼」の略。
しゅんしん‐くん【春申君】
[?〜前238]中国、戦国時代の楚(そ)の宰相。姓は黄。名は歇(けつ)。食客三千余人を養い、権勢は楚王をしのいだという。斉の孟嘗君、趙の平原君、魏の信陵君とともに戦国の四君の一人。
しゅんじょう【俊芿】
[1166〜1227]鎌倉初期の律宗の僧。肥後の人。字(あざな)は我禅。号、不可棄。入宋し、二千余巻の典籍を請来。諸宗を兼学して戒律の復活に尽力した。京都泉涌寺(せんにゅうじ)の開山。大興正法国師。
しゅんじょう‐ぼう【俊乗房】
重源(ちょうげん)の号。
しゅんぜい【俊成】
⇒藤原俊成(ふじわらのしゅんぜい)
しゅんぜい‐の‐むすめ【俊成女】
⇒藤原俊成女(ふじわらのしゅんぜいのむすめ)
しゅんてん‐おう【舜天王】
[1166〜1237]琉球の王。名は尊敦(そんとん)。源為朝の落胤(らくいん)と伝えられる。1187年王となり、在位51年という。
しゅんとう【春登】
[1769〜1836]江戸後期の国学者。時宗(じしゅう)の僧。武蔵あるいは甲斐の人。音韻学に通じた。著「万葉用字格」「五十音摘要」など。
シュンペーター【Joseph Alois Schumpeter】
[1883〜1950]オーストリアの経済学者。1932年米国に移住。計量経済学会の創立者の一人で、その会長や米国経済学会会長を務め、企業者による新機軸(イノベーション)を中心とする独自の経済発展...
シュー【Eugène Sue】
[1804〜1857]フランスの小説家。本名、マリ=ジョゼフ=シュー(Marie-Joseph Sue)。新聞小説「パリの秘密」で名声を得た。ほかに「さまよえるユダヤ人」など。
シューエル【Anna Sewell】
[1820〜1878]英国の女流小説家。唯一の作品「黒馬物語」は児童文学の古典的作品として知られる。
シューベルト【Franz Peter Schubert】
[1797〜1828]オーストリアの作曲家。初期ロマン派を代表するドイツ歌曲作曲家で、詩と音楽の内的、芸術的融合を果たした。作品に連作歌曲「美しき水車小屋の娘」「冬の旅」、「未完成交響曲」、ピア...
シューマッハー【Kurt Schumacher】
[1895〜1952]ドイツの政治家。社会民主党国会議員としてヒトラー政権を批判し、投獄された。第二次大戦後は同党再建に尽力し、1946年から委員長を務めた。
シューマン【Robert Alexander Schumann】
[1810〜1856]ドイツの作曲家。繊細かつ色彩豊かな和声によってドイツロマン派を代表。多くのピアノ曲・歌曲を作曲した。また、批評活動も行い、ショパン・ブラームスを紹介。作品に4曲の交響曲のほ...
しゆう【子有】
[前522〜前489]中国、春秋時代の学者。孔門の十哲の一人。魯(ろ)(山東省)の人。姓は冉(ぜん)、名は求。学をもって季康子に仕えた。冉有。
しゆう【子游】
[前506〜?]中国、春秋時代の学者。孔門十哲の一人。呉(江蘇省)の人。姓は言(げん)、名は偃(えん)。魯(ろ)に仕えて武城の長官となる。
ショインカ【Wole Soyinka】
[1934〜 ]ナイジェリアの劇作家・詩人・小説家。西欧演劇の枠組みにアフリカの伝統を融合させた、実験的な演劇を生み出した。軍事政権を批判して英国に亡命したが、のちに帰国。1986年、ノーベル文...