かくぎょう‐ほうしんのう【覚行法親王】
[1075〜1105]平安後期の真言宗の僧。白河天皇の第3皇子。仁和寺(にんなじ)門跡。出家後、親王宣下を受け、最初の法親王となった。
かくげん【覚彦】
⇒浄厳(じょうごん)
かく‐こう【霍光】
[?〜前68]中国、前漢の政治家。霍去病(かくきょへい)の異母弟。武帝に長く仕え、帝の死後は昭帝を補佐。昭帝の死後は宣帝を擁立し、娘を皇后にして権勢を極めたが、その死後族滅された。
かく‐しぎ【郭子儀】
[697〜781]中国唐代の武将。華州(陝西(せんせい)省)の人。安史の乱を平定し、のち吐蕃(とばん)の侵入を退けた。最高官の太尉中書令に任ぜらる。
かく‐しゅけい【郭守敬】
[1231〜1316]中国、元の科学者。順徳邢台(河北省)の人。字(あざな)は若思。算術・水利に精通し、各地の水利事業に従事。天文観測器を考案・製作して観測を行い、新暦の編纂に加わり、授時暦を完...
かく‐しょう【郭象】
[252ころ〜312]中国、西晋の学者。字(あざな)は子玄。河内(河南省)の人。清談にたくみで、「荘子」の注を著し、魏晋のころの玄学思想によって道家哲学を顕彰した。
かく‐しょうれい【郭松齢】
[1884〜1925]中国の軍人・政治家。遼寧省瀋陽の人。字(あざな)は茂辰。陸軍大学卒業後、張作霖(ちょうさくりん)の部下となる。作霖を討とうとして失敗し、銃殺された。クオ=ソンリン。
かくしん‐に【覚信尼】
[1224〜1283]鎌倉中期の浄土真宗の尼僧。親鸞(しんらん)の娘。母は恵信尼。父親鸞の没後、京都大谷の地に廟堂を建て、本願寺の基礎を築いた。
かくた‐みつよ【角田光代】
[1967〜 ]小説家。神奈川の生まれ。読みやすい文体で家族や恋愛をテーマにした作品を発表し、若い女性の支持を得る。「対岸の彼女」で直木賞受賞。他に「まどろむ夜のUFO」「キッドナップ・ツアー」...
かくにょ【覚如】
[1271〜1351]鎌倉後期の浄土真宗の僧。親鸞(しんらん)の曽孫。大谷廟堂を本願寺と称し、親鸞の孫如信から相続した三代伝持の血脈を説いて教団統一を図った。著「親鸞伝絵」「報恩講式」「口伝鈔」など。
かく‐はく【郭璞】
[276〜324]中国、東晋の学者・文人。河東・聞喜(山西省)の人。字(あざな)は景純。経学・詩文・暦数に通じ、「爾雅(じが)」「方言」「山海経(せんがいきょう)」に注をつけた。「遊仙詩」14首...
かくばん【覚鑁】
[1095〜1144]平安後期の真言宗の僧。肥前の人。新義真言宗の開祖。また、伝法院流の祖。諡号(しごう)は興教大師。高野山に大伝法院・密厳院などを建立し、金剛峰寺とともに座主を兼ねたが、一山の...
かく‐まつじゃく【郭沫若】
[1892〜1978]中国の文学者・歴史学者・政治家。楽山(四川省)の人。名は開貞。日本に留学中、文筆活動を開始。日中戦争勃発と同時に抗日救国に活躍。中華人民共和国成立後、政務院副総理・中国科学...
かくゆう【覚猷】
[1053〜1140]平安後期の天台宗の僧。大納言源隆国の第9子。初名は顕智。園城(おんじょう)寺の覚円に師事し、のち、天台座主(ざす)・大僧正となった。鳥羽離宮内の証金剛院に住したので俗に鳥羽...
