ラスムッセン【Knud Johan Victor Rasmussen】
[1879〜1933]グリーンランドの北極探検家・民俗学者。犬ぞりでグリーンランドからベーリング海峡まで横断。またエスキモーの起源についても研究し、エスキモー学の父と称された。
ラックスマン【Adam Kirillovich Laksman】
[1766〜?]ロシアの軍人。同国最初の遣日使節。寛政4年(1792)漂流民大黒屋光太夫の送還を名目に根室に来航し国交を要求したが、幕府に拒絶された。ラクスマン。
ラッサール【Ferdinand Lassalle】
[1825〜1864]ドイツの社会主義者。国家の援助のもとでの生産者協同組合の設立と普通選挙権の獲得を主張。1863年、全ドイツ労働者同盟を設立。恋愛事件で決闘して死去。著「労働者綱領」など。ラ...
ラッセル【Bertrand Russell】
[1872〜1970]英国の数学者・哲学者。記号論理学を集大成、ホワイトヘッドとともに「数学原理」を著し、分析哲学における人工言語学派の始祖の一人となった。平和運動の国際的指導者としても活躍。1...
ラッツェル【Friedrich Ratzel】
[1844〜1904]ドイツの地理学者。人文地理学の方法論と体系化に貢献した。著「人類地理学」「民族学」など。
ラッフルズ【Thomas Stamford Raffles】
[1781〜1826]英国の植民地行政官。1811年ジャワ遠征に成功し、占領して副総督となる。任期中にボロブドゥール遺跡などを調査した。1819年シンガポール島を獲得し、貿易基地を建設して自由港...
ラティモア【Owen Lattimore】
[1900〜1989]米国の東洋学者。第二次大戦前後に中国辺境地帯を踏査して内陸アジアを研究、大戦中は蒋介石の特別顧問となる。1945年には、対日賠償使節団の一員として訪日した。著「中国」「アジ...
ラディゲ【Raymond Radiguet】
[1903〜1923]フランスの小説家。フランス心理主義小説の伝統を現代に生かし、簡潔な文体で恋愛心理を描いた。作「肉体の悪魔」「ドルジェル伯の舞踏会」など。
ラディヤード‐キップリング【Joseph Rudyard Kipling】
⇒キップリング
ラ‐トゥール【Georges de La Tour】
[1593〜1652]フランスの画家。ろうそくの光で闇の中の情景を浮かび上がらせる独自の手法で、宗教画を多く描いた。
ラドクリフ‐ブラウン【Alfred Reginald Radcliffe-Brown】
[1881〜1955]英国の社会人類学者。人類学にデュルケーム社会学の方法論を導入、アンダマン諸島などの調査・研究を通じて、機能主義的社会人類学を創始した。著「アンダマン島民」など。
ラパポート【Anatol Rapoport】
[1911〜2007]米国の数学者・心理学者。ロシアに生まれ、米国に帰化。国際政治学にゲームの理論を適用、抑止戦略論を批判するなど平和研究の先駆者となった。著「戦争・ゲーム・論争」など。
ラビン【Yitzhak Rabin】
[1922〜1995]イスラエルの政治家、第6代、11代首相。在任1974〜1977、1992〜1995。イスラエルとアラブの和平を推進し、1993年にはオスロ合意に調印。1994年にはヨルダン...
ラ‐ファイエット【Marie Joseph Paul Yves Roch Gilbert Motier La Fayette】
[1757〜1834]フランスの政治家・軍人。侯爵。アメリカ独立革命で活躍後、フランス革命で人権宣言を起草。立憲王政を支持したため革命の進展の中で孤立して亡命。帰国後、王政復古を機に七月革命で再...
