おの‐らんざん【小野蘭山】
[1729〜1810]江戸中期の本草(ほんぞう)学者。京都の人。名は職博(もとひろ)。松岡恕庵に学ぶ。幕命により江戸の医学館で講義するかたわら、諸国で薬草を採集。著「本草綱目啓蒙(ほんぞうこうも...
おばた‐かげのり【小幡景憲】
[1572〜1663]江戸初期の軍学者。甲州流軍学の祖。甲斐の人。通称、勘兵衛。関ヶ原の戦いに東軍で功をあげ、大坂夏の陣では城内にあって徳川軍に内通。門弟に山鹿素行(やまがそこう)がいる。「甲陽...
おばた‐とくじろう【小幡篤次郎】
[1842〜1905]政治家・思想家・教育家。大分の生まれ。豊前(ぶぜん)中津藩士。「天変地異」などの科学啓蒙書で科学知識の普及に貢献。福沢諭吉とともに交詢社の設立や時事新報の創刊に尽力し、「学...
オバマ【Barack Hussein Obama】
[1961〜 ]米国の第44代大統領。民主党所属。ケニア人留学生の父と米国人の母のもとハワイ州で生まれる。弁護士などを経て、2004年に上院議員に当選。2008年の大統領選挙で共和党のマケイン...
オパーリン【Aleksandr Ivanovich Oparin】
[1894〜1980]ソ連の生化学者。生命の起源に関する研究に貢献。また世界平和擁護委員など社会活動でも貢献。著「生命の起源」。
おび‐じゅうぞう【小尾十三】
[1909〜1979]小説家。山梨の生まれ。朝鮮の元山商業学校で教師をしたのち、満州の新京中央放送局などに勤務。日本統治下の朝鮮人を描いた「登攀(とうはん)」で芥川賞受賞。他に「雑巾(ぞうきん)...
オビッド【Ovid】
オウィディウスの英語名。
おびと‐の‐おうじ【首皇子】
《「おびとのみこ」とも》⇒聖武天皇
おぶち‐けいぞう【小渕恵三】
[1937〜2000]政治家。群馬の生まれ。昭和38年(1963)父・光平の地盤を継ぎ衆議院議員に当選。昭和62年(1987)に竹下内閣の官房長官となり、新元号「平成」の発表で注目を集めた。その...
オマル【Omar】
⇒ウマル
オマル‐ハイヤーム【‘Umar Khayyám】
⇒ウマル=ハイヤーム
おもだか‐ひさたか【沢瀉久孝】
[1890〜1968]国文学者。三重の生まれ。万葉集の研究に専念し、訓詁注釈に業績を残した。著「万葉集注釈」「万葉の作品と時代」「万葉古径」など。
おやまだ‐ともきよ【小山田与清】
[1783〜1847]江戸後期の国学者。武蔵の人。一時、高田姓を名のる。号は松屋(まつのや)。村田春海(むらたはるみ)に師事、故実考証の学に通じた。「八洲文藻」を撰し、著書に「松屋筆記」がある。
おやまだ‐ひろこ【小山田浩子】
[1983〜 ]小説家。広島の生まれ。平成22年(2010)「工場」で新潮新人賞を受賞し作家デビュー。「穴」で芥川賞受賞。
オヤングレン【Oyanguren de Santa Inés】
[1668〜1747]スペインのフランシスコ会宣教師。フィリピン・メキシコなどに布教。1738年「日本文典」を著した。
オランド【François Hollande】
[1954〜 ]フランスの政治家。第24代大統領。フランス会計監査院の検査官を経て、ミッテランの側近として経済問題を担当。社会党第一書記、欧州議会議員などを歴任したのち、2012年、大統領に就任...
オリオール【Vincent Auriol】
[1884〜1966]フランスの政治家。第二次大戦中、レジスタンス運動に参加。第四共和制初代(共和制第16代)大統領。在任1947〜1954。→コティ
おりくち‐しのぶ【折口信夫】
[1887〜1953]国文学者・民俗学者・歌人。大阪の生まれ。号、釈迢空(しゃくちょうくう)。国学院大・慶応大教授。日本文学・古典芸能を民俗学の観点から研究。歌人としても独自の境地をひらいた。歌...
オリゲネス【Ōrigenēs】
[185ころ〜254ころ]ギリシャの神学者。ギリシャ思想による聖書解釈を試みた。アレクサンドリア生まれ。主著「聖書注解」「ケルソス反駁論」。
オリビエ【Laurence Olivier】
[1907〜1989]英国の俳優・演出家。シェークスピア劇で名声を得た。映画「ハムレット」「リチャード三世」などを主演・監督。
オリベイラ【Manoel de Oliveira】
[1908〜2015]スペインの映画監督。1931年に短編サイレント映画で監督デビュー。100歳を超えても作品を発表し、晩年は現役最高齢の映画監督として活躍した。作「アブラハム渓谷」「世界の始ま...
オルガンチノ【Gnecchi-Soldi Organtino】
[1530〜1609]イタリアのイエズス会士。元亀元年(1570)来日、京都を中心に伝道し、「宇留岸伴天連(ウルガンバテレン)」と親しまれた。織田信長の厚遇を受け、京都に南蛮寺(教会)、安土にセ...
