れいがん【霊巌】
[1554〜1641]安土桃山時代から江戸初期の浄土宗の僧。駿河の人。諸国を遊行して多くの寺院を造り、江戸霊岸島に霊巌寺を創建。また、徳川家光の寄進を得て知恩院を再興した。
れいくう【霊空】
[1652〜1739]江戸中期の天台宗の僧。筑前の人。比叡山で妙立(みょうりゅう)に律を学び、のち横川(よかわ)の安楽律院に住した。天台教観を中興し、律を唱道。
れい‐げんこう【黎元洪】
[1866〜1928]中国の軍人・政治家。湖北省黄陂(こうひ)県の人。1916年袁世凱(えんせいがい)の死により中華民国第2代大総統となるが、翌年辞職。1922年、大総統に再選されたが、翌年、軍...
れいげん‐てんのう【霊元天皇】
[1654〜1732]第112代天皇。在位1663〜1687。後水尾天皇の皇子。名は識仁(さとひと)。
れいぜい‐いん【冷泉院】
嵯峨天皇が弘仁年間(810〜824)に後院として京都の堀川西に造営した御殿。のち、里内裏ともなった。れいぜんいん。 源氏物語中の人物。桐壺帝の第10皇子。実は藤壺(ふじつぼ)と光源氏との間の...
れいぜい‐ためすけ【冷泉為相】
[1263〜1328]鎌倉後期の歌人。藤原為家の子。母は阿仏尼。冷泉家の祖。鎌倉連歌の発展に尽力。家集に「権中納言為相卿集(藤谷集)」がある。藤原為相。
れいぜい‐ためむら【冷泉為村】
[1712〜1774]江戸中期の歌人。冷泉家中興の祖。霊元法皇から古今伝授を受けた。著「樵夫問答」など。
れいぜい‐てんのう【冷泉天皇】
[950〜1011]第63代天皇。在位967〜969。村上天皇の第2皇子。名は憲平(のりひら)。病弱のため藤原実頼を関白に任じ、藤原氏の政権独占の時代となった。
れいぜい‐ふみこ【冷泉布美子】
[1916〜2011]冷泉家第22代当主の四女。京都の生まれ。財団法人冷泉家時雨亭文庫を設立。藤原定家の日記「明月記」など、冷泉家に伝えられる貴重な資料の公開に尽力し、日本文化研究の発展に寄与した。
レイノルズ【Joshua Reynolds】
[1723〜1792]英国の肖像画家。ロイヤルアカデミー初代会長で、画風は壮麗。レノルズ。
レイモント【Władysław Stanisław Reymont】
[1867〜1925]ポーランドの小説家。ある農村の自然・歴史と農民の暮らしを描いた大作「農民」のほか、新興工業都市の状況を印象主義的手法で描いた「約束の土地」など。1924年ノーベル文学賞受賞。
レイリー【John William Strutt Rayleigh】
[1842〜1919]英国の物理学者。古典物理学の全分野にわたり理論・実験の両面で研究。音響学・弾性波に業績を残し、熱放射に関するレイリージーンズの放射法則を導いた。同じ英国の化学者ラムゼーとと...
レウキッポス【Leukippos】
古代ギリシャの哲学者。前5世紀ごろの人。原子論の創始者。その原子論はデモクリトスに引き継がれた。生没年未詳。
レオ【Leo】
ローマ教皇の名。 (1世)[?〜461]第45代教皇。在位440〜461。ペラギウスらの異端と争い、キリスト単性説を排し、正統教義を確立。フン族・バンダル族の侵入からローマを守った。 (3世...
レオナルド‐ダ‐ビンチ【Leonardo da Vinci】
[1452〜1519]イタリアの芸術家・科学者。ルネサンス期の芸術・自然科学の万能的な先覚者で、解剖学・土木工学など広い分野にわたる膨大な数の手稿・スケッチ・素描があり、特に絵画・建築・彫刻にお...
レオニ【Leo Lionni】
[1910〜1999]イラストレーター・絵本作家。オランダ生まれでイタリアに在住していたが、ファシズムの台頭により米国に亡命。絵本では小さな動物を描いたものが多く、代表作に「あおくんときいろちゃ...
