おがさわら‐さだむね【小笠原貞宗】
[1294〜1347]鎌倉末・南北朝時代の武将。元弘の変に足利尊氏に従って功をたて、信濃の守護となった。騎射・故実に通じ武家礼節の祖といわれる。
おがさわら‐さだより【小笠原貞頼】
安土桃山時代初期の武士。信濃の人。小笠原諸島の発見・命名者と伝えられるが、実在の確証はない。生没年未詳。
おがさわら‐ながきよ【小笠原長清】
[1162〜1242]鎌倉前期の武将。阿波の守護。小笠原氏の祖。源頼朝の挙兵に加わり、源義仲を討伐。奥州藤原氏の征討、承久の乱に功績があった。
おがさわら‐ながとき【小笠原長時】
[1514〜1583]戦国時代の武将。信濃の守護。天文17年(1548)塩尻峠の戦いで武田信玄に大敗し、のち流浪して没落。
おがさわら‐ながひで【小笠原長秀】
[?〜1424]室町中期の武将。信濃の守護。礼式や騎射の法に通じ、足利義満の弓馬術の師範となった。義満の命により武家の礼法を定めたと伝えられる。
おがた‐けんざん【尾形乾山】
[1663〜1743]江戸中期の陶工・画家。京都の人。光琳(こうりん)の弟。陶法を野々村仁清に学び、京都で鳴滝窯を開き、晩年は江戸入谷に窯を築いた。絵画は「八ツ橋図」「花籠図」など。
おがた‐こうあん【緒方洪庵】
[1810〜1863]江戸後期の蘭学者・医者・教育者。備中の人。名は章。江戸・長崎で医学を学び、医業のかたわら蘭学塾(適塾)を開いて青年を教育。種痘の普及にも尽力し、日本における西洋医学の基礎を...
おがた‐こうりん【尾形光琳】
[1658〜1716]江戸中期の画家・工芸意匠家。京都の人。名は惟富、通称、市之丞。乾山の兄。初め狩野派を学び、のち光悦や宗達の作風の影響を受け、大胆で軽妙な画風により独自の造形美を展開、琳派を...
おがた‐さだこ【緒方貞子】
[1927〜2019]東京の生まれ。国連人権委員会日本政府代表などを経て、平成3年(1991)女性初の国連難民高等弁務官に就任、難民の支援・救済に尽力した。退官後は国際協力機構(JICA(ジャイ...
おがた‐たけとら【緒方竹虎】
[1888〜1956]政治家。山形の生まれ。東京朝日新聞社の幹部を経て、昭和19年(1944)小磯内閣の国務相兼情報局総裁。第二次大戦後、戦時中の言論統制の責任者として公職追放。解除後、衆議院議員。
おがた‐ともさぶろう【緒方知三郎】
[1883〜1973]病理学者。東京の生まれ。東大・日本医大教授。東京医大学長。唾液腺の内分泌やカシンベック病、老人病などの研究で業績がある。文化勲章受章。著「病理学総論」など。
おがた‐まさのり【緒方正規】
[1853〜1919]医学者。熊本の生まれ。東大教授。ドイツに留学。日本の衛生学・細菌学の基礎を築いた。明治29年(1896)ペストがネズミのノミで媒介されることを発見。
おがわ‐うせん【小川芋銭】
[1868〜1938]日本画家。東京の生まれ。本名、茂吉。本多錦吉郎に洋画を学び、独学で日本画を学ぶ。初め新聞などに風刺的な漫画を描いたが、のち茨城県牛久沼のほとりに住み、湖沼風物や河童をテーマ...
おがわ‐くにお【小川国夫】
[1927〜2008]小説家。静岡の生まれ。「内向の世代」の代表的作家。20歳でカトリックに入信、聖書の世界を描く物語やエッセーを数多く手がける。「逸民」で川端康成文学賞受賞。他に「アポロンの島...
おがわ‐さとし【小川哲】
[1986〜 ]小説家。千葉の生まれ。平成27年(2015)「ユートロニカのこちら側」でハヤカワSFコンテストの大賞を受賞して小説家デビュー。「ゲームの王国」で日本SF大賞と山本周五郎賞を受賞。...
おがわ‐たくじ【小川琢治】
[1870〜1941]地質学者・地理学者。和歌山の生まれ。日本列島の構造に関する研究に寄与。京大教授。小川芳樹・貝塚茂樹・湯川秀樹・小川環樹の父。著「地質現象の新解釈」「人文地理学研究」など。
おがわ‐はりつ【小川破笠】
[1663〜1747]江戸中期の蒔絵師(まきえし)。伊勢の人。江戸に移り、俳諧や土佐派の絵画もよくした。蒔絵に鉛・貝・陶片・牙角(がかく)・堆朱(ついしゅ)などをはめ込む破笠細工を創始。作品に「...
おがわ‐へいきち【小川平吉】
[1870〜1942]政治家。長野の生まれ。政友会代議士。法相・鉄道相を歴任したが、五私鉄疑獄事件に連座して入獄。国家主義者で、大陸進出を主張した。
おがわ‐みめい【小川未明】
[1882〜1961]小説家・童話作家。新潟の生まれ。本名、健作。ロマンチックな作風から社会主義的傾向へと変わったが、のち童話に専念。童話を文学として確立した先駆者の一人。小説「魯鈍な猫」、童話...
おがわ‐ようこ【小川洋子】
[1962〜 ]小説家。岡山の生まれ。「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。「博士の愛した数式」は第1回本屋大賞を受賞。他に「ブラフマンの埋葬」「ミーナの行進」など。