ガイウス【Gaius】
2世紀ごろのローマの法学者。その著「法学提要」は法学入門書として帝国内に長く普及。ユスティニアヌス帝の「法学提要」を通して、後世の法体系に大きな影響を与えた。生没年未詳。
ガイガー【Hans Wilhelm Geiger】
[1882〜1945]ドイツの物理学者。ラザフォードのもとで放射線を研究。放射能の測定器を発明。また、α(アルファ)崩壊に関する「ガイガー‐ヌッタルの法則」を発見した。
ガウス【Karl Friedrich Gauss】
[1777〜1855]ドイツの数学者・天文学者。正十七角形の作図の可能性の証明、最小自乗法の発見、準惑星ケレスの軌道の算出、曲面の研究など、純粋数学のほか、電磁気学にも多くの業績を残した。著「整...
ガウディ【Antonio Gaudi y Cornet】
[1852〜1926]スペインの建築家。曲線・曲面の多用と多彩な装飾を特色とする幻想的作風で知られる。住宅カサ‐ミラなど作品は多い。サグラダファミリア(聖家族)聖堂は1882年に前任者により着工...
がうん‐たっち【臥雲辰致】
[1842〜1900]明治時代の発明家・紡績技術者。信濃の人。日本初の綿糸紡績機、臥雲紡績機(がら紡)を製作。明治20年代から30年代に掛けて広く使われた。名は「たつむね」「ときむね」とも。
ガガーリン【Yuriy Alekseevich Gagarin】
[1934〜1968]ソ連の軍人・宇宙飛行士。1961年4月12日、衛星船ボストーク1号で地球を1周。人類初の宇宙飛行に成功し、「地球は青かった」と伝えた。
がく‐き【楽毅】
中国、戦国時代の武将。魏の人。燕の昭王に仕えて斉(せい)を破り、昌国に封じられた。昭王の死後、恵王にうとまれて趙に逃れ、重用された。がっき。生没年未詳。
がく‐ひ【岳飛】
[1103〜1141]中国、南宋の武将。湯陰(河南省)の人。字(あざな)は鵬挙(ほうきょ)。北宋末に義勇軍に入り、軍功をあげ、湖北の地で軍閥の巨頭となった。金軍との戦争を主張し、和議派の宰相秦檜...
がざん【峨山】
⇒橋本峨山(はしもとがざん)
ガザン‐ハン【Ghāzān Khan】
[1271〜1304]イル‐ハン国第7代の英主。中央集権的諸改革を断行し、イスラム教に改宗してイラン人との融和を図った。学問・芸術を奨励した博学・多才の帝王としても有名。
ガザーリー【Abū Hāmid al-Ghazālī】
[1058〜1111]イスラム聖法学者・神学者・神秘思想家。ラテン語名アルガゼル。哲学を批判して正統神学を擁護し、他方ではそれを神秘主義と結合してイスラム教の再興を図った。ガッザーリー。
ガタリ【Félix Guattari】
[1930〜1992]フランスの精神医学者・思想家。精神分析の手法を用いて現代文明批判を展開し、ポスト構造主義の先駆者の一人となった。ドゥルーズとともに既存の階層的体系を批判し、より横断的・流動...
が‐ちしょう【賀知章】
[659〜744]中国、唐の詩人。永興(浙江省)の人。字(あざな)は季真(きしん)。号、四明狂客(しめいきょうかく)。放縦な性格で、酒を好み、李白(りはく)と親交があった。飲中八仙の一人。また、...
がっかい【月蓋】
古代インドの大富豪。悪疫が流行したとき、仏の教えに従って弥陀三尊の像を造って祈念し、病気をしずめたという。月蓋尊者。
がっ‐き【楽毅】
⇒がくき(楽毅)
ガッサンディ【Pierre Gassendi】
[1592〜1655]フランスの哲学者・科学者。アリストテレス・デカルトを批判し、エピクロスの原子論を復活させた。
ガッダ【Carlo Emilio Gadda】
[1893〜1973]イタリアの小説家。専門用語や方言・外国語などを駆使して、難解な前衛的作品を発表。20世紀前衛文学の一翼を担った。長編「メルラーナ街の怖るべき混乱」「悲しみの認識」など。
ガネット【Ruth Stiles Gannett】
[1923〜2024]米国の児童文学作家。1948年に、少年エルマーが竜を助ける物語「エルマーのぼうけん」を発表。続編「エルマーとりゅう」「エルマーと16ぴきのりゅう」を含めた三部作は多くの言語...
