南無三宝の解説 - 三省堂 新明解四字熟語辞典

仏に帰依きえを誓って、救いを求めること。また、突然起こったことに驚いたり、しくじったりしたときに発する言葉。「南無三なむさん」ともいう。▽前者の意は仏教語。「南無」は経典きょうてんや仏などの名の前につけて、それに対する絶対的帰依を誓う言葉。「三宝」は仏と仏の教えと教えを広める僧のことで、これを仏・法・僧という。救いを求めることから後者意味が加わった。
句例
南無三宝、しまった
用例
鮭川の入海のほとりにたどり着いた時には、南無三宝、父は荒蓆あらむしろの上にあさましい冷いからだを横たえていた。<太宰治・新釈諸国噺>

南無三宝の解説 - 学研 四字熟語辞典

①仏と法と僧の三宝に呼びかけて、仏の救いを求めること。また、そのときに心で唱えることば。②転じて、驚いたときや失敗したときに発することば。「大変だ」「しまった」などの意。
注記
もとは仏教のことばで、「南無」は、梵語ぼんごの音訳。仏に帰依すること。また、帰依している気持ちを表すために唱えることば。「三宝」は、仏教で最も大切なものとされる仏と法と僧のこと。②の語義では、「南無三なむさん」と略して用いられることが多い。
用例
(何方)と納戸の方でいったのは女じゃから、南無三宝、この白い首には鱗うろこが生えて、体は床を這って尾をずるずる引いて出ようと、又退った。〈泉鏡花・高野聖〉

南無三宝の解説 - 小学館 デジタル大辞泉

[名]仏・法・僧の三宝帰依する意。三宝に呼びかけて、仏の助けを求める語。
[感]驚いたとき、失敗したときなどに発する語。しまった。なむさん。「—、こいつは困った」

出典:青空文庫

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