ケアード【Edward Caird】
[1835〜1908]英国の哲学者。グラスゴー大学教授。ドイツ観念論、特にヘーゲル哲学を英国に定着させた。著「ヘーゲル」「カントの批判哲学」など。
ケイ【Ellen Karolina Sofia Key】
[1849〜1926]スウェーデンの婦人思想家・教育家。母性尊重・家庭教育重視の立場から社会問題を論じ、婦人運動の先駆的役割を果たした。著「恋愛と結婚」「児童の世紀」など。エレン=ケイ。
けいあん‐げんじゅ【桂庵玄樹】
[1427〜1508]室町後期の臨済宗の僧。長門(ながと)の人。別号、島陰。明に渡り、在明7年ののち帰国。薩摩(さつま)の島津忠昌の帰依を受けて桂樹庵を開き、「大学章句」など朱熹の新注による四書...
けいうん【慶運】
⇒きょううん(慶運)
けいえん【桂園】
香川景樹(かがわかげき)の号。
けい‐か【荊軻】
[?〜前227]中国、戦国時代の刺客。衛の人。燕(えん)の太子丹の依頼で、秦王政(始皇帝)を刺そうとして失敗、殺された。太子との別れに、易水(えきすい)のほとりで作った易水送別の歌「風蕭々として...
けいか【恵果】
[746〜805]中国、唐代の僧。京兆府昭応(陝西(せんせい)省)の人。不空三蔵に従って密教を究め、日本では真言宗付法第七祖と仰がれる。空海はその門人。青竜寺和尚。
けい‐けい【荊卿】
⇒荊軻(けいか)
けいけい‐そんじゃ【荊渓尊者】
湛然(たんねん)の別称。
けい‐こう【荊浩】
中国、唐末五代の画家。字(あざな)は浩然。号、洪谷子(こうこくし)。水墨山水画に独自の境地を開き、北画中興の祖といわれた。著と伝える「筆法記」がある。生没年未詳。
けい‐こう【嵆康】
[223〜262]中国、三国時代の魏の思想家。譙国(しょうこく)銍(ちつ)(安徽(あんき)省)の人。字(あざな)は叔夜。竹林の七賢の一人で、自然を尊び、礼教に批判的な言辞を多く残している。琴の名...
けいこう‐てんのう【景行天皇】
記紀で、第12代天皇。垂仁天皇の第3皇子。名は大足彦忍代別(おおたらしひこおしろわけ)。皇居は大和纏向日代宮(まきむくのひしろのみや)。熊襲(くまそ)を征討、また、皇子小碓尊(おうすのみこと)(...
けいさい‐えいせん【渓斎英泉】
[1790〜1848]江戸後期の浮世絵師。江戸の人。姓は池田、名は義信。遊女・芸妓(げいぎ)に取材した濃艶・退廃的な美人大首絵(おおくびえ)を得意とした。池田英泉。
けいさん【景三】
⇒横川景三(おうせんけいさん)
けいざん‐じょうきん【瑩山紹瑾】
[1268〜1325]鎌倉後期の曹洞宗の僧。越前の人。諡号(しごう)、仏慈禅師・常済大師。永平寺の孤雲懐奘(こうんえじょう)について得度、ついで徹通義介に師事し、その法を継いだ。能登に総持寺を開...
けい‐し【恵施】
中国、戦国時代の思想家。名家(めいか)学派の一人で、常識的な見解を自由な視点によって覆そうとする多くの命題を残した。荘子の論敵としても知られる。生没年未詳。
けい‐しょう【嵆紹】
[?〜304]中国、晋の人。嵆康の子。恵帝の侍中。河間王の顒(ぎょう)らの反乱(八王の乱)のとき、帝を守って闘い、血を帝の衣に染めて戦死。帝は「嵆侍中の血なり。洗い去ること勿れ」(「晋書」嵆紹伝...
けいしょう‐いん【桂昌院】
[1627〜1705]徳川5代将軍綱吉の母。京都の人。名は宗子。お玉の方。3代将軍家光の側室となり、家光の死後、大奥に勢力をふるった。仏教に帰依し、綱吉に生類憐みの令を出させたといわれる。護国寺...