オルコック【Sir Rutherford Alcock】
[1809〜1897]英国の外交官。中国滞在ののち、安政6年(1859)駐日総領事として赴任、のち公使。通商の拡大を目ざして強硬な政策を推進したが、下関砲撃事件後、本国に召還された。著「大君の都」。
オルコット【Louisa May Alcott】
[1832〜1888]米国の女流作家。自身の姉妹をモデルにした自伝的な家庭小説「若草物語」などで有名。
オルテガ‐イ‐ガセー【José Ortega y Gasset】
[1883〜1955]スペインの哲学者。独自の「生の哲学」を構築し、現代文明一般を論評。著「現代の課題」「大衆の反逆」など。オルテガ=イ=ガセット。
オルテリウス【Abraham Ortelius】
[1527〜1598]ベルギーの地図学者。1570年に出版した「世界の舞台」は、世界最初の近代的地図帳。
オルデンバーグ【Claes Oldenburg】
[1929〜2022]米国の彫刻家。スウェーデンのストックホルムに生まれる。ポップアートの代表的作家の一人。石膏でつくった大きなハンバーガーや、ビニールなどで日用品の複製をつくった「柔らかい彫刻...
オルフ【Carl Orff】
[1895〜1982]ドイツの作曲家・教育家。「カルミナ‐ブラーナ」「賢い女」など、劇音楽に多数の作品を残した。音楽教育の分野でも活躍し、教則本「子供のための音楽」全5巻がある。
オレンジこう‐ウィリアム【オレンジ公ウィリアム】
⇒ウィリアム
オレーム【Nicole Oresme】
[1325ころ〜1382]フランスの聖職者・科学者。宗教的著作のほか、地動説や解析幾何学の先駆をなしたとされる。
オロスコ【José Clemente Orozco】
[1883〜1949]メキシコの画家。革命戦線の悲劇的な光景を強烈なタッチで象徴的に描いた壁画で有名。
おわり‐の‐はまぬし【尾張浜主】
平安初期の雅楽家。笛と舞の名手で、大戸清上(おおとのきよがみ)とともに、仁明(にんみょう)天皇の時代の楽制改革の中心人物。遣唐使として渡唐している。生没年未詳。
おんあみ【音阿弥】
《連声(れんじょう)で「おんなみ」とも》観世元重(かんぜもとしげ)の法名。
オングストレーム【Anders Jonas Ångström】
[1814〜1874]スウェーデンの物理学者。太陽光のスペクトル分析を行い、太陽の大気中に水素があることを発見。→オングストローム
おんこう【飲光】
真言宗の僧、慈雲(じうん)の諱(いみな)。
オン‐サン【Aung San】
⇒アウン=サン
オンサーガー【Lars Onsager】
[1903〜1976]米国の物理学者・理論化学者。ノルウェー生まれ。不可逆過程に適用できる可逆定理を証明し、不可逆過程における熱力学の基礎を確立。液体ヘリウムの理論、希薄強電解質溶液の理論など多...
おんだ‐りく【恩田陸】
[1964〜 ]小説家。青森の生まれ。本名、熊谷奈苗。平成4年(1992)日本ファンタジーノベル大賞の候補作となった「六番目の小夜子」で作家デビュー。推理小説やファンタジーをはじめ幅広い作品を手...
おんち‐こうしろう【恩地孝四郎】
[1891〜1955]版画家。東京の生まれ。詩と版画の同人誌「月映(つくはえ)」を刊行し、木版画による抽象作品の分野を開拓。
おん‐ていいん【温庭筠】
[812?〜870]中国、唐の詩人。太原(山西省)の人。字(あざな)は飛卿(ひけい)。李商隠とともに晩唐を代表する詩人で、艶麗な詩風。また、詞を初めて本格的に制作。著「温飛卿集」。
おんなみ【音阿弥】
⇒おんあみ(音阿弥)
オーウェル【George Orwell】
[1903〜1950]英国の小説家・評論家。本名、エリック=アーサー=ブレア(Eric Arthur Blair)。スペイン内乱に共和国義勇軍として参加。全体主義を風刺・批判した作品を書いた。作...
オーエン【Robert Owen】
[1771〜1858]英国の社会主義者。紡績業者として成功したのち米国インディアナ州で共産主義的協同村建設を試みたが失敗。帰国後は協同組合運動・労働運動を指導した。空想的社会主義の代表者とされる...
オースター【Paul Auster】
[1947〜2024]米国の小説家。「ガラスの街」「幽霊たち」「鍵のかかった部屋」のニューヨーク三部作で地位を確立。現代米文学を代表する小説家として活躍した。作「偶然の音楽」「幻影の書」など。
オースティン【Jane Austen】
[1775〜1817]英国の女流小説家。地方中流階級の生活や人物を諧謔(かいぎゃく)をまじえて描いた。作「高慢と偏見」「エマ」など。
オースティン【John Austin】
[1790〜1859]英国の法律学者。実定法の体系的、論理的分析を課題とする分析法学を樹立した。著「法理学の職分規定」。
オースティン【John Langshaw Austin】
[1911〜1960]英国の哲学者。オックスフォード大学教授。オックスフォード学派の代表者の一人。著「言語と行為」など。
オーデン【Wystan Hugh Auden】
[1907〜1973]米国の詩人。英国生まれ。スペイン内乱に参加後に米国へ移住し、帰化。スペンダー・ルイスらと1930年代の新詩運動に活躍。作「演説家」「別れの時」など。
オーピッツ【Martin Opitz】
[1597〜1639]ドイツの詩人・批評家。ドイツ語の純化に貢献し、ドイツ詩学の基礎を作った。著「ドイツ詩学の書」など。
オー‐ヘンリー【O. Henry】
[1862〜1910]米国の短編小説家。本名、ウィリアム=シドニー=ポーター(William Sydney Porter)。庶民生活の哀歓を軽妙に描いた。作「賢者の贈り物」「最後の一葉」など。