[名]
  1. 空間的な場所。人や物が存在する場所

    1. ㋐住んでいる場所住所住居。「お—とお名前を教えてください」

    2. ㋑その地域。地方。「—の人に尋ねる」

    3. ㋒連体修飾語によって限定される場所。「県庁のある—」

  1. 抽象的な場所場面範囲。多く、連体修飾語によって限定される場所部分をいう。

    1. ㋐ふさわしい地位や立場。「職場で—を得る」

    2. ㋑その人の所属している組織集団。「知り合いの—に発注する」

    3. 部分箇所。点。「悪い—を直す」「粋な—のある人だ」

    4. 場面局面。「今の—おとなしい」「今日の—は許してやろう」

    5. ㋔ちょうどその所。場合。際。おり。「さっき着いた—だ」

    6. 事柄内容。こと。「思う—あって辞任する」「自分の信じる—を貫く」

    7. 範囲程度。「調べた—では、そんな事実はない」「歩いて30分といった—かな」

    8. ㋗(数量を表す語に格助詞「が」が付いた形を受けて)だいたいの程度を表す。「10分が—遅れた」「1万円が—借りている」

  1. (「どころ」の形で)

    1. ㋐名詞に付いて、それが名産となっている地域を表す。「米—」「茶—」

    2. 動詞の連用形に付いて、その動作の行われる場所部分、またその対象となる部分をいう。「うわさの出—」「つかみ—のない人」

    3. 動詞の連用形に付いて、その動作をするのによい場所部分、そうすべき場所部分をいう。「ごみの捨て—」「見—のある新人」「心のより—」

    4. ㋓名詞や形容詞・形容動詞の語幹に付いて、それにあてはまる人々の意を表す。「中堅—が脇を固める」「きれい—を集める」

    1. ㋐《漢文の、受身を表す「所」の訓読から。「…ところとなる」の形で》前に置かれた語句が示す行為対象であることを表す。「世人の称賛する—となった」

    2. ㋑《西洋語の関係代名詞の翻訳から、格助詞「の」を介して、体言またはそれに準じるものを修飾して》連体修飾語の役割をする。多く翻訳調の文章に用いられる。「世に知られている—の画家」「かつて訪れた—の屋敷

  1. (「…したところ」の形で接続助詞的に用いて)上述した内容条件として文を続ける。順接にも逆接にも用いる。「訪ねた—、不在だった」「依頼した—、断られた」

  1. 蔵人所 (くろうどどころ) 」「武者所 (むしゃどころ) 」などの略。

[接尾]助数詞。
  1. 場所箇所などを数えるのに用いる。「傷口を三—も縫った」

  1. 貴人の人数を数えるのに用いる。

    1. 「女御子たちふた—この御腹におはしませど」〈桐壺

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