ファーレンハイト【Daniel Gabriel Fahrenheit】
[1686〜1736]ドイツの物理学者。氷と食塩の混合物の温度と、人間の体温を基準とした温度目盛りを提唱した。→カ氏温度
ガボ【Naum Gabo】
[1890〜1977]ロシア生まれの彫刻家。のち、米国に帰化。構成主義の代表者で、プラスチックなどの新素材により、独自の彫刻空間を構築した。
ガボール【Dennis Gabor】
[1900〜1979]英国の物理学者。ハンガリー生まれ。インペリアルカレッジロンドン教授。ホログラフィーの基本概念を発見し実用化に貢献した。1971年ノーベル物理学賞受賞。著に「成熟社会」。
ガマ【Gama】
⇒バスコ=ダ=ガマ
がま‐の‐かんじゃ【蒲の冠者】
源範頼(みなもとののりより)の通称。遠江(とおとうみ)国蒲御厨(がまのみくりや)の生まれなのでいう。
がもう‐うじさと【蒲生氏郷】
[1556〜1595]安土桃山時代の武将。近江(おうみ)の人。初名は賦秀(やすひで)。キリスト教に入信。織田信長・豊臣秀吉に仕え、九州征伐・小田原征伐の功により会津42万石(のち92万石)を領した。
がもう‐くんぺい【蒲生君平】
[1768〜1813]江戸後期の尊王論者・儒学者。下野(しもつけ)の人。名は秀実。水戸学の影響を受ける。荒廃した歴代天皇陵を調査して「山陵志」を著述。また、「不恤緯(ふじゅつい)」で、海防の必要...
ガモフ【George Gamow】
[1904〜1968]米国の物理学者。ロシア生まれ。トンネル効果によるα(アルファ)粒子説明や宇宙の起源の考察など、多くの業績を残す。また、原子物理学などに関する解説書を多数著し、「不思議の国の...
ガラシア【Gracia】
⇒細川(ほそかわ)ガラシャ
ガリバルディ【Giuseppe Garibaldi】
[1807〜1882]イタリア統一運動の指導者。青年イタリア党に入り、南米ブラジルの独立運動などに参加。1860年、赤シャツ隊を率いて全シチリアを解放した。国民的英雄としてたたえられる。
ガリマール【Gaston Gallimard】
[1881〜1975]フランスの出版業者。1908年にジードとともに文芸雑誌「NRF」を刊行。1919年にガリマール社を設立し、フランスの近代作家たちの作品を出版した。
ガリレオ【Galileo】
⇒ガリレイ EU(欧州連合)とESA(欧州宇宙機関)が中心となって構築した衛星測位システム。30基の人工衛星で衛星コンステレーションを構成し、測位精度1メートルを目指すもの。2005年に試験...
ガリレイ【Galileo Galilei】
[1564〜1642]イタリアの物理学者・天文学者。振り子の等時性、落体の法則などを発見。自作の望遠鏡で天体を観測し、月の凹凸、木星の4個の衛星、太陽黒点などを発見してコペルニクスの地動説を支持...
