鮨屋 (すしや) で、わさびのこと。「―ぬき」

日本風歌謡曲、ポップスなどの大衆音楽で、楽曲の聞かせどころをいう。「好きな曲の―を着メロにする」

[補説]語源は不詳。「さびのある声」などと同語源か。音楽業界ではかなり早くから使っていたという。

《動詞「さ(寂)ぶ」の連用形から》

  1. 古びて味わいのあること。枯れた渋い趣。「―のある茶碗」

  1. 閑寂枯淡の趣。「―に徹した境地」

  1. 声の質で、低く渋みのあるもの。「―のある声」

  1. 謡曲・語り物などの声の質で、声帯を強く震わせて発する、調子の低いもの。

  1. 連歌・俳諧、特に、蕉風俳諧で重んじられた理念。中世の幽玄わびの美意識にたち、もの静かで落ち着いた奥ゆかしい風情が、洗練されて自然と外ににおい出たもの。閑寂さが芸術化された句の情調。→撓 (しおり) 細み軽み

烏帽子 (えぼし) の表面の地質を寄せて漆をかけて装飾としたしわ。しぼ。

《「寂 (さび) 」と同語源》

  1. 空気や湿気などの作用で金属表面に生じる、酸化物や炭酸塩などの皮膜。鉄の赤さび・黒さび、銅の緑青 (ろくしょう) など。

  1. わが身にもたらされる悪い結果。「身から出た―」

  1. 錆漆 (さびうるし) 」の略。

出典:青空文庫