1. 植物を焼いた灰を水に浸して得る上澄み液。アルカリ性を示し、古来、洗剤・漂白剤として、また染色などに用いる。

  1. 山菜や野草などに含まれる、渋み・えぐみなどのもとになる成分。「ウドの灰汁を抜く」

  1. 肉などを煮たときに、煮汁の表面に浮き出る白く濁ったもの。「スープの灰汁をすくい取る」

  1. 独特のしつこさや粘っこさなどがあって、なじみにくい個性。「灰汁の強い人」

[名]
  1. わるいこと。人道・法律などに反すること。不道徳・反道徳的なこと。「悪に染まる」「悪の道に走る」「悪の張本 (ちょうほん) 」⇔

  1. 芝居などで、敵役。「実 (じつ) 悪」「色悪」

[接頭]人名・官名などに付いて、性質・能力・行動などが、あまりにすぐれているのを恐れていう意を表す。「悪七兵衛景清」

幄舎 (あくしゃ) 」に同じ。

[動カ五(四)]
  1. (開く)

    1. ㋐隔て・仕切り・覆いなどが、動かされて除かれる。閉じていたものがひらく。「窓が―・く」「鍵 (かぎ) が―・かない」⇔閉まる

    2. ㋑営業が始まる。営業が行われる。「店は何時まで―・いていますか」⇔閉まる

    3. ㋒開票がはじまる。「票が―・く」

  1. (明く)

    1. ㋐衣服の襟などが、ひらかれている。「この服は襟ぐりが―・きすぎている」

    2. ㋑閉じていた目や口がひらいた状態になる。「小犬の目が―・く」

    3. ㋒物忌みや契約などの、一定の期間が終わる。「喪が―・く」「年季が―・く」

  1. (空く)今までそこを占めていたもの、ふさいでいたものが、除かれたり、なくなったりする。

    1. ㋐穴ができる。「胃壁に穴が―・く」

    2. ㋑そこにいた者やあった物がなくなり、からになる。「―・いている部屋はありますか」「席が―・く」

    3. ㋒空間・空白・余地ができる。間隔が広がる。「行間が―・いている」

    4. ㋓器の中のものが全部使われてからになる。「瓶が―・く」「―・いた銚子をかたづける」

    5. ㋔仕事が終わり、暇になってゆとりができる。「からだが―・く」「手が―・く」

    6. ㋕用が済んで、当面使わなくなる。「―・いたら貸してください」

    7. ㋖欠員になる。「課長のポストが―・く」

  1. (開く)あける。「口を―・く」

[補説]2㋑は「開く」、3は「明く」とも書く。
[動カ下二]あける」の文語形。

[動カ五(四)]

  1. 十分になってもうたくさんだと思う。いやになる。「―・くことを知らぬ金銭欲」

    1. 「菜の葉にとまれ。菜の葉に―・いたら桜にとまれ」〈野村秋足・蝶々〉

  1. 満たされた気持ちになる。満ち足りる。満足する。

    1. 「恥ぢらひ給ひける御さま、―・かぬ所なし」〈・葵〉

  1. 動詞の連用形に付いて、十分に…する、…することにあきあきする、の意を表す。

    1. 「繰り返して読んでも読んでも読み―・かなかった」〈二葉亭平凡

[補説]現代、共通語では一般に「あきる」(上一)を用い、「あく」は文章語的な表現。また、「飽くまで」のような形で用いられる。

出典:青空文庫