ベルナノス【Georges Bernanos】
[1888〜1948]フランスの小説家。カトリックの立場から、人間の内なる聖性と悪魔性との激しい相克を描いた。作「悪魔の陽の下に」「田舎司祭の日記」など。
ベルナール【Bernard de Clairvaux】
[1091〜1153]中世フランスの修道士。シトー会に入り、のちクレルボーに大修道院を創設。
ベルナール【Claude Bernard】
[1813〜1878]フランスの生理学者。膵液(すいえき)の消化作用、肝臓のグリコーゲン生成作用の発見、神経による血管運動の解明など、多くの業績がある。著「実験医学序説」など。
ベルナール【Sarah Bernhardt】
[1844〜1923]フランスの女優。コメディー‐フランセーズに専属、のち「椿姫」「トスカ」などを演じて世界的名声を博した。
ベルニーニ【Giovanni Lorenzo Bernini】
[1598〜1680]イタリアの彫刻家・建築家。バロック様式の形成に多大な影響を与えた。作「聖女テレジアの法悦」。
ベルヌ【Jules Verne】
[1828〜1905]フランスの小説家。近代空想科学小説の先駆者とされる。作「月世界旅行」「海底二万里」「八十日間世界一周」など。
ベルヌーイ【Bernoulli】
(Jakob 〜)[1654〜1705]スイスの数学者。弟ヨハンとともに微積分学の成立に貢献、微分方程式の求積法などを発展させた。死後出版された「推論術」には大数の法則やベルヌーイ数が含まれ、...
ベルハーレン【Émile Verhaeren】
[1855〜1916]ベルギーの詩人。象徴主義から出発し、社会主義の影響を受けて、人類の進歩を謳歌する力強い作品を発表。詩集「黒い炬火(たいまつ)」「触手ある都市」など。
ベルリオーズ【Louis Hector Berlioz】
[1803〜1869]フランスの作曲家。標題音楽の先駆者で、ロマン主義運動を推進した。作品に「幻想交響曲」「ロメオとジュリエット」「ファウストの劫罰(ごうばつ)」など。
ベルルスコーニ【Silvio Berlusconi】
[1936〜2023]イタリアの政治家。第74代、第79代、第81代首相。建設業やテレビ局経営などで成功。1994年にフォルツァ‐イタリアを結成し下院議員に当選。同年に首相となった。以降、間をお...
ベルレーヌ【Paul-Marie Verlaine】
[1844〜1896]フランスの詩人。象徴主義の代表者。音楽性豊かな詩法を確立。詩集「艶なる宴」「言葉のない恋歌」「叡知」。
ベルンシュタイン【Eduard Bernstein】
[1850〜1932]ドイツの社会主義者。社会民主党右派の理論的指導者。革命を否定し議会政治による社会民主主義の実現を目ざす修正主義理論を展開した。
ベルンハイム【Ernst Bernheim】
[1850〜1942]ドイツの歴史学者。史学方法論に関する研究で有名。著「歴史学方法教本」「歴史学入門」など。
ベロッキオ【Andrea del Verrocchio】
[1435ころ〜1488]イタリアの彫刻家・金工家・画家。写実的な作品を残した。ブロンズ像「コレオーニ将軍騎馬像」など。
ベロネーゼ【Paolo Veronese】
[1528〜1588]イタリアの画家。ベネチア派。豊麗な装飾画を多く描いた。
ベロー【Saul Bellow】
[1915〜2005]米国の小説家。カナダ生まれ。ユダヤ系。現代米国文学を代表する小説家の一人。1976年ノーベル文学賞受賞。小説「宙ぶらりんの男」「その日をつかめ」「ハーツォグ」など。
ベン【Gottfried Benn】
[1886〜1956]ドイツの詩人・医師。表現主義から出発し、のち現代的ニヒリズムを芸術至上主義の立場で克服しようとした。詩集「死体公示所(モルグ)」「静学的詩集」、自伝「二重生活」。
べんえん【弁円/辨円】
⇒円爾(えんに)
べん‐か【卞和】
中国、春秋時代の楚(そ)の人。山中で得た宝玉の原石を楚の厲王(れいおう)に献じたが信じてもらえず左足を切られ、次の武王のときにも献じたが、ただの石だとして右足を切られた。文王が位につき、これを磨...
ベングリオン【David Ben-Gurion】
[1886〜1973]イスラエルの政治家。ポーランドの生まれ。パレスチナ労働党書記長・世界シオニスト機関委員長などを歴任。1948年、イスラエル共和国の独立を宣言し、初代首相兼国防相に就任した。
べんけい【弁慶/辨慶】
[?〜1189]鎌倉初期の僧。幼名、鬼若。号、武蔵坊(むさしぼう)。義経記・吾妻鏡・平家物語などによれば、熊野の別当の子で、兄頼朝と不和になり奥州に落ちる源義経に従い、安宅(あたか)の関で...
