はっとり‐まさなり【服部正成】
⇒服部半蔵
はっとり‐らんせつ【服部嵐雪】
[1654〜1707]江戸前・中期の俳人。蕉門十哲の一人。江戸の人。名は治助(はるすけ)。通称、彦兵衛。別号、雪中庵など。武士から俳諧の宗匠となり、穏健な俳風で、江戸俳壇を其角(きかく)と二分し...
はっとり‐りょういち【服部良一】
[1907〜1993]作曲家。大阪の生まれ。アメリカ音楽の要素を取り入れた独自のスタイルにより、ブルース・青春歌謡など、生涯に3000曲以上を作曲。没後、国民栄誉賞受賞。代表作「別れのブルース」...
ハットン【James Hutton】
[1726〜1797]英国の地質学者。過去の大規模な地質現象も現在の自然現象の長時間の累積として説明できるとする斉一(せいいつ)説を主張。また、岩石の成因については火成論を唱えた。著「地球の理論」。
ハッブル【Edwin Powell Hubble】
[1889〜1953]米国の天文学者。ウィルソン山天文台で口径100インチ(2.54メートル)望遠鏡を用いて銀河を研究、その距離・速度を測定し、ハッブルルメートルの法則を発見。
ハッラージュ【al-Ḥallāj】
[857〜922]イスラム教の神秘家。イラン生まれ。神人合一の神秘体験を大胆に説いたために異端として処刑された。彼の「われは真理(神)なり」の言葉は有名。
はつくにしらす‐すめらみこと【始馭天下之天皇/御肇国天皇】
《最初に国土を統治した天皇の意》第1代の神武天皇(始馭天下之天皇)、または第10代の崇神天皇(御肇国天皇)のこと。
はつやま‐しげる【初山滋】
[1897〜1973]童画家・版画家。東京の生まれ。繊細な描線と幻想的なデフォルメによる、詩情あふれる作品を描いた。
はとやま‐いちろう【鳩山一郎】
[1883〜1959]政治家。東京の生まれ。立憲政友会に属し、昭和8年(1933)文相のときに滝川事件を起こした。第二次大戦後、自由党を創立して総裁となったが、公職追放。解除後、日本民主党総裁...
はとやま‐ゆきお【鳩山由紀夫】
[1947〜 ]政治家。東京の生まれ。祖父は鳩山一郎。父の威一郎は元外相。東大工学部を卒業後、専修大助教授などを経て、昭和61年(1986)に自民党で衆議院議員に当選。平成5年(1993)に離党...
ハドソン【Henry Hudson】
[1550ころ〜1611]英国の航海家。新航路を求め、北アメリカ東岸を探検した。ハドソン川・ハドソン湾はその名にちなむ。
ハドソン【William Henry Hudson】
[1841〜1922]英国の博物学者・小説家。米国人を両親にアルゼンチンで生まれ、のち英国に帰化。自然、特に鳥類の観察をもとにした随筆・小説で有名。随筆「ラ‐プラタの博物学者」、小説「緑の館」、...
ハドリアヌス【Publius Aelius Hadrianus】
[76〜138]ローマ皇帝。在位117〜138。五賢帝の一人。スペインの生まれ。行政改革を行って内政を整備し、また、パルティアと和し、ブリタニアに長城を築くなど辺境の防衛を強化した。
はない‐たくぞう【花井卓蔵】
[1868〜1931]弁護士・政治家。広島の生まれ。星亨(ほしとおる)暗殺事件・日比谷焼き打ち事件・大逆事件の弁護を担当。衆議院議員、のち貴族院議員。普通選挙の実現に尽くした。
はなおか‐せいしゅう【華岡青洲】
[1760〜1835]江戸後期の外科医。紀伊の人。名は震。字(あざな)は伯行。古医方・オランダ外科を学び、開業。チョウセンアサガオを主剤とする麻酔剤を開発し、日本初の乳癌(にゅうがん)摘出手術に...
はなぞの‐てんのう【花園天皇】
[1297〜1348]第95代天皇。在位1308〜1318。伏見天皇の第3皇子。名は富仁。両統迭立(てつりつ)時代に持明院統にあり、大覚寺統の後醍醐天皇に譲位。和漢の学に通じ、「風雅和歌集」の撰...
はなだ‐きよてる【花田清輝】
[1909〜1974]評論家・小説家。福岡の生まれ。現代の変革をモチーフにした評論および芸術運動の組織者として活躍。評論「復興期の精神」、小説「鳥獣戯話」など。
はなと‐こばこ【花登筐】
[1928〜1983]放送作家・小説家。滋賀の生まれ。本名、善之助。劇団「笑いの王国」を主宰し、大村崑・芦屋雁之助(あしやがんのすけ)ら上方の喜劇俳優を育てた。テレビドラマに「番頭はんと丁稚(で...
