めんぺき-くねん【面壁九年】
一つのことに忍耐強く
専念して、やり遂げることのたとえ。長い間わき目もふらずに
努力を続けることのたとえ。▽「
面壁」は壁に向かって
座禅を組むこと。「九年面壁
くねんめんぺき」ともいう。
- 出典
- 『景徳伝灯録けいとくでんとうろく』三
- 句例
- 面壁九年の努力がみのる
- 用例
- 面壁九年の修学をば、なお終おえずして早く巳すでに、尻が裂やぶれたる書生もあるべし。以下の物語を読む人々は、情欲の種類のいろいろなるをば、些ちと気をつけて見たまえかし。<坪内逍遥・当世書生気質>
- 故事
- 中国南北朝時代、達磨だるま大師が中国の嵩山すうざんの少林寺しょうりんじに籠こもり、九年もの長い間壁に向かって座禅を組み続け、ついに悟りを開いたという故事から。