しん‐いけい【沈惟敬】
[?〜1599]中国、明の軍人・政治家。嘉興(浙江(せっこう)省)の人。豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、明の副使として慶長元年(1596)に来日したが、講和交渉に失敗。帰国後、偽りの報告が露顕し、処刑さ...
しん‐かい【秦檜】
[1090〜1155]中国、南宋の政治家。字(あざな)は会之。江寧(江蘇省)の人。高宗に仕え、岳飛を獄死させて金と和議を結んだ。政権維持のため言論を弾圧し、後世、奸臣(かんしん)の典型とされる。
しんかい‐たけたろう【新海竹太郎】
[1868〜1927]彫刻家。山形の生まれ。新古典的な作風で活躍、太平洋画会彫刻部を主宰した。
しんかわ‐かずえ【新川和江】
[1929〜2024]詩人。茨城の生まれ。西条八十に師事。詩集「睡(ねむ)り椅子」でデビューし、「ローマの秋・その他」で室生犀星賞を受賞。詩集「比喩でなく」に収められた作品「わたしを束ねないで」...
しん‐かん【秦観】
[1049〜1100]中国、北宋の文人。字(あざな)は少游または太虚、号は淮海居士(わいかいこじ)。高郵(江蘇省)の人。蘇軾(そしょく)の弟子。すぐれた抒情詩を多く残した。著「淮海集」。
シンガー【Isaac Bashevis Singer】
[1904〜1991]米国の小説家。ポーランド生まれ。1935年亡命。ポーランドのユダヤ人居留地に生きる人々の姿を描く。1978年ノーベル文学賞受賞。作「ゴライの悪魔」「モスカト家の人々」など。
しん‐きしつ【辛棄疾】
[1140〜1207]中国、南宋の詞人。字(あざな)は幼安、号は稼軒居士(かけんこじ)。歴城(山東省)の人。金の支配下で武装蜂起に参加。のち、南宋に下り、一貫して対金強硬策を主張した。激しく時事...
しんきょう【真教】
鎌倉時代の僧、他阿(たあ)のこと。
シンクレア【Upton Beall Sinclair】
[1878〜1968]米国の小説家。社会主義的傾向の作品を発表、政治運動にもかかわった。作「ジャングル」「ボストン」など。
シング【John Millington Synge】
[1871〜1909]アイルランドの劇作家。詩的写実劇を発表、アイルランドの国民演劇運動を推進し、文芸復興に貢献。作「谷間にて」「海へ騎(の)りゆく人々」「西の国の人気者」など。
シング【Richard Laurence Millington Synge】
[1914〜1994]英国の生化学者。分配クロマトグラフィー法とペーパークロマトグラフィー法を考案し、アミノ酸分析の基礎を築いた。1952年、A=P=マーティンとともにノーベル化学賞受賞。
しんけい【心敬】
[1406〜1475]室町中期の連歌師・歌人。京都十住心院の権大僧都。紀伊の人。和歌を正徹(しょうてつ)に学び、それを連歌にも生かそうとした。その作品は「新撰菟玖波集(つくばしゅう)」「竹林抄」...
しんげい【真芸】
⇒芸阿弥(げいあみ)
しんげん【信玄】
武田信玄のこと。
しんこう‐おう【真興王】
[534〜576]朝鮮、新羅(しらぎ)第24代国王。在位540〜576。法興王の跡を継ぎ、伽羅(から)諸国を併合して領土を拡大、その一方で中国に朝貢して新羅を朝鮮半島の強国とした。
しん‐し【申子】
申不害(しんふがい)の敬称。 中国、戦国時代の法家の書。申不害の撰。刑名の学を集成したもので、全6編のうち「三符」1編のみが現存。
しん‐しゅう【沈周】
[1427〜1509]中国明代の画家。長州(江蘇省)の人。字(あざな)は啓南。号、石田(せきでん)・白石翁。低迷していた南宗画を復興し、呉派の祖となった。著「石田集」など。ちんしゅう。
しん‐しん【岑参】
[715〜770]中国、盛唐の詩人。江陵(湖北省)の人。西域の節度使の幕僚として辺境に滞在した体験から、辺境の風物を多くうたう。辺塞(へんさい)詩人として高適と並び称される。
しん‐じゅうぶん【沈従文】
⇒シェン=ツォンウェン
しん‐せきでん【沈石田】
⇒沈周(しんしゅう)
しんぜい【信西】
藤原通憲(ふじわらのみちのり)の出家後の名。
しんぜい【真盛】
[1443〜1495]室町中期の天台宗真盛派の開祖。伊勢の人。比叡山で研学。源信の「往生要集」に傾倒し、全国各地に念仏道場を開いた。著「奏進法語」など。円戒国師。慈摂大師。
しん‐そ【神祖】
偉大な功績を残した祖先。 1 天照大神(あまてらすおおみかみ)の尊称。 2 徳川家康の尊称。神君。
しん‐そう【神宗】
[1048〜1085]中国、北宋の第6代皇帝。在位1067〜1085。姓名は趙頊(ちょうきょく)。財政再建のため王安石を登用して、青苗・保甲・保馬などの新法を実施した。
しんそう【真相】
⇒相阿弥(そうあみ)
しんだい【真諦】
《(梵)Paramārtha》[499〜569]インドの僧。梵語(ぼんご)経典を持って中国に渡り、梁(りょう)末の戦乱で各地を転々とした。その間、金光明経・摂大乗論・中辺分別論・大乗起信論など多...