はなぶさ‐いっちょう【英一蝶】
[1652〜1724]江戸前・中期の画家。京都の人。英派の祖。初名は多賀朝湖。幕府の怒りに触れて三宅島に流され、赦免後、英一蝶と改名。初め狩野派の門に入ったが、のち風俗画に転じ、軽妙洒脱な画風を...
はなむら‐まんげつ【花村万月】
[1955〜 ]小説家。東京の生まれ。本名、吉川一郎。高校中退後、全国を放浪する生活を続ける。旅行中につけていた日記を友人が雑誌に投稿、入選したのをきっかけに創作活動に入り、「ゲルマニウムの夜」...
はなもり‐やすじ【花森安治】
[1911〜1978]ジャーナリスト。兵庫の生まれ。第二次大戦中は大政翼賛会の宣伝部員。戦後、大橋鎮子と共に、生活雑誌「暮しの手帖」を創刊・編集。消費者の立場からの雑誌づくりで菊池寛賞受賞。「一...
はなやぎ‐しょうたろう【花柳章太郎】
[1894〜1965]新派俳優。東京の生まれ。本姓、青山。喜多村緑郎の門下。昭和14年(1939)新生新派を結成。第二次大戦後は劇団新派の統率者となり、新派の女方芸を完成させた。代表的な舞台に「...
はなわ‐ほきいち【塙保己一】
[1746〜1821]江戸後期の国学者。武蔵の人。幼名、寅之助。号、温故堂。7歳で失明。のち、江戸に出て賀茂真淵(かものまぶち)らに学び、抜群の記憶力により和漢の学に通暁。幕府の保護下に和学講談...
はに‐ごろう【羽仁五郎】
[1901〜1983]歴史学者。群馬の生まれ。旧姓、森。羽仁もと子の娘婿。唯物史観の立場から明治維新を研究。野呂栄太郎らと「日本資本主義発達史講座」の刊行に参加・執筆。第二次大戦後は広く文明批評...
はに‐すすむ【羽仁進】
[1928〜 ]映画監督。東京の生まれ。父は歴史学者羽仁五郎。祖母は教育家羽仁もと子。岩波映画製作所の創設に参加、記録映画に新風を吹き込み、話題を集める。ドキュメンタリー的手法を一般の劇映画にも...
はにや‐ゆたか【埴谷雄高】
[1909〜1997]小説家・文芸評論家。台湾の生まれ。本名、般若(はんにゃ)豊。昭和6年(1931)日本共産党に入党するが、翌年検挙される。転向出獄ののち、雑誌「近代文学」の創刊に参加し、長編...
はねだ‐とおる【羽田亨】
[1882〜1955]東洋史学者。京都の生まれ。京大教授・総長を歴任。西域、中央アジア史を専攻。文化勲章受章。著「西域文明史概論」「西域文化史」など。
ハビアン【Fabian】
[1565〜1620?]安土桃山・江戸初期の日本人イエズス会士で、「天草本平家物語」の編者。山城の人とも、加賀の人ともいう。初め禅寺に入り、恵俊と称した。改宗後、キリシタン教義書「妙貞問答」を著...
はぶ‐げんせき【土生玄碩】
[1762〜1848]江戸後期の眼科医。安芸(あき)の人。名は義寿。シーボルトに散瞳薬を学び、代償として将軍家斉より拝領の葵の紋服を贈り、禁錮に処された。
はまお‐あらた【浜尾新】
[1849〜1925]教育行政家。兵庫の生まれ。東大総長・貴族院議員・文相・枢密院議長などを歴任。
はまお‐しろう【浜尾四郎】
[1896〜1935]小説家。東京の生まれ。加藤弘之の孫。古川緑波の兄。検事や弁護士として活躍の後、作家に転身。「殺人鬼」などの本格推理小説を発表した。晩年は貴族院議員。
はまぐち‐おさち【浜口雄幸】
[1870〜1931] 政治家。高知の生まれ。蔵相・内相を歴任後、立憲民政党総裁として昭和4年(1929)首相に就任。財政緊縮・金解禁を断行、協調外交を推進し、ロンドン軍縮会議で条約に調印。東京...
ライオン‐さいしょう【ライオン宰相】
浜口雄幸の異称。その容貌からとされる。
はまぐち‐ようぞう【浜口陽三】
[1909〜2000]版画家。和歌山の生まれ。昭和5年(1930)東京美術学校塑造(そぞう)科を中退して渡仏、水彩・油彩・銅版画などを制作。昭和14年(1939)帰国。第二次大戦後は銅版画に専念...
