えんい【円伊】
鎌倉後期の画僧。僧位は法眼(ほうげん)。絵巻物「一遍上人絵伝(いっぺんしょうにんえでん)」(歓喜光寺本)を描いた。生没年未詳。
えんい【円位】
西行(さいぎょう)の法名。
えんくう【円空】
[1632?〜1695]江戸初期の臨済宗の僧。美濃の人。生涯に12万体の造像を発願し、諸国を遍歴、布教しながら、円空仏とよばれる仏像を多数制作した。
エンクルマ【Kwame Nkrumah】
[1909〜1972]ガーナの政治家。独立運動を指導し、1957年、ガーナ独立時に初代首相、のち大統領に就任。社会主義化政策をとるとともに、アフリカ統一運動を推進した。
えんげつ【円月】
臨済宗の僧、中巌(ちゅうがん)の諱(いみな)。
エンゲル【Christian Lorenz Ernst Engel】
[1821〜1896]ドイツの統計学者。「エンゲルの法則」で有名。著「人間の価値」「ベルギー労働者家族の生活費」など。
エンゲルス【Friedrich Engels】
[1820〜1895]ドイツの思想家・革命家。マルクスと科学的社会主義を創始。「ドイツ‐イデオロギー」「共産党宣言」を共同で執筆。マルクス死後は、社会主義運動に参加しつつ、その遺稿を整理して「資...
えんこう‐だいし【円光大師】
法然(ほうねん)の勅諡(ちょくし)号。
えん‐こうどう【袁宏道】
[1568〜1610]中国、明末の詩人・文人。字(あざな)は中郎。号は石公。公安(湖北省)の人。兄の宗道・弟の中道とともに三袁とよばれる。思想家李贄(りし)の影響を受け、性霊の発露を重んじる公安...
えんご‐こくごん【圜悟克勤】
[1063〜1135]中国、宋代の臨済宗の僧。中国臨済宗第五祖の法演(ほうえん)の門下。夾山(きょうざん)の碧巌(へきがん)に住み、「碧巌録」(10巻)を著した。仏果禅師。真覚禅師。
えん‐しゃくざん【閻錫山】
[1883〜1960]中国の軍人・政治家。辛亥(しんがい)革命を機に、山西省の軍および政権を握った。対日戦中は蒋介石(しょうかいせき)に協力。国民政府(台湾)の行政院長兼国防部長。イェン=シーシャン。
えん‐しょう【袁紹】
[?〜202]中国、後漢末の群雄の一人。汝南汝陽の人。霊帝の没後、宮廷の宦官(かんがん)勢力を一掃。献帝を擁した董卓(とうたく)を倒した。のち曹操(そうそう)と対立し、官渡の戦いで大敗、病死した。
えん‐じゃくきょ【閻若璩】
[1636〜1704]中国、清代の古典学者。経史に詳しく、精密な考証にすぐれ、清代考証学の基礎をきずいた。著「尚書古文疏証(そしょう)」「四書釈地」など。
えんじょう‐とう【円城塔】
[1972〜 ]小説家。北海道の生まれ。本名は非公開。ポストドクター、ウェブ制作会社勤務を経て作家活動に入る。平成19年(2007)「オブ‐ザ‐ベースボール」で文学界新人賞を受賞。「道化師の蝶」...
えん‐せいがい【袁世凱】
[1859〜1916]中国の政治家。河南省項城の人。天津で洋式の新建陸軍を編成。辛亥(しんがい)革命後、中華民国初代大総統に就任。在任1913〜1915。帝制を実施しようとしたが、反袁運動のため...
えんち‐ふみこ【円地文子】
[1905〜1986]小説家・劇作家。東京の生まれ。本名、富美(ふみ)。上田万年(うえだかずとし)の二女。戯曲から小説に転じ、抑圧された女性の自我を官能的に描く。源氏物語の現代語訳にも尽力した。...
えんちん【円珍】
[814〜891]平安前期の天台宗の僧。讃岐(さぬき)の人。延暦寺の第5世座主(ざす)。寺門派の祖。義真に師事。入唐して多数の経疏(きょうしょ)を請来(しょうらい)し、天台密教(台密)を盛んにし...