レオニダス【Leonidas】
[?〜前480]古代スパルタの王。テルモピレーの戦いで、ペルシアの大軍に対し少数の軍勢で戦って戦死。武人の鑑(かがみ)とされる。
レオパルディ【Giacomo Leopardi】
[1798〜1837]イタリアの詩人。厭世的詩作で知られる。詩集「カンティ」、散文集「道徳的小品集」など。
レオポルド‐にせい【レオポルド二世】
《Leopold Ⅱ》[1835〜1909]ベルギー王。アフリカ進出を企て、スタンリーの探検を援助し、コンゴ自由国を建国。のち、ベルギー植民地とした。
レオンチェフ【Wassily Leontief】
[1906〜1999]ロシア生まれの米国の経済学者。産業連関分析の創始者。1919年・1929年・1939年の米国経済についてその産業連関表を作成し、それらを用いて米国経済の構造分析と予測に大き...
レオンハルト【Gustav Leonhardt】
[1928〜2012]オランダのチェンバロ奏者・指揮者。1950年に、チェンバロでバッハの「フーガの技法」を演奏してデビュー。パイプオルガンなどの演奏でも知られ、古楽演奏の第一人者として活躍した...
レオーノフ【Leonid Maksimovich Leonov】
[1899〜1984]ソ連の小説家。ドストエフスキーの影響を強く受け、深い哲学性、鋭い現実批判などを特色とした。作「泥棒」「ロシアの森」など。
レザノフ【Nikolay Petrovich Rezanov】
[1764〜1807]ロシアの実業家。1804年、遣日使節として漂流民津太夫らを伴って長崎に来航。貿易要求を拒否されたため、報復として、1806年および1807年に樺太(からふと)・択捉(えとろ...
レザー‐シャー【Reḍā Shāh Pahlavī】
[1878〜1944]イランの国王。1921年、クーデターによって実権を掌握、1925年パフラビー朝を創始し、即位。1935年国号をイランと改称。1941年、イギリス・ソ連の圧力で退位。
レジェ【Fernand Léger】
[1881〜1955]フランスの画家。キュビスムから出発。のち、明快な構図の装飾的画風により、現代社会における機械と人間との調和をダイナミックに描いた。ステンドグラス・舞台装飾・映画製作なども行った。
レスコフ【Nikolay Semyonovich Leskov】
[1831〜1895]ロシアの小説家。国内各地を遍歴し、民衆のことばを生かした独特の説話体を確立した。作「僧院の人々」「魅せられた旅人」など。
レスピーギ【Ottorino Respighi】
[1879〜1936]イタリアの作曲家。華麗な管弦楽法により、近代イタリア音楽の方向づけに寄与した。代表作は交響詩三部作「ローマの泉」「ローマの松」「ローマの祭」など。
レセップス【Ferdinand Marie de Lesseps】
[1805〜1894]フランスの外交官。外交官引退後エジプトに招かれ、スエズ地峡に運河を建設。のち、パナマ運河建設にも着手したが、失敗に終わった。
レッグ【James Legge】
[1815〜1897]英国の宣教師・中国研究家。宣教師として30年間中国に滞在。帰国後、オックスフォード大学で中国学初代教授。四書五経や「仏国記」などを英訳。
れっ‐こう【烈公】
徳川斉昭(とくがわなりあき)の諡号(しごう)。
れっし【列子】
中国、戦国時代の道家の思想家。名は禦寇(ぎょこう)。鄭(てい)(河南省)の人。「荘子」中に説話がみえ、「呂氏春秋」によれば虚を尊んだといわれる。唐代に沖虚真人(ちゅうきょしんじん)と追号された...
レッシング【Gotthold Ephraim Lessing】
[1729〜1781]ドイツの劇作家・批評家。ドイツ啓蒙思想の代表者で、ドイツ古典劇の基礎を築いた。美学論文「ラオコーン」、演劇論「ハンブルク演劇論」、喜劇「ミンナ=フォン=バルンヘルム」、悲劇...