ベンサム【Jeremy Bentham】
[1748〜1832]英国の法学者・哲学者。功利主義の主唱者。個人の行為の判断基準が幸福の追求にあるのと同様に、社会の目的は「最大多数の最大幸福」の実現にあると説いた。著「道徳と立法の原理序説」...
ジョンソン【Ben Jonson】
[1572〜1637]英国の劇作家・詩人。気質喜劇の伝統を確立、また宮廷仮面劇も書いた。喜劇「十人十色」「ボルポーネ」「錬金術師」など。
ベンタム【Bentham】
⇒ベンサム
べんちょう【弁長/辨長】
[1162〜1238]鎌倉前期の浄土宗の僧。浄土宗鎮西派の祖。筑前の人。字(あざな)は弁阿。号、聖光坊。比叡山で天台宗を学ぶ。のち、法然の弟子となり、九州に念仏を広めた。鎮西上人。
べん‐の‐ないし【弁内侍/辨内侍】
鎌倉中期の女流歌人。藤原信実の娘。後深草天皇に仕えた。のち、出家。著「弁内侍日記」。後深草院弁内侍。生没年未詳。
ベン‐ベラ【Ahmad Ben Bella】
[1918〜2012]アルジェリアの政治家。独立運動を指導し、独立の翌1963年アルジェリア民主人民共和国初代大統領に就任。1965年のクーデターで失脚。ベン=ベッラ。
ベンヤミン【Walter Benjamin】
[1892〜1940]ドイツの思想家・評論家。ユダヤ神秘思想とマルクス主義とを背景とする独得の思想を展開し、神秘的洞察力に満ちた多くのエッセーを書いた。1933年ナチスに追われてフランスに亡命、...
ベーコン【Francis Bacon】
[1561〜1626]英国の哲学者・政治家。スコラ主義を打破し、経験と実験を重視する帰納法を主張。経験論の先駆者となった。著「随筆集」「ニューアトランティス」など。
ベーコン【Roger Bacon】
[1214ころ〜1294]英国の哲学者・科学者。近世自然科学の先駆者で、「大著作」を著し、実験と観察による科学的認識を説いた。拡大鏡の発明、暦の改良などを試みた。
ベーダ【Baeda/Beda】
[673ごろ〜735]英国の神学者・歴史家。幅広い学識と人格によって「尊敬すべきベーダ」とよばれた。著「英国教会史」など。ベード。
ベーテ【Hans Albrecht Bethe】
[1906〜2005]米国の物理学者。ドイツ生まれ。原子核物理学の開拓に貢献し、核反応理論、特に恒星のエネルギー生成論など、理論物理学の各分野に業績を残した。第二次大戦中は、原子爆弾研究所理論物...
ベートーベン【Ludwig van Beethoven】
[1770〜1827]ドイツの作曲家。主にウィーンで活躍。ハイドン・モーツァルトから古典派様式を受け継ぎ、発展させて、独自の境地を開いた。晩年は聴力を失いながらも、交響曲・協奏曲・ピアノソナタ・...
ベーベル【August Bebel】
[1840〜1913]ドイツの社会主義者。1869年社会民主労働者党を創立、のち、ラッサール派と合同して社会主義労働者党(のちの社会民主党)を創立。著「婦人論」「わが生涯から」。
ベーベルン
⇒ウェーベルン
ベーム【Karl Böhm】
[1894〜1981]オーストリアの指揮者。ドレスデン・ウィーンの国立歌劇場、ウィーン‐フィルハーモニーなどの指揮者をつとめた。
ベーメ【Jakob Böhme】
[1575〜1624]ドイツの哲学者。靴屋職のかたわら、神秘主義思想家として、独特な汎神論的自然哲学を形成。のち、シェリング・ヘーゲルにより再評価された。主著「曙光」。
ベーリング【Emil Adolph von Behring】
[1854〜1917]ドイツの細菌学者。北里柴三郎とともに破傷風菌とジフテリア菌の抗毒素血清を作製。1901年ノーベル生理学医学賞受賞。
ベーリング【Vitus Jonassen Bering】
[1681〜1741]ロシアの探検家。デンマーク生まれ。カムチャツカ探検隊の隊長となり、1728年にベーリング海峡に達し、アジアとアメリカが陸続きでないことを確認した。
ベール【Pierre Bayle】
[1647〜1706]フランスの哲学者。デカルトの懐疑の方法を継承して歴史学・哲学・神学に導入し、「歴史的批判的辞典」を著した。
ベールイ【Andrey Belïy】
[1880〜1934]ロシア・ソ連の詩人・小説家。本名ボリス=ニコラエビチ=ブガーエフ(Boris Nikokaevich Bugaev)。ロシア象徴派の代表者の一人。音楽の技法を取り入れた散文...
ベーン【Aphra Behn】
[1640〜1689]英国初の職業女流作家。作品に小説「オルノーコ」などがある。夏目漱石の小説「三四郎」にその名がみえることで知られる。