けい‐しょき【啓書記】
祥啓(しょうけい)の別称。
けいしんのう‐えききょう【慶親王奕劻】
[1836〜1916]中国、清朝の皇族・政治家。乾隆帝の曽孫。義和団事件で李鴻章(りこうしょう)とともに全権として講和条約を締結。1911年、新内閣制度の初代総理大臣に就任、辛亥(しんがい)革命...
けいたい‐てんのう【継体天皇】
[?〜531?]記紀で、第26代天皇。名は男大迹(おおど)。武烈天皇没後嗣子がなく、大伴金村・物部麁鹿火(あらかび)らに越前から迎えられて河内(かわち)で即位したと伝えられる。
けいちゅう【契沖】
[1640〜1701]江戸前期の国学者・歌人。摂津の人。俗姓、下川。高野山で修行して阿闍梨(あじゃり)位を得る。晩年は大坂高津の円珠庵に隠棲。下河辺長流の業を継いで「万葉代匠記」を完成、国学発展...
けい‐とう【恵棟】
[1697〜1758]中国、清の学者。呉(江蘇省)の人。字(あざな)は定宇。号、松崖。父祖を継いで、漢学を研究し、漢代の易学を復興させた。著「周易述」「易漢学」「九経古義(きゅうけいこぎ)」など。
ケインズ【John Maynard Keynes】
[1883〜1946]英国の経済学者。有効需要論・乗数理論・流動性選好説を柱とする主著「雇傭・利子および貨幣の一般理論」により、失業と不況の原因を明らかにして完全雇用達成の理論を提示し、のちにケ...
ケクレ【Friedrich August Kekulé von Stradonitz】
[1829〜1896]ドイツの化学者。原子価論を発表。また、ベンゼンの環状構造式を解明するなど、有機化学の飛躍的発達を促した。
けさ‐ごぜん【袈裟御前】
平安末期の女性。北面の武士源渡(みなもとのわたる)の妻。遠藤盛遠(えんどうもりとお)から恋慕され、夫の生命を救うため、自らその身代わりとなって盛遠に殺された。盛遠は恥じて出家し、文覚(もんがく)...
ケストナー【Erich Kästner】
[1899〜1974]ドイツの詩人・小説家。「エミールと探偵たち」などの児童文学で有名になったが、ナチスに迫害された。ほかに小説「ファビアン」など。
ケストラー【Arthur Koestler】
[1905〜1983]英国の小説家・ジャーナリスト。ハンガリーの生まれ。スペイン抑留時代の経験をもとにした「スペインの遺言」、ソ連の全体主義を批判した「真昼の暗黒」ほか、多くの政治小説を書いた。...
ケッコネン【Urho Kaleva Kekkonen】
[1900〜1986]フィンランドの政治家。第8代大統領。在任1956〜1981。ソ連との友好を推進する一方、中立政策をとって冷戦下の東西間緊張緩和に貢献した。1975年の全欧安保協力会議(CS...
けっ‐ちゅう【桀紂】
古代中国の、夏(か)の桀王と殷(いん)の紂王。ともに暴虐な君主。転じて、暴君のこと。
ケッペン【Wladimir Peter Köppen】
[1846〜1940]ドイツの気候学者。ロシア生まれ。植物分布と気候との関係を研究し、世界の気候帯区分を提唱した。→ケッペンの気候区分
けつ【桀】
古代中国、夏(か)王朝の最後の王。名は履癸(りき)。残虐で酒色を好み、暴政を行い、殷(いん)の紂(ちゅう)王とともに悪王の代表とされる。殷の湯王に討伐された。
ケトレ【Lambert Adolphe Jacques Quételet】
[1796〜1874]ベルギーの統計学者・天文学者。社会現象に自然科学の計量方法を適用、近代統計学の祖となった。著「人類およびその精神の発展について」など。
ケナン【George Frost Kennan】
[1904〜2005]米国の外交官・国際政治学者。駐ソ連大使・プリンストン高等研究所教授。ソ連専門家として対ソ封じ込め政策を提唱したが、のちに米国の冷戦政策を批判してベトナム戦争に反対した。米ソ...