はまぐち‐りゅうすけ【浜口竜介】
[1978〜 ]映画監督・脚本家。神奈川の生まれ。「寝ても覚めても」で商業映画デビュー。監督と脚本を手掛けた「ドライブ・マイ・カー」がアカデミー賞の国際長編映画賞やゴールデングローブ賞の非英語映...
はまだ‐くにまつ【浜田国松】
[1868〜1939]政治家。三重の生まれ。護憲運動に参加。のち、政友会に入党。昭和9年(1934)衆議院議長に就任。同12年、施政方針質問の際に軍部を批判、寺内寿一陸相と「腹切り問答」を行った。
はまだ‐しょうじ【浜田庄司】
[1894〜1978]陶芸家。神奈川の生まれ。本名、象二。バーナード=リーチに師事し、英国で研究。帰国後は益子(ましこ)焼の向上発展に尽力し、質朴で力強い作風を展開。また、柳宗悦(やなぎむねよし...
はまだ‐ひこぞう【浜田彦蔵】
[1837〜1897]幕末・明治の通訳・貿易商。播磨(はりま)の人。江戸への航海中に漂流し、米国船に救われて渡米、帰化し、ジョセフ=ヒコと称した。安政6年(1859)帰国、日米外交交渉に活躍し、...
はまだ‐ひろすけ【浜田広介】
[1893〜1973]児童文学者。山形の生まれ。本名、広助。人間の善意をテーマに多くの童話を発表。小川未明とともに童話を文学の一ジャンルとして確立。作「椋鳥の夢」「泣いた赤鬼」など。
はまだ‐やひょうえ【浜田弥兵衛】
江戸初期の貿易商。長崎の人。末次平蔵の朱印船の船長。貿易上の争いから、武装日本人多数を伴って台湾のオランダ人根拠地に渡り、このため日蘭貿易は数年間中断した。生没年未詳。
はまべ‐の‐くろひと【浜辺黒人】
[1717〜1790]江戸中期の狂歌師。江戸の人。本名、斯波孟雅(しばたけまさ)。通称、三河屋半兵衛。書籍商で、狂歌集「初笑不琢玉(はつわらいみがかぬたま)」を発刊。入れ花の制度を創始したといわれる。
ハマーショルド【Dag Hjalmar Agne Carl Hammarskjöld】
[1905〜1961]スウェーデンの政治家・経済学者。1953年に第2代国連事務総長になり、スエズ戦争など国際紛争の解決のために活躍。コンゴ紛争の解決に赴く途中、飛行機事故で死亡。死後、ノーベル...
ハミルトン【William Rowan Hamilton】
[1805〜1865]アイルランドの数学者・理論物理学者。ダブリン大学トリニティーカレッジ在学中に天文学教授となる。光の波動論を支持し、光学系に特性関数を導入して幾何光学の基礎を作り、さらに力学...
ハムスン【Knut Hamsun】
[1859〜1952]ノルウェーの小説家。放浪者の孤高の精神を書いた「飢え」で注目を浴び、のち、開拓農民の生活を叙事詩的に描いた。1920年ノーベル文学賞受賞。ほかに「土の恵み」など。
ハムラビ【Hammurabi】
バビロン第1王朝第6代の王。在位前1728ころ〜前1686ころ。バビロンを首都とする大帝国を建設し、全メソポタミアを統一、バビロニアの黄金時代を築いた。また、ハムラビ法典を制定、発布した。ハンムラビ。
はむろ‐ときなが【葉室時長】
平安末・鎌倉初期の文学者。貴族の出身で、平家物語・保元物語・平治物語の作者と伝えられるが確証はない。生没年未詳。
はむろ‐りん【葉室麟】
[1951〜2017]小説家。福岡の生まれ。本名、本畑雄士。地方紙記者などを経て作家活動に入る。元禄時代を舞台にした「乾山晩愁(けんざんばんしゅう)」で歴史文学賞を受賞。歴史小説を中心に活躍し、...
ハメット【Samuel Dashiell Hammett】
[1894〜1961]米国の推理小説家。私立探偵から文筆生活に入り、ハードボイルド派の第一人者となった。作「マルタの鷹」など。
ハメネイ【‘Alī Ḥoseynī Khāmene'ī】
[1939〜 ]イランの宗教家、政治家。1981年、大統領に就任。1989年のホメイニ死去後、イラン‐イスラム共和国の最高指導者となる。抵抗経済を提唱。
はやかわ‐こうたろう【早川孝太郎】
[1889〜1956]民俗学者。愛知の生まれ。郷里奥三河の神楽「花祭」のほか、全国各地の山村の民俗調査を行った。著作に「花祭」など。