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1 五十音図カ行の第4音。軟口蓋の無声破裂子音[k]と母音[e]とから成る音節。[ke]
2 平仮名「け」は「計」の草体から。片仮名「ケ」は「介」の省画から。
1 仏語。教え導くこと。教化 (きょうけ) 。
2 仏・菩薩 (ぼさつ) が人々を教化するために、姿を変えて現れること。
3 高僧が死ぬこと。遷化 (せんげ) 。
《上代語。「か(日)」と同語源という》二日以上にわたる日のこと。日々 (ひび) 。 →日 (け) 長し →朝に日 (け) に
「一日 (ひとひ) こそ人も待ちよき長き—をかくのみ待たばありかつましじ」〈万・四八四〉
木 (き) 。
「松の—の並 (な) みたる見れば家人 (いはびと) の我を見送ると立たりしもころ」〈万・四三七五〉
1 生物の体表に生えている糸状のもの。鞭毛 (べんもう) ・繊毛・刺毛・剛毛・羽毛なども含む。
㋐哺乳類の皮膚に生じる表皮の変形器官。全身のほとんどを覆う、角質の構造物。
㋑頭髪。髪の毛。「—を染める」
㋒羊毛。「—のシャツ」
㋓植物体の表面に生じる細長い糸状のもの。「タンポポの—」
㋔鳥などの羽毛。「鳥の—をむしる」
2 細い毛状のもの。「ブラシの—」
3 非常にわずかなことをたとえるのに用いる。「そんな気は—ほどもない」
4 鎧 (よろい) の威 (おどし) の糸。おどしげ。
「同じ—の鎧を二両まで置きたりけるを」〈太平記・二六〉
5 作物。特に稲の穂の実り。作毛。
「秋の—の上を賜ひて下ぐべきにてありけるに」〈沙石集・三〉
6 魚のうろこ。特に鯉のうろこ。
「鯉に限って、うろこをふくとは申さぬ、—をふくと申す」〈虎寛狂・惣八〉
仏語。実体のないこと。名称のみであること。
1 そのものがもつ要素や傾向。また、それが感じられる状態・気配。「火の—」「血の—」「泣き上戸の—がある」
2 そのものから発して、その存在を感じとらせるもの。気体状のもの。におい。味など。
「東おもての朝日の—いと苦しければ」〈かげろふ・下〉
3 それを感じられる心の状態。気分。心地。
「恐しき—も覚えず」〈源・夕顔〉
4 気候。天気。
「—を寒み葦 (あし) の汀 (みぎは) もさえぬれば流ると見えぬ池の水鳥」〈和泉式部続集〉
5 病気。
「脚の—起こりて」〈落窪・三〉
6 (多く「気が付く」の形で)産気。
「今朝から—がつきて、今日生まるるとて」〈浮・胸算用・二〉
1 動詞・形容詞に付いて、なんとなく、漠然としたなどの意を表す。「—おされる」「—だるい」
2 主として形容詞、時に動詞・形容動詞に付いて、ようすが…であるという意を表す。「—おそろし」「—うとし」「—あなどる」「—ざやか」
動詞「く(来)」の連用形「き」の上代東国方言。
「水鳥の発 (た) ちの急ぎに父母に物言 (は) ずけにて今ぞ悔しき」〈万・四三三七〉
易で、算木に現れる種々の象 (かたち) 。これで人生や事柄の吉凶を占う。陰陽2種の爻 (こう) を組み合わせるのを八卦 (はっけ) といい、さらにこれを二つずつ配合して六十四卦を生ずる。
1 あやしいこと。不思議なこと。怪異。
「かやうの—ども、未然に凶を示しけれども」〈太平記・二〇〉
2 もののけ。たたり。
「この男も生頭痛 (なまかしらいた) くなりて、女は喜びつれどもそれが—のするなめり、と思ひて」〈今昔・二七・二〇〉
原因、理由を表す語。ゆえ。ため。
「泣く泣くよばひ給ふ事、千度ばかり申し給ふ—にやあらむ、やうやう雷鳴止みぬ」〈竹取〉
《「笥 (け) 」と同語源》食物。食事。
「—訖 (をは) りて散 (あか) れむとするに」〈舒明紀〉
動詞「く(消)」の未然・連用形。→く(消)
1 食物を盛る器。
「家にあれば—に盛る飯 (いひ) を草枕旅にしあれば椎 (しひ) の葉に盛る」〈万・一四二〉
2 物を入れる器。
「碁石の—に入るる音」〈枕・二〇一〉
「けい(罫)」に同じ。
「四巻経書き奉るべき紙経師に打ちつがせ—かけさせて」〈宇治拾遺・八〉
正式でないこと。また、日常的なこと。ふだん。⇔晴 (はれ) 。
「—に着給ふ御衣 (おんぞ) 」〈大鏡・兼通〉
[形動ナリ]
1 普通と違っているさま。異常なさま。
「衣手 (ころもで) 葦毛 (あしげ) の馬のいなく声心あれかも常ゆ—に鳴く」〈万・三三二八〉
2 まさっているさま。格別であるさま。→異 (け) な
「十月ばかりの紅葉、四方 (よも) の山辺よりも—にいみじくおもしろく」〈更級〉
[接尾]
1 姓氏などに付いて、その一族またはその成員であることを表す。「佐藤—」「創業—」
2 官職・称号などに付いて、敬意を表す。「将軍—」「右大臣—」
〈化〉⇒か
〈仮〉⇒か
〈花〉⇒か
〈家〉⇒か
〈華〉⇒か
〈気〉⇒き
〈希〉⇒き
〈稀〉⇒き
〈怪〉⇒かい
〈芥〉⇒かい
〈懈〉⇒かい
⇒けん
出典:デジタル大辞泉(小学館)
毛の生えた
それよりはほんの少しまさっていることのたとえ。「素人 (しろうと) に—くらいの芸」
毛を吹いて疵を求む
《「韓非子」大体から》 1 人の欠点を強いて暴こうとする。 2 人の弱点を指摘しようとして、かえって自分の弱点をさらけ出す。
毛を以て馬を相す
《「塩鉄論」利議から。毛並みだけを見て馬のよしあしを判断する意》物事の価値を外見だけで判断することのたとえ。
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