はいすいの-じん【背水之陣】
切羽詰まっていて、もう一歩も後にはひけないぎりぎりの
状況。また、そうした
状況に身を置いて、
必死に
物事に取り組むこと。川を背にしたところに陣を敷き、
退却できないようにして
必死に戦う意から。▽「
背水」は川を背にすること。
- 出典
- 『史記しき』淮陰侯伝わいいんこうでん
- 句例
- 背水の陣で事に当たる
- 用例
- 上陸を完了するとただちに、軍船ことごとくを元就が本土に回送させ、いわゆる背水の陣を布しいたのは、「勝たずば帰らじ」との覚悟を、さらにはっきり、全軍に形で示したわけだろう。<杉本苑子・決断のとき>
- 類語
- 破釜沈船
- 故事
- 中国漢かんの韓信かんしんは趙ちょうとの決戦にあたり、わざと川を背にした陣を敷いて退却できないようにし、自軍に決死の覚悟をさせて大勝利をおさめた故事から。