エンツェンスベルガー【Hans Magnus Enzensberger】
[1929〜2022]ドイツの詩人・評論家。季刊誌「時刻表」を主宰し、現代社会の批判を中心に政治や文学を論じた。詩集「狼たちの弁護」、評論集「意識産業論」など。エンツェンベルガー。
エンデ【Michael Ende】
[1929〜1995]ドイツの児童文学者。父エドガーはシュールレアリスムの画家。時間泥棒から人々を救う少女を描いた「モモ」が、世界的ベストセラーとなる。文明批判を織りこみながら空想の世界をたくみ...
えんどう‐しゅうさく【遠藤周作】
[1923〜1996]小説家。東京の生まれ。「第三の新人」の一人。「白い人」で芥川賞受賞。日本人の罪の観念やキリスト教を主題とした「海と毒薬」「沈黙」などの作品があるほか、軽妙なエッセー「狐狸庵...
えんどう‐みのる【遠藤実】
[1932〜2008]作曲家。東京の生まれ。演歌師をしながら独学で作曲を学ぶ。創作活動のほか、レコード会社の創業など音楽文化の振興と普及活動に取り組んだ。日本音楽著作権協会会長。没後、国民栄誉賞...
えんどう‐もりとお【遠藤盛遠】
真言宗の僧文覚(もんがく)の俗名。
えんに【円爾】
[1202〜1280]鎌倉中期の臨済宗の僧。駿河の人。京都・鎌倉で参禅し、入宋。帰国後、九州・京都で説法。東福寺の開山となる。勅諡号(ちょくしごう)、聖一(しょういち)国師を賜り、これが日本の国...
エンニウス【Quintus Ennius】
[前239〜前169]古代ローマの詩人。ラテン文学の父といわれた。叙事詩「年代記」など。
えんにん【円仁】
[794〜864]平安初期の天台宗の僧。下野(しもつけ)の人。最澄(さいちょう)に師事。入唐し、多くの経書を請来(しょうらい)した。比叡山に総持院・常行三昧堂(じょうぎょうさんまいどう)を建立、...
えん‐の‐うばそく【役の優婆塞】
⇒役の行者
えん‐の‐おづの【役の小角】
《「えんのおづぬ」とも》⇒役の行者
えん‐の‐ぎょうじゃ【役の行者】
奈良時代の山岳修行者。修験道の祖。大和国葛城山で修行し、吉野の金峰山(きんぶせん)・大峰山などに霊場を開いた。仏教に通じ、祈祷(きとう)・呪術などをよくしたが、文武天皇のとき、讒言(ざんげん)...
えん‐の‐しょうかく【役の小角】
⇒役の行者
えん‐ばい【袁枚】
[1716〜1797]中国、清代の文人。字(あざな)は子才。号は簡斎・随園老人。詩は格式にとらわれず、自己の性情を自由に表現すべきものと性霊(せいれい)説を主張。食通としても知られ、「随園食単」...
エンプソン【William Empson】
[1906〜1984]英国の批評家・詩人。ケンブリッジ大学在学中に書いた評論「曖昧の七つの型」で、ニュークリティシズムへの道を開いた。詩風は難解。日本の大学で教鞭(きょうべん)をとったこともある...
エンペドクレス【Empedoklēs】
[前493ころ〜前433ころ]古代ギリシャの哲学者・詩人・政治家・医師。シチリア島の生まれ。万物は地・水・火・風の4元素からなり、愛と憎が動力因として働き、結合分離・生成消滅があると説いた。著「...
えんゆう‐てんのう【円融天皇】
[959〜991]第64代天皇。名は守平(もりひら)。村上天皇の第5皇子。在位969〜984。
エンリケ【Henrique】
ポルトガル王子ヘンリーのこと。エンリケ航海王子。
えん‐りっぽん【閻立本】
[?〜673]中国、唐代初期の画家。陝西(せんせい)省万年の人。人物画にすぐれた。唐太宗に仕え、「秦王府十八学士図」などを描いた。「歴代帝王図巻」が現存する。