らいちんこうしつ【雷陳膠漆】
固い友情で結ばれていること。
らいとううんぽん【雷騰雲奔】
現れたかと思うと、すぐに去ってしまうたとえ。また、わずかな間もとどまることなく、かなたへ過ぎ去っていくたとえ。雷が鳴り響き、雲が急速に流れる意から。▽「雷騰」は雷がわき起こること。「雲奔」は雲が流れ去ること。「奔」は走る意。
らいらいせせ【来来世世】
《「来世」のそれぞれの字を重ねて意味を強めた語》来世のまた次の来世。生まれかわり死にかわって繰り返される長い未来。未来永劫(えいごう)。「—の迷ひなり」〈浄・嫗山姥〉
らいらいらくらく【磊磊落落】
心が大きく、些細ささいなことにこだわらないさま。▽小事にこだわらず、さっぱりしている意の「磊落」のそれぞれの語を重ねて、意味を強調した語。
らくえいひんぷん【落英繽紛】
花びらがはらはらと乱れ散るさま。▽「英」は花・花びら。「落英」は散る花びら、また、散った花びらのこと。「繽」は多く盛んなさま。「繽紛」は花の乱れ散るさま。
らくがみくづめ【楽髪苦爪】
「苦爪楽髪」に同じ。
らくせいかせき【落穽下石】
人の弱味につけ入って、さらに害を与えること。落とし穴に落ちた人に、さらに上から石を落とす意から。▽「穽」は落とし穴。「穽せいに落おちて石いしを下くだす」と訓読する。「穽」は「井」とも書く。
らくひつてんよう【落筆点蠅】
過ちをうまく処理して、逆に上手に仕上げること。画家のすぐれた技をいうたとえ。誤って筆を落としてつけた墨の汚れを、うまく蠅はえに描く意から。▽「落筆」は筆を落とすこと。「点」は描く意。「落筆らくひつ蠅はえを点てんず」と訓読する。
らくようのしか【洛陽紙価】
著書が評判となり、盛んに売れて読まれること。▽「洛陽」は中国の地名。「紙価」は紙の値段のこと。一般に「洛陽の紙価高からしむ」の形で用いられる。
らっかていちょう【落花啼鳥】
自然の趣や詩情。花は散り、鳥は山中で鳴いているという、晩春の寂しげな自然の風景のこと。
らっかりゅうすい【落花流水】
落ちた花が水に従って流れる意で、ゆく春の景色。転じて、物事の衰えゆくことのたとえ。時がむなしく過ぎ去るたとえ。別離のたとえ。また、男女の気持ちが互いに通じ合い、相思相愛の状態にあること。散る花は流水に乗って流れ去りたいと思い、流れ去る水は落花を乗せて流れたいと思う心情を、それぞれ男と女に移し変えて生まれた語。転じて、水の流れに身をまかせたい落花を男に、落花を浮かべたい水の流れを女になぞらえて、男に女を思う情があれば、女もその男を慕う情が生ずるということ。▽「流水落花りゅうすいらっか」ともいう。
らっかろうぜき【落花狼藉】
物が散乱すること。また、女性に乱暴な行為に及ぶこと。▽「落花」は花が散って地面に落ちたもの。「狼藉」は無秩序に散らかったさま。おおかみが寝た跡は草が乱れていることから生まれた語。花びらが乱れ散った様子をいう。また、花を女性に見立てて、女性に乱暴をはたらく意をも表す。
らっけいくよう【落慶供養】
寺院・神社などの新築・改築の工事が完了したことを祝って行なう儀式。
らりこっぱい【乱離骨灰】
ばらばらに離れ散ること。めちゃめちゃになった様子。さんざん。▽「らりこはい」とも読む。「乱離」は「羅利」とも書き、「骨灰」は「粉灰」「骨敗」「忽敗」とも書く。
らんうじゅうすう【濫竽充数】
実際は能力のない者が、いかにも才能があるかのように振る舞い、分ぶん不相応の地位に居座って能力以上の待遇を受けること。▽「濫」はみだりに、でまかせにの意。「竽」は笛のこと。「濫竽」は無茶苦茶に笛を吹くこと。「充数」は必要な数を満たす意。
らんここうしん【覧古考新】
古い事柄を顧みて、新しい問題を考察すること。▽「覧古」は古い物事を深く思うこと。「古」は「故」とも書く。「古ふるきを覧み、新あたらしきを考かんがえる」と訓読する。
らんさいぎょくせつ【蘭摧玉折】
賢人や美人などが、その魅力を十分に発揮しないまま、世を去ってゆくこと。本来の意味は、蘭の花が散り、玉が砕け割れること。▽「摧」はくだける意。
らんざつむしょう【乱雑無章】
物や事柄がばらばらのまま整理されていないこと。無秩序のまま放置されていること。▽「無章」は筋道が立たないこと。「章」は筋道・秩序の意。「乱雑らんざつにして章しょう無なし」と訓読する。
らんしゃらんげき【乱射乱撃】
的を見定めず、むやみに矢や弾丸を発射すること。
らんしょうほうしゅう【鸞翔鳳集】
すぐれた才能をもった人が集まり来るたとえ。鸞や鳳おおとりが飛んで集まってくる意から。▽「鸞」は鳳凰ほうおうに似た鳥、「鳳」は鳳凰のことで、いずれも伝説上の霊鳥。二種類の霊鳥をすぐれた人物にたとえた言葉。
らんしんぞくし【乱臣賊子】
国に害を与える悪い家臣と、親の心に背いて悪事をはたらく子供。人の踏み行うべき道に外れ、悪事をはたらく者の意。▽「乱臣」は主君の恩情に背き国を乱す家臣のこと。主君に反逆する家来。「賊子」は親不孝なことをして、悪い道に入ってゆく子供の意。
らんでんしょうぎょく【藍田生玉】
よい家柄からは、立派な子弟が生まれるということ。
らんぶんらんぴつ【乱文乱筆】
文章が乱れていて、書いた字もきれいでないこと。自分の書いた文や手紙について、謙遜けんそんして言うことば。
らんぼうろうぜき【乱暴狼藉】
粗野な言動をすること。また、考えもなく思いつくままに暴れたり、無法な行為をはたらいたりすること。▽「狼藉」はここでは「乱暴」とともに、荒々しく支離滅裂な行動、無法な振る舞いをする意。
らんりかくさん【乱離拡散】
世の中が戦乱などの動乱状態に陥って、人々が離れ離れになってしまうこと。また、世の中が荒廃して、めちゃめちゃになった状態。▽「乱離」は「らり」とも読む。