こけいさんしょう【虎渓三笑】
ある
物事に
熱中するあまり、他のことをすべて忘れてしまうことのたとえ。
- 故事
- 中国東晋とうしんの時代、高僧の慧遠えおんは、廬山ろざんの東林寺とうりんじに隠棲いんせいしていたが、寺の下にある虎渓こけいと呼ばれる谷はまだ渡ったことがなかった。ある日、詩人の陶淵明とうえんめいと道士の陸修静りくしゅうせいが彼のもとを訪れ、その帰りを見送って行くとき、話に夢中になっていつの間にか虎渓を通りすぎてしまった。虎が吠える声を聞いて、初めてそのことに気づき、三人で大笑いをしたという。
- 出典
- 『廬山記ろざんき』