かくれん‐ぼつぼつ【赫連勃勃】
[381〜425]中国、五胡十六国の夏(か)の世祖。匈奴(きょうど)の出身で、407年、後秦(こうしん)から独立してオルドス地方に建国、国号を大夏とした。のち、長安を占領して北魏(ほくぎ)と対立した。
か‐けい【夏珪】
中国、宋代の画家。銭塘(せんとう)(浙江省杭州)の人。字(あざな)は禹玉(うぎょく)。馬遠(ばえん)とともに南宋の宮廷画院を代表する山水画家。室町中期以降の日本の山水画に影響を与えた。生没年未詳。
かけい【荷兮】
⇒山本荷兮(やまもとかけい)
かげきよ【景清】
⇒平景清(たいらのかげきよ) 能・浄瑠璃・歌舞伎などの景清物の主人公。源頼朝打倒を目ざして果たさなかった平景清の哀話は、浄瑠璃「出世景清」「壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき)」などに描かれ...
かげやま‐たみお【景山民夫】
[1947〜1998]放送作家・小説家・エッセイスト。東京の生まれ。放送作家として多くの人気番組を手がけた。若者文化に精通し、タレントとしても活躍。「遠い海から来たCOO(クー)」で直木賞受賞。...
かげやま‐ひでこ【景山英子】
⇒福田英子(ふくだひでこ)
か‐こくほう【華国鋒】
[1921〜2008]中国の政治家。山西省出身。1937年中国共産党に入党。抗日遊撃戦に参加。中華人民共和国成立後は、国務院の中央政務につき、1976年党第一副主席兼首相に昇進。同年毛沢東の死後...
かさい‐ぜんぞう【葛西善蔵】
[1887〜1928]小説家。青森の生まれ。自らの生活の苦悩を描き、破滅型の私小説作家といわれる。小説に「哀しき父」「子をつれて」「放浪」「湖畔手記」など。
かさ‐の‐いらつめ【笠女郎】
女流万葉歌人。万葉集中に、大伴家持(おおとものやかもち)に贈った短歌29首がある。生没年未詳。
カサノバ
《Giovanni Giacomo Casanova》[1725〜1798]イタリアの文人。ヨーロッパ各地の貴族の間で漁色・冒険の生涯を送った。フランス語で書いた自伝「回想録」は風俗・文化資料...
かさはら‐じゅん【笠原淳】
[1936〜2015]小説家。神奈川の生まれ。本名、長野義弘。放送作家ののち小説に専念。「杢二(もくじ)の世界」で芥川賞受賞。日常生活にひそむ暗黒部を描く作風で注目される。他に「ウォークライ」「...
カサブブ【Joseph Kasavubu】
[1917〜1969]コンゴの政治家。父は中国人。コンゴ独立運動を指導し、1960年の独立とともに初代大統領となったが、1965年モブツ将軍のクーデターにより失脚、追放された。
カサンドロス【Kassandros】
[前358ころ〜前297]マケドニアの王。アンティパトロスの子。アレクサンドロス大王死後、その一族を殺して王となり、マケドニアとギリシャの大半を領土とした。
カザルス【Pablo Casals】
[1876〜1973]スペイン出身のチェロ奏者・作曲家・指揮者。チェロ奏法の改革と発展に努め、バッハの無伴奏チェロ組曲を復活させた。フランコ政権成立後、亡命。プエルトリコで死去。
カザン【Elia Kazan】
[1909〜2003]米国の映画監督・舞台演出家。トルコ生まれ。俳優養成学校アクターズスタジオを創設し、マーロン=ブランドやジェームズ=ディーンなどを輩出した。監督作に「欲望という名の電車」「波...
かざん‐いん【花山院】
京都市上京区にあった清和天皇の皇子貞保(さだやす)親王の邸跡。藤原忠平が伝領し、のちに花山天皇が出家して没するまでの間ここに居住。 花山天皇退位出家後の称。 藤原北家(ほっけ)道長流の家の...
かざんいん‐ながちか【花山院長親】
[1346ころ 〜1429]南北朝・室町時代の学者・歌人。号、耕雲。右大臣。新葉和歌集の編纂(へんさん)に従事したといわれる。著「耕雲千首」「耕雲口伝」「耕雲紀行」など。
かざんいん‐もろかた【花山院師賢】
[1301〜1332]鎌倉末期の公卿。正二位大納言。歌人。後醍醐(ごだいご)天皇が北条氏討伐の兵を挙げたとき、天皇の身代わりとなって比叡山(ひえいざん)に行き、天皇の笠置(かさぎ)遷幸を成功させた。
かざん‐てんのう【花山天皇】
[968〜1008]第65代天皇。在位984〜986。冷泉(れいぜい)天皇の第1皇子。名は師貞(もろさだ)。女御の死を悲しむあまり、藤原兼家らに欺かれて退位。出家して花山寺(元慶寺)に入る。歌人...
