あいべつりく【愛別離苦】
愛するものとの
別離のつらさ。とくに親子・兄弟・夫婦など、愛する人と生き別れたり、死に別れたりする
苦痛や悲しみのこと。
- 注記
- 仏教でいう八苦(八種の苦しみ)の一つ。「愛別」+「離苦」ではなく「愛別離」+「苦」。
- 出典
- 『大般涅槃経だいはつねはんぎょう』
- 用例
- だが、山よ、出来得べくはなる丈け育てて呉れ。翁はこどもを山の方に捧げ、ひょこひょこひょこと三つお叩頭をして、置いて帰った。愛別離苦の悲しみと偉大なものに生命を賭ける壮烈な想いとで翁の腸は一ねじり捩れた。〈岡本かの子・富士〉
- 対義語
- 怨憎会苦