しん‐とう【慎到】
中国、戦国時代の趙(ちょう)の思想家。法家的政治思想を唱えた。著とされる「慎子」は一部分のみ伝わる。生没年未詳。
しん‐とくせん【沈徳潜】
[1673〜1769]中国、清代の詩人。長州(江蘇省)の人。字(あざな)は確士。号、帰愚。格調説を主張して、盛唐の詩を重んじた。著に「沈帰愚詩文全集」、編著に「古詩源」「唐・明・国朝詩別裁集」「...
しんどう‐かねと【新藤兼人】
[1912〜2012]映画監督・脚本家。広島の生まれ。本名、兼登(かねと)。戦後、吉村公三郎監督とのコンビで脚本家として活躍。昭和25年(1950)吉村らと独立プロダクションの先駆けとなる「近代...
しんどう‐じゅんじょう【真藤順丈】
[1977〜 ]小説家。東京の生まれ。平成20年(2008)「地図男」でダ・ヴィンチ文学賞の大賞を受賞し作家デビュー。「宝島」で第160回直木賞受賞。
しん‐なんぴん【沈南蘋】
中国、清代の画家。呉興(浙江(せっこう)省)の人。名は詮。字(あざな)は衡之。写生画風による色彩豊かな花鳥画を描いた。享保16年(1731)長崎に来航、2年間滞在し、日本の花鳥画に影響を与えた。...
しんにょ【真如】
[799〜865]平安初期の真言宗の僧。平城天皇の第3皇子。俗名は高岳(たかおか)親王。嵯峨天皇即位とともに皇太子となったが、薬子(くすこ)の変で出家。貞観3年(861)入唐し、仏跡巡拝のためイ...
しんのう【真能】
⇒能阿弥(のうあみ)
しんば‐えいじ【榛葉英治】
[1912〜1999]小説家。静岡の生まれ。第二次大戦後の混乱した満州を描いた「赤い雪」で直木賞受賞。多彩なテーマの大衆小説を執筆した。他に「渦」「大隈重信」など。
しんばし‐ゆうきち【新橋遊吉】
[1933〜2018]小説家。大阪の生まれ。本名、馬庭胖(まにわゆたか)。競馬をテーマにした大衆小説を執筆。新しいギャンブル小説で人気を得る。「八百長」で直木賞受賞。他に「競馬天使」「競馬放浪記...
しん‐ふがい【申不害】
[?〜前337ころ]中国、戦国時代の思想家・政治家。鄭(てい)の人。道家の思想を基に刑名・法術の学を説き、韓の昭侯の宰相として富国強兵に努めた。著「申子」。
しんぽ‐ゆういち【真保裕一】
[1961〜 ]小説家。東京の生まれ。アニメーション制作会社に勤務するかたわらミステリーを執筆。汚染食品輸入にまつわる犯罪を描いた「連鎖」で江戸川乱歩賞を受賞し作家生活に入る。他に「ホワイトアウ...
しんみ‐まさおき【新見正興】
[1822〜1869]江戸末期の幕臣。外国奉行。万延元年(1860)遣米使節正使として渡米し、日米修好通商条約の批准書を交換した。
しんめい‐まさみち【新明正道】
[1898〜1984]社会学者。台北の生まれ。東北大教授。社会の形式と内容との区分を克服した行為連関を主要概念とした総合社会学体系を樹立。著「社会本質論」「社会学史」など。
しんもん‐たつごろう【新門辰五郎】
[1800〜1875]江戸末期の侠客(きょうかく)。江戸の人。浅草寺に新設された門の番人となり、新門辰五郎とよばれた。火消し人足から町火消し十番組の頭となり、のち、徳川慶喜(よしのぶ)に重用され...
しん‐やく【沈約】
[441〜513]中国、南北朝時代の詩人・学者。武康(浙江(せっこう)省)の人。字(あざな)は休文。宋・斉に仕えたのち、梁(りょう)の武帝に仕えた。詩文をよくし、また音韻理論を研究し、詩八病(し...
しんら‐さぶろう【新羅三郎】
源義光(みなもとのよしみつ)の通称。
しんら‐ばんしょう【森羅万象】
[1754〜1809]江戸後期の狂歌師・戯作者・医師。江戸の人。本名、森島中良、のち桂川甫斎。通称、甫粲(ほさん)。狂号、竹杖為軽(たけづえのすがる)。平賀源内の門人で、2世風来山人と称した。洒...
しんらん【親鸞】
[1173〜1263]鎌倉初期の僧。浄土真宗の開祖。日野有範(ひのありのり)の子。比叡山で天台宗などを学び、29歳のとき法然に師事し、他力教に帰した。師の法難に連座して越後に流され、ここで恵信...
しんりょう‐くん【信陵君】
[?〜前243]中国、戦国時代の貴族。名は無忌。魏(ぎ)の昭王の子。門下に食客3000人を集めたという。秦の侵入に対抗し、これを函谷関に討って勇名を広めたが、流言によって失脚し失意のうちに病死。...