かしぞの【橿園】
中島広足(なかじまひろたり)の号。
かしまだ‐まき【鹿島田真希】
[1976〜 ]小説家。東京の生まれ。大学在学中に「二匹」で文芸賞を受賞してデビュー。「冥土めぐり」で芥川賞受賞。他に「六〇〇〇度の愛」「女の庭」など。
かしゅう‐みんぺい【賀集珉平】
[1796〜1871]幕末・明治初期の陶芸家。淡路の人。淡路焼を創始し、諸種の釉薬(ゆうやく)を発明。色絵陶などにすぐれた。
かしょう【迦葉】
《(梵)Kāśyapaの音写》前5世紀ごろの人。釈迦(しゃか)十大弟子の一人。頭陀(ずだ)第一といわれた。婆羅門(バラモン)の出身で、釈迦の入滅後、教団を指導し、第1回の経典結集(けつじゅう)を...
かしょうまとう【迦葉摩騰】
《(梵)Kāśyapamātaṅga》インドの仏僧。竺法蘭(じくほうらん)とともに、中国に初めて仏教をもたらし、67年、洛陽の白馬寺に住し、四十二章経を訳したと伝えられる。生没年未詳。
かしわぎ‐ぎえん【柏木義円】
[1860〜1938]プロテスタント牧師・思想家。新潟の生まれ。新島襄(にいじまじょう)の感化を受けた。群馬県安中教会に終生在住。軍国主義に反対し、国家神道や教育勅語を批判した。
かしわぎ‐じょてい【柏木如亭】
[1763〜1819]江戸後期の漢詩人。江戸の人。名は昶(ちょう)。通称、門作。市河寛斎の門下。その清新な詩風は江戸詩壇に影響を与えた。詩集「木工集」など。
かしわばら‐ひょうぞう【柏原兵三】
[1933〜1972]小説家・ドイツ文学者。千葉の生まれ。母方の祖父をモデルにした「徳山道助の帰郷」で芥川賞受賞。他に「長い道」「仮りの栖(すみか)」「ベルリン漂泊」など。
かじい‐もとじろう【梶井基次郎】
[1901〜1932]小説家。大阪の生まれ。胸を病みながらも冷静に自己を凝視し、鋭敏な感覚的表現で珠玉の短編を残した。「檸檬(れもん)」「城のある町にて」「冬の蠅」など。
かじた‐たかあき【梶田隆章】
[1959〜 ]物理学者。埼玉の生まれ。「ニュートリノ振動」の現象を初めてとらえ、ニュートリノに質量があることを証明した。平成27年(2015)、ノーベル物理学賞受賞。同年、文化勲章受章。
かじた‐はんこ【梶田半古】
[1870〜1917]日本画家。東京の生まれ。本名、錠次郎。初め四条派、のち南画を学ぶ。写実的な風俗画を得意とし、挿絵でも知られた。門下に小林古径・前田青邨・奥村土牛ら。
かじ‐つねきち【梶常吉】
[1803〜1883]江戸末期・明治初期の七宝工芸家。尾張の人。オランダ七宝を研究して尾張七宝を創始、近代七宝の祖と称される。
か‐じどう【賈似道】
[1213〜1275]中国、南宋の政治家。台州(浙江省)の人。字(あざな)は師憲。蒙古軍を破って功をあげ、財政立て直しのため公田法などを実施したが、のち、福建省へ流され、殺された。
かじょう‐だいし【嘉祥大師】
吉蔵(きちぞう)の大師号。
かじわら‐かげすえ【梶原景季】
[1162〜1200]鎌倉前期の武将。景時の長男。通称、源太。源頼朝の臣。源義仲追討のとき、佐々木高綱と宇治川の先陣を争ったのは有名。
かじわら‐かげとき【梶原景時】
[?〜1200]鎌倉前期の武将。通称、平三。石橋山の合戦で源頼朝を救い、のち、侍所(さむらいどころ)所司となった。頼朝死後、幕府に背いて討伐を受け、一族とともに戦死。
かじわら‐なおかげ【梶原直景】
[1610〜1685]江戸初期の武術家。制剛流俰(やわら)・居合を学び、梶原流柔術を創始。