ガルシア‐マルケス【Gabriel García Márquez】
[1928〜2014]コロンビアの小説家。1967年に発表した年代記風の長編「百年の孤独」で注目された。他に「族長の秋」「予告された殺人の記録」など。1982年、ノーベル文学賞受賞。
ガルシア‐ロルカ【Federico García Lorca】
[1898〜1936]スペインの詩人・劇作家。詩に民謡の形式を復活。内乱勃発当初、ファランヘ党党員に射殺された。詩集「ジプシー歌集」、戯曲「血の婚礼」「イェルマ」「ベルナルダ=アルバの家」など。
ガルシン【Vsevolod Mikhaylovich Garshin】
[1855〜1888]ロシアの小説家。社会悪や不正に対し、理想主義的態度を貫いた。持病の精神病に終生悩まされながら執筆、のち自殺。作「四日間」「赤い花」など。
ガルダン【Galdan】
[1649?〜1697]西蒙古(にしもうこ)を本拠とするオイラート族ジュンガル部の首長。中央アジアの支配者となったが、清(しん)の康熙(こうき)帝の親征軍に大敗して自殺。 [補説]「噶爾丹」とも書く。
ガルバニ【Luigi Galvani】
⇒ガルバーニ
ガルバーニ【Luigi Galvani】
[1737〜1798]イタリアの解剖・生理学者。カエルの足が金属と接触すると痙攣(けいれん)が生じることを発見し、生物電気の研究や電気学に道を開いた。また、これは2種の金属による電気の発生である...
ガルブレイス【John Kenneth Galbraith】
[1908〜2006]カナダ生まれの米国の経済学者。リベラルな立場から現代資本主義を批判的に分析。公共工事や教育などへの公的投資の有効性を訴えた。著「ゆたかな社会」「新しい産業国家」「不確実性の...
ガルボ【Greta Garbo】
[1905〜1990]スウェーデン生まれの女優。その美貌とエキゾチシズムでハリウッドの人気スターの座を獲得するが、36歳で引退。出演作「肉体と悪魔」「アンナ=カレーニナ」など。
ガレ【Émile Gallé】
[1846〜1904]フランスのガラス工芸家・家具デザイナー。1878年のパリ万国博覧会で、月光色と呼ばれる淡い青色のガラスを出品し、高い評価を得る。昆虫や植物をモチーフにした幻想的な作品が多く...
ガレノス【Klaudios Galēnos】
[129ころ〜199ころ]ギリシャの医学者。ペルガモン生まれ。動物の生体解剖によって実験生理学の端緒をなした。多くの医学書を著し、近世初期まで医学の権威とされた。
ガロア【Évariste Galois】
[1811〜1832]フランスの数学者。群の概念を導入して代数方程式の解法を研究。決闘により死亡した。ガロワ。
ガワー【John Gower】
[1330ころ〜1408]英国の詩人。チョーサーと親交があり、道徳的・教訓的傾向の作品で知られる。代表作に、キリスト教の七つの大罪を主題とする長編詩「恋する男の告解」がある。
がん‐えん【顔淵】
⇒顔回(がんかい)
がん‐えんし【顔延之】
[384〜456]中国、南北朝時代の宋(そう)の詩人。臨沂(りんき)(山東省)の人。字(あざな)は延年。詩風は彫琢を凝らし、謝霊運(しゃれいうん)と並び称せられる。陶淵明(とうえんめい)とも親交...
がん‐かい【顔回】
[前522ころ〜前490ころ]中国、春秋時代の魯(ろ)の人。字(あざな)は子淵(しえん)。孔門にあって、学才・徳行ともに第一位とされ、最も孔子に愛されたが、師に先立って死去。顔淵(がんえん)。→...
がん‐く【岸駒】
[1756〜1839]江戸後期の画家。岸(きし)派の祖。加賀の人。字(あざな)は賁然(ひぜん)。号は同功館・可観堂など。南蘋(なんぴん)派の花鳥画を学び、円山派などの諸派を折衷し、京都画壇の中心...
がん‐こうけい【顔杲卿】
[692〜756]中国、唐の政治家。臨沂(山東省)の人。顔真卿(がんしんけい)の従兄。玄宗に仕え、安禄山(あんろくざん)に登用されて太守となったが、禄山の反乱に際してこれに敵対し、捕まって殺された。
がんざん‐だいし【元三大師】
平安中期の天台宗の僧、良源のこと。寛和元年(985)正月3日に没したのでいう。
がん‐しこ【顔師古】
[581〜645]中国、唐の学者。万年(陝西(せんせい)省)の人。名は籀(ちゅう)。顔之推(がんしすい)の孫。訓古の学や文章にすぐれ、「五経正義」の選定に参加し、また「漢書」に注解をつけた。