ありあけ‐なつお【有明夏夫】
[1936〜2002]小説家。大阪の生まれ。本名、斎藤義和。ユーモアに満ちた作風が特徴。明治初期の大阪の庶民を描いた「大浪花諸人往来(だいなにわしょにんおうらい)」で直木賞受賞。他に「幕末早春賦...
アリウス【Arius】
[250ころ〜336]アレクサンドリアの司祭。正統派の三位一体説に対し、キリストの神性を否定してその被造者性を主張。ニカイア公会議で異端者として追放された。
アリオスト【Ludovico Ariosto】
[1474〜1533]イタリアのルネサンス期の詩人。豊かな想像力と、スタイルの美しさで知られる。騎士物語詩「狂乱のオルランド」など。
ありが‐ちょうはく【有賀長伯】
[1661〜1737]江戸中期の歌人。京都の人。主著は歌の手引書「和歌世世の栞(しおり)」。
ありが‐ながお【有賀長雄】
[1860〜1921]法学者・社会学者。大阪の生まれ。ドイツに留学しシュタインに師事。その著「社会学」は、日本で最初の体系的な社会学書。他に「国法学」「国家学」など。
ありくに【有国/在国】
[?〜1019]平安中期の刀工。山城または信濃の人という。三条宗近の門人。渡辺綱が羅生門で鬼の腕を切った刀の作者といわれる。
ありさか‐なりあきら【有坂成章】
[1852〜1915]技術家・陸軍中将。山口の生まれ。明治31年(1898)有坂式速射砲を発明。
ありさわ‐ひろみ【有沢広巳】
[1896〜1988]経済学者・統計学者。高知の生まれ。東京帝大教授。戦後復興期の経済政策立案に当たり、傾斜生産方式を提唱。著作に「世界経済図説」など。昭和56年(1981)文化功労者。
ありしま‐いくま【有島生馬】
[1882〜1974]洋画家・小説家。神奈川の生まれ。本名、壬生馬(みぶま)。武郎(たけお)の弟。里見弴(さとみとん)の兄。欧州留学中に後期印象派の影響を受け、帰国して「白樺」の創刊に参加、セザ...
ありしま‐たけお【有島武郎】
[1878〜1923]小説家。東京の生まれ。有島生馬(いくま)・里見弴(さとみとん)の兄。「白樺」の創刊に参加。大正12年(1923)「宣言一つ」に自己の立場を表明したのち、愛人と情死。作「或る...
ありすがわ‐の‐みや【有栖川宮】
四親王家の一。後陽成天皇の皇子好仁親王が寛永2年(1625)高松宮を創立したのに始まり、一時絶えたが後西(ごさい)天皇の皇子幸仁(ゆきひと)親王が寛文7年(1667)再興、寛文12年(1672)...
ありすがわのみやたるひと‐しんのう【有栖川宮熾仁親王】
[1835〜1895]有栖川宮9代親王。幕末に攘夷(じょうい)論を主張。王政復古とともに総裁職に就任した。戊辰(ぼしん)戦争で東征大総督。のち、参謀総長などを歴任。
アリスタルコス【Aristarchos】
[前310ころ〜前230]古代ギリシャの天文学者。サモスの人。地動説を提唱、コペルニクスに強い暗示を与えた。
アリスティッポス【Aristippos】
[前435ころ〜前355ころ]古代ギリシャの哲学者。ソクラテスに師事。快楽主義を説いた。キュレネ学派の祖。
アリストテレス【Aristotelēs】
[前384〜前322]古代ギリシャの哲学者。プラトンの弟子。プラトンがイデアを超越的実在と説いたのに対し、それを現実在に形相として内在するものとした。アテネに学校リュケイオンを開いてペリパトス学...
アリストファネス【Aristophanēs】
[前445ころ〜前385ころ]古代ギリシャの喜劇詩人。ペロポネソス戦争前後のアテナイ(アテネ)を風刺した作品が多い。作「雲」「平和」「女の平和」など。
アリストファネス【Aristophanēs】
[前257ころ〜前180ころ]アレクサンドリアの文献学者。ホメロス・エウリピデスなどの校訂をした。
ありま‐の‐みこ【有間皇子】
[640〜658]孝徳天皇の皇子。謀反をはかったとされて処刑された。このときの哀歌2首が万葉集にある。
ありま‐はるのぶ【有馬晴信】
[1567〜1612]安土桃山時代のキリシタン大名。肥前日野江城主。洗礼名、ジョアン=プロタシオ。天正10年(1582)大友宗麟らと天正遣欧使節をローマに派遣した。
ありま‐よりちか【有馬頼義】
[1918〜1980]小説家。東京の生まれ。頼寧(よりやす)の子。推理小説ブームの一翼を担い、「終身未決囚」で直木賞受賞。昭和45年(1970)には文芸雑誌「早稲田文学」の編集長となる。他に「四...
ありま‐よりやす【有馬頼寧】
[1884〜1957]政治家。東京の生まれ。頼義の父。東京帝大卒業後、農商務省に入り、大正13年(1924)衆議院議員、昭和4年(1929)貴族院議員となる。昭和12年(1937)には農林大臣に...
ありよし‐さわこ【有吉佐和子】
[1931〜1984]小説家。和歌山の生まれ。「恍惚(こうこつ)の人」「複合汚染」などで現代の社会問題を描く。「華岡青洲(はなおかせいしゅう)の妻」で女流文学賞、「出雲の阿国(おくに)」で芸術選...
ありわら‐の‐しげはる【在原滋春】
平安前期の歌人。業平(なりひら)の第2子。その歌は古今集・新勅撰集に収録。大和物語の作者との説もある。在次の君。生没年未詳。
ありわら‐の‐なりひら【在原業平】
[825〜880]平安前期の歌人。六歌仙・三十六歌仙の一人。阿保親王の第5子。情熱的で詠嘆の強い和歌を残し、伊勢物語の主人公とされる。美男子の代表といわれる。在五中将。
ありわら‐の‐ゆきひら【在原行平】
[818〜893]平安前期の歌人。阿保親王の第2子。業平の兄。子弟教育のために奨学院を創立。古今集・後撰集などに歌がある。
アリー【‘Alī】
[600ころ〜661]イスラムの第4代正統カリフ。在位656〜661。その就任をめぐる紛争の中で殺害された。ムハンマドのいとこで、娘婿。シーア派では初代イマームとされる。