レニエ【Henri de Régnier】
[1864〜1936]フランスの詩人・小説家。高踏派から象徴派に進み、典雅な詩風を確立。のち、新古典主義へ移行した。詩集「夢の如く」「水の都」、小説「生きている過去」など。
レネ【Alain Resnais】
[1922〜2014]フランスの映画監督。記録映画「夜と霧」で注目される。後に劇映画に転じ、デュラス原作の「二十四時間の情事」や、ロブ=グリエの脚本による「去年マリエンバートで」などを監督した。
レノン【John Lennon】
[1940〜1980]英国のロックシンガー。もとビートルズのリーダー的存在で、数多くのヒット曲の作詞・作曲を手がけた。1970年のビートルズ解散後は米国に渡り、ソロ活動や妻オノ・ヨーコとの共作な...
レハール【Franz Lehár】
[1870〜1948]オーストリアの作曲家。各地で軍楽隊の指揮者をつとめ、のち、ウィーンオペレッタの作曲家として名声を得た。作品に「メリーウィドー」「金と銀」など。
レビ【Levi】
旧約聖書に登場する人物。古代イスラエルの族長ヤコブの三男。エルサレム神殿に仕え、祭祀を司ったレビ人の祖とされる。
レビ‐ストロース【Claude Lévi-Strauss】
[1908〜2009]フランスの文化人類学者。親族構造、分類の論理を研究、神話の構造分析を行い、構造主義人類学を確立した。著「悲しき熱帯」「構造人類学」「野生の思考」など。
レビ‐ブリュール【Lucien Lévy-Bruhl】
[1857〜1939]フランスの哲学者・社会学者。デュルケームの影響を受け、道徳の実証的研究を提唱。のち、未開民族の心性や思考を研究した。著「道徳と習俗学」「未開社会の思惟」など。
レピドゥス【Marcus Aemilius Lepidus】
[?〜前13]古代ローマの政治家。アントニウス・オクタビアヌスと第二次三頭政治を行ったが、前36年オクタビアヌスと対立、引退させられた。
レマルク【Erich Maria Remarque】
[1898〜1970]ドイツ生まれの小説家。反戦小説「西部戦線異状なし」で名声を博すが、ナチスに迫害され、スイスを経て米国に亡命、のち帰化。ほかに「凱旋門」など。
レム【Stanisław Lem】
[1921〜2006]ポーランドのSF作家。科学的な知識と想像力を結び合わせた作風で、世界的な人気作家として活躍した。作「ソラリスの陽のもとで」「虚数」など。
れんげつ‐に【蓮月尼】
⇒大田垣蓮月(おおたがきれんげつ)
れんじょう‐みきひこ【連城三紀彦】
[1948〜2013]小説家。愛知の生まれ。本名、加藤甚吾(じんご)。ミステリーで作家生活をスタートするが、濃密な文体で男女関係の危うさを描いた恋愛小説でも人気を呼ぶ。「恋文」で直木賞受賞。他に...
レンツ【Heinrich Friedrich Emil Lenz】
[1804〜1865]ロシアの物理学者。電磁気を研究し、レンツの法則を発見。
レンツ【Jakob Michael Reinhold Lenz】
[1751〜1792]ドイツの劇作家・詩人。シュトゥルム‐ウント‐ドラングの代表者の一人。戯曲「家庭教師」「軍人たち」など。
レンツ【Max Lenz】
[1850〜1932]ドイツの歴史家。ランケの著作に影響を受ける。著「マルチン=ルター」「ビスマルク伝」「ナポレオン」など。
レントゲン【Wilhelm Konrad Röntgen】
[1845〜1923]ドイツの物理学者。1895年、真空放電の研究中に不透明体を通過する未知の放射線を発見し、X線と名づけた。1901年第1回ノーベル物理学賞受賞。
れんにょ【蓮如】
[1415〜1499]室町中期の浄土真宗の僧。本願寺第8世。京都の人。諱(いみな)は兼寿。号、信証院。諡号(しごう)は慧灯大師。宗旨を平易な文で説く「御文(おふみ)(御文章)」を送って布教し、門...
れん‐ぱ【廉頗】
中国、戦国時代の趙(ちょう)の武将。恵文王・孝成王に仕え、秦・燕・斉(せい)を破って功があり信平君に封じられた。藺相如(りんしょうじょ)と「刎頸(ふんけい)の交わり」を結んだ話で有名。生没年未詳。