ケニヤッタ【Jomo Kenyatta】
[1894〜1978]ケニアの政治家。キクユ族出身。独立運動を指導し、1963年、共和国初代大統領に就任。のち終身大統領。
ケネディ【John Fitzgerald Kennedy】
[1917〜1963]米国の政治家。第35代大統領。在任1961〜1963。民主党。内政面ではニューフロンティア政策を推進して社会福祉の充実、人種差別の廃止などを目指した。対外的には、キューバ...
ケネー【François Quesnay】
[1694〜1774]フランスの経済学者。百科全書派の一人。重農主義を唱え、経済活動の自由放任を主張。著「経済表」など。
ケプラー【Johannes Kepler】
[1571〜1630]ドイツの天文学者。ティコ=ブラーエの学を継ぎ、火星の公転軌道を決定。またケプラーの法則の確立、ケプラー式望遠鏡の考案、天体表「ルドルフ表」の編集を通じて、近代天文学の先駆者...
ケプロン【Horace Capron】
[1804〜1885]米国の農政家。1871年(明治4)日本政府の招きで開拓使顧問として来日。札幌市建設、農学校設立などを献策した。
ケマル‐アタチュルク【Mustafa Kemal Atatürk】
[1881〜1938]トルコの政治家・軍人。共和国初代大統領。第一次大戦後、連合国への領土割譲を認めたセーブル条約に抗して、祖国解放運動を組織、1923年スルターン制を廃止して共和国を樹立。トル...
ケマル‐パシャ【Kemal Pasha】
⇒ケマル=アタチュルク
けやむら‐ろくすけ【毛谷村六助】
安土桃山時代の剣客。豊前(ぶぜん)毛谷村の人。師の吉岡一味斎の娘を助けて父のあだを討たせ、のち小倉の立花家に仕えたという。浄瑠璃「彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)」その他に脚色...
ケラー【Gottfried Keller】
[1819〜1890]スイスのドイツ系小説家。19世紀ドイツ写実主義文学の代表者。小説「緑のハインリヒ」、短編集「ゼルトビラの人々」など。
ケラー【Helen Adams Keller】
[1880〜1968]米国の教育家・社会福祉事業家。2歳のときに盲聾唖となるが、三重苦を克服して大学を卒業。世界各地を歴訪、身体障害者の教育・福祉に尽くした。著「私の生涯」など。ヘレン=ケラー。
ケリー【Grace Kelly】
[1928〜1982]米国の映画女優。知的で格調の高い演技と美貌で人気を博した。1956年にモナコ国王と結婚。自動車事故で死亡。「喝采(かっさい)」「泥棒成金」「上流社会」などに出演。
ケリー【Gene Kelly】
[1912〜1996]米国のダンサー・映画俳優。ダンサーとしてブロードウエーで活動、のち映画界に転身。ダイナミックなダンスで人気を博し、脚本や監督にも進出した。出演作「雨に唄(うた)えば」「巴里...
ケルアック【Jack Kerouac】
[1922〜1969]米国の小説家。自らの放浪体験をもとにした小説「路上」が多くの読者を獲得、ビートジェネレーション文学の代表的な小説家として活躍した。
ケルゼン【Hans Kelsen】
[1881〜1973]オーストリアの法学者。純粋法学を主唱。20世紀の法学に大きな影響を与えた。著「一般国家学」「純粋法学」など。
ケルビン【Kelvin】
[1824〜1907]英国の物理学者。本名、ウィリアム=トムソン(William Thomson)。熱力学・分子運動論の研究、海底電線の実用化、羅針盤・電気器具の改良などに貢献。絶対温度(ケルビ...
ケレンスキー【Aleksandr Fyodorovich Kerenskiy】
[1881〜1970]ロシアの政治家。1917年の二月革命後、臨時政府に入閣。のち首相となり、戦争続行政策をとるが、十月革命で失脚、米国に亡命。