実がなること。「生りのよい木」「鈴生り」

  1. 将棋で、駒が成ること。→成る9

  1. (「おなり」の形で)貴人の外出・訪問などを敬っていう語。おでまし。→御成り

《動詞「な(成)る」の連用形から》

  1. 物の形。形状。「―の良い花活け」

  1. からだつき。体格。「大きな―をしてみっともない」

  1. 服装。身なり。なりふり。「学生らしい―をする」「―ばかりを気にする」

  1. 他の語の下に付いて、接尾語的に用いられる。

    1. ㋐動詞の連用形に付いて、…するまま、…するとおり、などの意を表す。「人の言い―になる」

    2. ㋑名詞または形容詞の連体形に付いて、そのものにふさわしい、また、それに応じて、という意を表す。「弟―の考え」「狭ければ狭い―に住むしかない」

    3. ㋒名詞に付いて、…の形という意を表す。「弓―になる」

    4. ㋓動詞の連体形について、…したとたんに、…するとすぐ、の意を表す。「見る―顔色を変えた」

泥梨 (ないり) 」に同じ。

生活のための仕事。生業。なりわい。

「ひさかたの天路 (あまぢ) は遠しなほなほに家に帰りて―をしまさに」〈・八〇一〉

鳴ること。音をたてること。また、その音。「鳴りのよいスピーカー」「海鳴り」「耳鳴り」

[助動][○|(なり)|なり|なる|なれ|○]活用語の終止形に付く。平安時代以後は、ラ変形活用語には連体形に付く。
  1. 音や声が聞こえるという意を表す。

    1. ㋐…の音や声が聞こえる。

      「みとらしの梓 (あづさ) の弓の中弭 (なかはず) の音すなり」〈・三〉

    2. ㋑他から伝え聞いたことを表す。…そうだ。…ということだ。…と聞いている。

      「また聞けば、侍従の大納言の御女 (むすめ) なくなり給ひぬなり」〈更級

    3. ㋒音・声やうわさなどに基づく推定を表す。…するようだ。…しているらしい。

      「呼びわづらひて笛をいとをかしく吹きすまして過ぎぬなり」〈更級

  1. 詠嘆の気持ちを表す。…であることよ。…ているよ。「手 (た) 枕に身を愛すなりおぼろ月/蕪村

[補説]一般に伝聞推定の助動詞とよばれ、語源については「音 (ね) 」「鳴る」「泣く」などの「ね」「な」に「あり」が付き、融合したとみる説が有力である。2は近世に生じた用法。
[助動][なら|なり・に|なり|なる|なれ|なれ]《格助詞「に」+ラ変動詞「あり」の音変化》体言および体言に準じるもの、活用語の連体形、形容動詞の語幹、助詞「と」「て」「ば」などに付く。
  1. 断定の意を表す。…だ。…である。

    1. 「そのとき、右の馬の頭 (かみ) なりける人を常に率 (ゐ) ておはしましけり」〈伊勢・八二〉

  1. (主に連体形「なる」の形で)存在の判断を表す。…にある。…にいる。…にあたる。

    1. 「小諸なる古城のほとり雲白く遊子悲しむ」〈藤村・千曲川旅情の歌〉

    2. 「さるべき故ありて東山なる所へ移ろふ」〈更級
  1. (多く根拠を示す語を伴い文末に用いて)事柄を説き示す意を表す。…のである。…からである。

    1. 「都へと思ふを物の悲しきは帰らぬ人のあればなりけり」〈土佐

  1. (人や物などに付いて)「という」の意を表す。→たり

    1. 「顔回なる者あり。学を好む」〈論語・雍也 (ようや) 〉

[補説]連体形「なる」は室町時代に「な」となり、口語の助動詞「だ」の連体形に、未然形「なら」は同じく仮定形に用いられるようになった。4は漢文訓読からの用法。また終止形を「也」と書いて、「金参万円也」のように、証書などで金額にそれ以下の数字がないことを示すのに用いる。
[接助]動詞・動詞型活用語の終止形に付く。
  1. ある動作・作用が終わったと同時に、他の動作・作用が行われる意を表す。…するとすぐに。「玄関に入るなり、異様な気配に気づいた」「床に就くなり、いびきをかきはじめた」

  1. (助動詞「た」に付いて)ある動作が成立して、それが継続している意を表す。そのままの状態で。…したまま。「出て行ったなり帰ってこない」「絵を見つめたなりまばたき一つしない」

[副助]名詞、名詞に準じる語、副詞、活用語の終止形、助詞などに付く。それ以外にも適当なものがあるという気持ちを含めて、ある事柄を例示的に示す意を表す。…でも。「彼になり相談したらいい」「電話なりしてください」
[並助]並列・列挙した中から、どれか一つを選択する意を表す。…か…か。「兄さんなり姉さんなりに教えてもらいなさい」「御飯にするなりお風呂に入るなり早くして」「大なり小なり」
[補説]「なり」は文語の断定の助動詞「なり」から転じたもので、近世以降、助詞として用いられた。ただしについては「形・ようす」の意の名詞「なり」からの転という説もある。は「なりと」「なりとも」となる場合もある。は「…なり…なり」となるのが普通であるが、後の「なり」が省略される場合もある。

出典:gooニュース

出典:青空文庫