ラ‐ファイエット【Marie-Madeleine Pioche de La Vergne La Fayette】
[1634〜1693]フランスの女流小説家。代表作「クレーブの奥方」はフランス心理小説の先駆。
ラファエル【Raphael】
キリスト教の大天使の一。旅行者と病人の保護者。 ラファエロの英語名。
ラファエロ【Raffaello Santi/Raffaello Sanzio】
[1483〜1520]イタリアの画家・建築家。盛期ルネサンスを代表し、明晰(めいせき)で豊麗な、生命感あふれる古典様式を確立した。また、サンピエトロ大聖堂の造営に参画。
ラファルグ【Paul Lafargue】
[1842〜1911]フランスの社会主義者。マルクスの次女と結婚。第一インターナショナル、パリコミューンに参加。フランス労働党を創立した。著「怠ける権利」など。
ラフォルグ【Jules Laforgue】
[1860〜1887]フランスの詩人。象徴派に属し、自由詩の創始者の一人。詩集「最後の詩」、散文「伝説的教訓劇」など。
ラ‐フォンテーヌ【Jean de La Fontaine】
[1621〜1695]フランスの詩人。イソップの寓話などをもとに、巧みな韻文で書いた「寓話集」は寓話文学の傑作として有名。ほかに長編詩「アドニス」など。
ラフカディオ‐ハーン【Lafcadio Hearn】
⇒小泉八雲(こいずみやくも)
ラフマニノフ【Sergey Vasil'evich Rakhmaninov】
[1873〜1943]ロシアの作曲家・ピアノ奏者。ロシア革命を避けて米国に亡命。ロマン主義に貫かれた曲を書いた。作品に、4曲の「ピアノ協奏曲」など。
ラブクラフト【Howard Phillips Lovecraft】
[1890〜1937]米国の小説家。怪奇・幻想小説の先駆者の一人。生前は無名だったが、死後に広く知られるようになり、一連の小説がクトゥルー神話として体系化された。H=P=ラブクラフト。
ラ‐ブリュイエール【Jean de La Bruyère】
[1645〜1696]フランスのモラリスト。代表作「人さまざま」で当時の風俗や人物を鋭く描写・批判した。
ラブレー【François Rabelais】
[1494ころ〜1553ころ]フランスの作家。連作「ガルガンチュワとパンタグリュエル」はフランスルネサンス文学最大の傑作とされる。
ラプラス【Pierre Simon Laplace】
[1749〜1827]フランスの数学者・天文学者。数理論を天体力学に適用して成功し、太陽系の起源に関して星雲説を唱えた。解析学を確率論に応用する研究も行い、メートル法制定にも尽力。著「天体力学」など。
ラベル【Maurice Joseph Ravel】
[1875〜1937]フランスの作曲家。古典的な形式美をもとに、華麗な管弦楽法や異国情緒による独自の作風を確立した。作品に、管弦楽曲「ボレロ」、ピアノ曲「クープランの墓」、バレエ音楽「ダフニスと...
ラボアジェ【Antoine Laurent de Lavoisier】
[1743〜1794]フランスの化学者。実験により燃焼が酸素との結合であることを実証し、従来のフロギストン説を否定。初めて有機物の元素分析を行い、質量保存の法則を明らかにした。フランス革命の際に...
ラマルク【Jean-Baptiste de Monet Lamarck】
[1744〜1829]フランスの博物学者。無脊椎動物を研究して分類を体系づけ、「無脊椎動物の体系」「動物哲学」などを著して自然発生的進化論に言及。
ラマルティーヌ【Alphonse Marie Louis de Prât de Lamartine】
[1790〜1869]フランスの詩人・政治家。ロマン派の代表的詩人の一人。1848年の二月革命では臨時政府外相に就任した。作「瞑想詩集」「静思詩集」など。
ラマン【Chandrasekhara Venkata Raman】
[1888〜1970]インドの物理学者。光の散乱に関する研究から、ラマン効果を発見。1930年ノーベル物理学賞受賞。
ラム【Charles Lamb】
[1775〜1834]英国の随筆家・詩人。繊細なユーモアと庶民的ペーソスにあふれた「エリア随筆」で有名。ほかに姉メアリーとの共著「シェークスピア物語」など。
ラムセス‐にせい【ラムセス二世】
《Ramses Ⅱ》前13世紀、エジプト第19王朝第3代の王。ヒッタイトと戦い、両国の勢力範囲を確定。また国内では各地に神殿、巨大な彫像やオベリスクなどを建設した。ラメス。生没年未詳。
ラムゼー【William Ramsay】
[1852〜1916]英国の化学者。アルゴン・ヘリウムやネオンなどの希ガス族元素を発見。また、ラジウムからのヘリウムの放出を確認し、放射性元素崩壊説を出した。1904年ノーベル化学賞受賞。
ラムネ【Félicité Robert de Lamennais】
[1782〜1854]フランスのカトリック思想家。初めは教皇至上主義の司祭であったが、のちに時の教皇と対立して破門され、以後はキリスト教社会主義を唱えた。著「宗教無関心論」「信者の言葉」など。
ラ‐メトリ【Julien Offroy de La Mettrie】
[1709〜1751]フランスの哲学者・医師。デカルトの影響を受けて「人間機械論」を発表、唯物論的、無神論的思想を説いた。ほかに「霊魂の自然誌」など。
ラモー【Jean-Philippe Rameau】
[1683〜1764]フランスの作曲家・音楽理論家。フランスの宮廷オペラを発展させ、また、「和声論」などを著して近代和声学の基礎を築いた。作品に「クラブサン曲集」など。
ラルボー【Valery Larbaud】
[1881〜1957]フランスの詩人・小説家。精細な心理描写を特色とし、コント・詩・日記の3部からなる「A=O=バルナブース全集」などにより、文学的コスモポリタニズムの先駆者となった。ほかに小説...
ラロ【Édouard Lalo】
[1823〜1892]スペイン系のフランスの作曲家。ロマン的で色彩感豊かな管弦楽法で知られる。作品に「スペイン交響曲」など。
ラ‐ロシュフーコー【François de La Rochefoucauld】
[1613〜1680]フランスのモラリスト。フロンドの乱に参加。代表作「箴言(しんげん)集」で人間性の鋭い分析を的確に表現した。
ランキン【William John Macquorn Rankine】
[1820〜1872]英国の工学者・物理学者。力学のエネルギーを研究し、エネルギー保存の法則の発見などに貢献、熱力学の基礎を構築した。ランキンサイクルを提唱したことで知られる。また、伊藤博文の要...
ラング【Fritz Lang】
[1890〜1976]ドイツの映画監督。「ドクトルマブゼ」「メトロポリス」などのヒット作を手がけ、ドイツを代表する映画監督となる。のち、ナチスから逃れて米国へ亡命し、ハリウッドで活躍。他の監督作...
ラングミュア【Irving Langmuir】
[1881〜1957]米国の物理化学者。ガス入り電球を発明。蒸発・凝結現象の研究から、単分子層による吸着の概念を提唱、界面化学の新分野を開いた。また、原子価理論を用いて化学結合を説明。1932年...
ラングランド【William Langland】
[1330ころ〜1400ころ]英国の詩人。中世英文学の代表作の一つで、人間の理想的な生き方を追求するとともに当時の社会を風刺した頭韻詩「農夫ピアズの幻想」の作者とされる。
ラングレス【Louis Mathieu Langlès】
[1763〜1824]フランスの東洋学者。パリに東洋語学校を創立。
らんけい‐どうりゅう【蘭渓道隆】
[1213〜1278]鎌倉中期の臨済宗の渡来僧。宋の涪江(四川省)の人。寛元4年(1246)来日、北条時頼の帰依を受けて鎌倉に建長寺を開山。日本最初の禅師号大覚禅師を勅諡(ちょくし)され、その門...
らんこう【闌更】
⇒高桑闌更(たかくわらんこう)
ランジュバン【Paul Langevin】
[1872〜1946]フランスの物理学者。ジョリオ=キュリーの師。物質の磁性を研究し、常磁性体・反磁性体の理論を立てた。また、第二次大戦中は反ナチスのレジスタンスを指導、戦後は教育改革に尽力。著...
らんせつ【嵐雪】
⇒服部嵐雪(はっとりらんせつ)
ランダウ【Lev Davidovich Landau】
[1908〜1968]ソ連の理論物理学者。磁性の研究をはじめ、統計力学・低温物理学・熱力学・素粒子論などの広い分野に業績を残し、液体ヘリウムの超流動、超伝導、フェルミ流体についての先駆的理論を展...